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採用担当が見るべき、応募者の「伸びしろ」とは?

『しがと、じんじ。』では、ローカルで採用活動に取り組む人事の方に向けて、コミュニティづくりやさまざまな情報発信を行なっています。

このnoteでも、採用における基本的な考え方や、コンセプトの打ち出し方、自社の魅力の探し方などを、事例を交えながらお伝えしてきました。

今回取り上げるのは、「応募者選考のポイント」について。人事が持っておきたい4つの視点を、2回の記事に分けてご紹介していきます。

採用されやすい人材=「活躍が見込める人材」


『しがと、じんじ。』を運営するいろあわせでは、法人さんの支援だけでなく、就活生(学生)や転職者に向けても、さまざまな場でアドバイスを行なっています。

そのなかで、よく取り上げるのが下の図。

応募サイドから見て、「どんな人材であれば企業に採用されやすいか」を簡単に表したものです。これは、逆に企業の人事サイドから見た場合に、「応募者のどこを評価すれば、自社で活躍してもらえそうな人材だと分かるか」を示すものともいえます。

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着目したい要素は、大きく4つです。

① コミュニケーション
② 素直さ/努力する姿勢
③ スキル/実績
④ 興味・意欲、または適性

このなかでも、選考過程でもっとも重視するべき要素が、②の『素直さ/努力する姿勢』です。以下、まずは①から順に解説をしていきます。

ベースとなる 『コミュニケーション』


①の『コミュニケーション』は、『価値観』や『相性』などにも言い換えられますが、情報の受け渡しのベースとなる部分です。よく「うちの会社っぽい」なんて言いますが、社風とかノリといったものも、これを表す一つかなと思います。

では、なぜ『コミュニケーション』が大事か。

そもそも情報伝達では、「話したい内容」と「実際に伝わる内容」が完全に一致することはありません

話し手、受け手それぞれの背景(文化、生い立ち、常識……etc)が違う以上、発せられる言葉や表現は、必ず途中で何らかの「変換」が起きます。なので、変換時の違いが大きすぎると、業務におけるエラーが発生しやすくなるんです。

(もちろん「変換エラーの起きにくい」指示をすることが上司の仕事なのですが、背景のズレが大き過ぎると、伝達コストが必要以上に重くのしかかってしまうんですね)

この『コミュニケーション』は、非常に言語化が難しく、実は「個人の主観の域を出ない」要素です。そのため、選考時の見極めもすごく難しい。

ただ、数回の面接などを通じて、「異なる人の目」で判断することはとても大切です。最初から「主観でしか判断できない」と理解した上で、複数名によるフィルターをかけ、互いに違和感がないかを確認していただければと思います。

いちばん大切な 『素直さ』と『努力する姿勢』


①の『コミュニケーション』に大きなズレがないという前提のもとで、もっとも重要になるのが、②の『素直さ』と『努力する姿勢』になります。

『素直さ』とは、真面目に仕事へと向き合い、指示や指摘をちゃんと受け止められることです。『努力する姿勢』は、そこで受け止めたものに対し、自分なりに「こうじゃないか」と方法を考えて、日々きちんと実行できることです。

よく「面接でどこを見ればいいですか?」という相談をいただきますが、「究極的にはこの2つだけを見れば大丈夫」とお答えしています。特に新卒では、『素直さ』と『努力する姿勢』を持っていることが、ほぼその人を採用する理由になります

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この2つは、そのまま入社後の『伸びしろ』(ポテンシャル)を表します。採用ではよく、④の『興味・意欲』や『適性』が話題になりますが、それはあくまでこの『伸びしろ』をより強くドライブさせるものでしかありません。(次回の記事では、その部分を解説します。)

長く働いてくれる社員をしっかりと採用したい場合は、特に『素直さ』と『努力する姿勢』を見逃さないことが重要です。なので、実際の面接のなかでも、「素直な受け止めができるか」「自分で努力できるか」の視点を持って話を聞くことが重要になります。

例えば「学生時代に頑張ったこと」など、さまざまな質問をこの切り口で見ながら聞いていけば、どのくらい自社での『伸びしろ』があるのか、自然と見極められるようになるでしょう。

(——続きます。)

北川雄士/Yuji Kitagawa

滋賀県彦根市生まれ。株式会社いろあわせ代表取締役。
広告代理店、ITベンチャー企業の人事部門責任者の経験を経て、2014年にフリーの人事として独立。これまでに数千人の面接を経て来た。2015年末にUターン。ひと・もの・まちを“掛け合わせ”、それぞれが持ついろや魅力を大切にしたいとの想いで、株式会社いろあわせを設立。現在『しがと、しごと。』をはじめ、行政や地元企業と共に地域発の採用の仕組みや場づくり・まちづくりを積極的に実践中。(TwitterFacebook


(しがと、じんじ。について)

“滋賀ではたらく魅力を再発見する”『しがと、しごと。』プロジェクトの一環で運営される、ローカルで採用活動に取り組む人事担当者のコミュニティです。

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(編集:佐々木将史

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