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栃木県真岡市の重要文化財(建造物)の探訪録
真岡といえば外せないのが専修寺(せんじゅじ)です。数ある浄土真宗の一派である真宗高田派の発祥地です。
親鸞は京から越後に流刑された後、20年にわたって関東で布教活動をしていましたが、特に常陸国、下野国、下総国がその中心でした。その重要拠点がここになります。
現在、三重県津市にある同名の寺が本山となっています。それは真岡が戦国時代の兵火により焼失し、伊勢の末寺に拠点を移したためですが、江戸時代に復興したことから真岡を本寺とし、本山、本寺のトップが兼任されている変わった体制を採っています。
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まずは総門です。江戸前期ですから約400年前のものです。普段はくぐることはできません。
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アッチャー、山門は絶賛修復工事中でした。令和7年当初には工事完了のようです。1704年建立されたものです。
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山門の奥にあるのが、1701年に建立された如来堂、本堂です。複雑な詰組や独特な形状の花頭窓などはともかく、正面の屋根に千鳥破風(三角形の意匠)が付いているのでお寺なのに神社の拝殿ように見える不思議な外観です。
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1743年に建立された御影堂、すなわち歴代の上人の像を安置したお堂です。そのうち2体が重文指定を受けていますので、建造物を含めて6つの重文を保有していることとなります。
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それ以外にも日本最大の木造の涅槃像ほか見どころが多いほか境内は手入れが行き届いており、敷地が国指定史跡にもなっています。
寺町も形成されておらず、静かな環境です。
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こちらは真岡市の中心街の端にある大前神社(おおさきじんじゃ)です。本殿が1707年のもの、拝殿と幣殿はそれ以降に造られたもので、それぞれ重文指定を受けています。彫刻や塗装により華やかさを演出しています。境内も賑々しく、商売っ気たっぷりで参拝客も結構いました。
拝観料を払うと近くで本殿の彫刻が見られます。意外と荒々しい感じがします(写真撮影は完全に失念)。