管理会社を変えるまでの出来事④
これは続き物のフィクションです
前の話はこちら
side🐈
理事会当日、猫田は決意していた。
🐈まずは、この事実を役員に伝えなければ…
猫田は出来る限り、わかりやすい言葉で伝えようとした。
🐈インターネットで自分が調べたところ、このマンションの管理委託費が他のマンションよりも高いのではないかと考えています
🐕ちょっと待ってください、まずは、こちらのマンションの委託費の妥当性について、わたしから説明させていただけませんか?
🐈犬山さんの説明を聞いても妥当性はわかりませんね?ご自身に都合の悪いことは言わないでしょう。これからコンサルタントやマンション管理士を雇用して、この委託費を精査してもらうことも出来ます。そういった中立の立場の方に説明してもらいます。
🐈とはいえまずは工事を管理組合で直接行うことから始めます。今故障しているポンプの補修見積は管理会社で65000円ですが、私が見積を取ったところ、45000円で受けられる会社がありました。
🐈今日のところはまずはこの工事の件だけご判断ください。
🐕…
ー後日ー
猫田が発注した工事は無事に終わった。報告書も受領し、支払いも完了。肩の荷が降りた気持ちだった。
そんな時、犬山からメールがあった。
🐕 今回の点検でポンプ部品の一部破損がありましたので補修が必要です。テストレバーなので数万円だと思いますが、施工した会社さんに確認いただけませんでしょうか?
なんだって?
猫田は怪訝な顔でメールを見つめた。今日の点検で不具合が見つかった?急いでポンプの施工会社に確認を取った。
施工会社からは、うちから引き渡したときは問題なかったから、管理会社が点検の時に壊したのでは、と言われた。
たしかに、施工会社は壊したら言ってくるはずだから、管理会社が自分たちのミスをこっちに直させようとしているのではないだろうか。
🐈ますます信用出来なくなってきたな…
side🐕
理事長が演説を始めた。
まずいなあ、、
犬山は思った。この理事長、思い込むと人の話聞かないタイプだな。妥当性というより、委託費下げたいってことか?でも減額要求が来たわけじゃないし…よくわからないな…とりあえず話を聞いてももらえないようだし、ここは黙って聞いておくか。
え、ポンプの見積まで取ってるのか。ポンプの工事はメーカーの直系子会社に施工させているから安心だし、工事監理や補償入れたらそんなに大きな差はないはずだけど、、その地場の業者と何か取引でも?安ければいいってことか…
🐕(とりあえずこれは一旦会社に持ち帰って相談しよう)
ー帰社後ー
🐕鷹取課長、ちょっとよろしいですか?
🦅お、犬山どうした?
🐕ちょっと〇〇マンションで理事長が…(説明)なので、お耳に入れておこうかと
🦅まあ、犬山の言う通り、ポンプの件でいくとそこでうちが値下げしても印象悪くなるだけだろうな…理事長のところでやって貰えばいいんじゃないか?大変だってことがわかって、うちに発注する意味とかもわかって貰えるかもしれない。
あと委託費の件は次の更新の提案のときに時間作ってもらって、ダメでも総会の重要事項説明のときに皆さんに分かって貰えればいいから、今はその他のところをちゃんとやっていこう。
🐕そうですね!ありがとうございます!
工事は理事長が発注した会社で実施された。片付けが雑だったとか挨拶が出来てないとか色々管理員の土屋さんはボヤいていたけれど、まあ無事に終わったようで何よりだ。
と思っていたある日、点検報告に、テストレバー破損、交換を要しますの文字。
つまり、部品が破損してましたよ、ってことだ。
点検会社が点検しようとしたときにはもう壊れていたらしい。経年か?いずれにしてもうちで交換したら出張費とかなんとかで2万くらいかかっちゃうだろうな…いや、そもそもこないだの工事の会社かもしれない。上手く伝えて貰えば無償で交換出来るかもしれないし、理事長に報告しよう。
続く…
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