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【コラム】「極端な人」にならないための『中庸』という考え方

こんばんは!

昨日からスタートしたゴールデンウィーク、楽しめているでしょうか?

僕は休学中ということもあって平常運転ですが(笑笑)
みなさんが楽しい休日を過ごせていたら嬉しいです!!

さて、今日のコラムですが今日は『中庸』という考え方について皆さんにご紹介したいと思います。


そもそも『中庸』って何?

この『中庸』という一見聞きなれない言葉、この言葉は中国の「四書五経」という文献の一つに登場します。

この言葉はみなさんご存知孔子の『論語』にも登場します。ここでは

中庸の徳たるや、それ至れるかな

論語

と絶賛されています。また、アリストテレスの「ニコマコス倫理学」という本の中ではこの『中庸』に近いものとして「メソテース」という言葉が登場することもあり、国の東西問わずに重要な概念であるということがわかります。

ではこの『中庸』とは一体どんな考え方なのでしょうか?

それは一言で言うなら「考え方・行動に偏りがなく、変わらずバランスが取れている状態」と言えます。

どうしてこの『中庸』が大切な考え方なのか?

私がこの考え方が重要だと思う理由はいくつかありますが、今日はそのうち二つを紹介します。

  1. 相手を尊重できる

  2. 自分が偏った「極端な人」になることを防げる

まず1の『相手を尊重できる』ということに関していうと、中庸の考え方を持っていると、たとえ自分と全く違う意見を持った人に出会ったとしてもそこに対して「何か自分も共感できる部分があるかな?」とか「確かにそういう考え方もあるな」と冷静に考えられます。

一般的に自分と違う考え方、特にあんまり共感できない考え方に出会うと条件反射で拒否してしまいがちです。しかし中庸の考え方を知っていればそんなことにならずに済みますよね。

またここからつながるようですが、2の『自分が偏った「極端な人」になることを防げる』というは、相手の意見を尊重できるようになると自分が持っている価値観や考え方を相対的に比較することができるようになるということです。

可能性として、もしかするとあなたが持っている価値観は世間一般から見ると特殊なものである場合もありますし、またもしかするとその価値観はあまりいいものではない場合(無意識な差別意識など)もあります。

そうである場合その価値観は柔軟にアップデートする必要があり、その時中庸の考え方があれば『自分は偏っているかもしれない』と気づくことができるようになります。

また、最近は書籍の題名が「〇〇が9割」とか「〇〇で人生は決まる」というものが多かったり、インターネットやSNS上でも「極端な発言」をして人気を博しています。

そしてそこにはたくさんのフォロワーがいて、そういう人たちは「この人の言うことは絶対なんだ!」と本気で信じています。

しかし普通に考えてみれば絶対に正しいことなどありません。どんなことにもさまざまな側面があって、良し悪しも視点によって大きく変わる場合がたくさんあります。

つまり、中庸というのは言い換えれば「視点を広げる」ということに他ならないのです。考え方や行動が偏らないようにするためには、さまざまな視点から物事を観察する必要があります。そしてその時たくさんの視点を持てば持つほど、ある特定の考えに傾斜していくことは防げるでしょう(視点を持ちすぎて、何も言えなくなってしまうという危険性もなくはないですが、それに関してはここでは何も論じません)。

真の多様性に向けて

昨今、多様性という言葉は一つの掛け声のように唱えられています。「学校の多様性」「職場の多様性」「文化の多様性」などそれが使われる場所は人間の活動ほぼ全てに広がっていると言っていいでしょう。

そして、この「多様性」という価値観を社会が受容するにあたって「中庸」の考え方は特に重要なのではないかと思うのです。

その理由はこれまで説明したきた通りです。多様性が豊かになればなるほど、社会にはさまざまな価値観が存在することになります。そうなったときに、自分の価値観をいかにアップデートしていける人は『中庸』の価値観を持ち合わせている人です。

そして何より、今から何千年も前の人でさえ大切だと感じていて、それが現代まで連綿と繋がっている。この歴史的事実だけでも『中庸』が受容であるかがわかると思います。

私自身まだまだ自分が中庸を体現できていると思ってはいません(いや、むしろ『私は完璧に中庸だ!』と言っている人ほど『中庸でない人』かもしれませんが…)。

しかしこれからもたくさんの人と関わって、たくさんの本を読んで、たくさんの価値観に触れることでこの中庸を実践していければいいなと思います。

ぜひみなさんもぜひ明日から実践してみてほしいです!

ではまた明日。

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