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なかなか連休できない理由。


21日、金曜日。入っているビルの消防設備工事があるというので、午後からスタンバイ。これまで見積もりも金額負担の話もなかったので、これってビル側の工事かと安心するが、考えてみればこのビルで飲食業はウチだけで(あとは住居とオフィス)当初「午前9時に立ち会い願います」との通知が来た時には店に泊まる覚悟も考えたりしたが、工事業者さんとのお話で昼からにしてくれたので事なきを得た。こうしたケースはなかなか辛いが、店の近くに住まいを持たないのは、昼と夜のケジメみたいなものだ。


昨夜、黒いスケキヨと呼んでいる神農くんが、「志賀さんは、米派のイメージでした」と驚いていた。確かに大盛りご飯をアップしたり、とにかく逆流性食道炎が慢性になるまでは米を馬鹿喰いしていた。無論好きだ。ただ、パンの話になるとまぁまぁ止まらないので、彼には意外な姿だったらしい。

「京都生まれだからか」と彼は言うが、朝食は米の記憶が多い。神戸と京都のパンの年間消費量は全国1、2位を争うほどで(購買料はやはり神戸か)やれ水がいいとか、京都人は新しいもの好きだとか和食に飽きたとか、神戸は異国文化を受け入れた街だとか、パン屋が多いのもわからないでもない。京都の血なのか、錦市場の惣菜よろしく、イスズならトレロン、クロワッサンはベッカライビオブロート(Paulもいいが)、メゾンムラタのハード系(フィグやオリーブ入ってるヤツとか)、バケットやバタールならビゴやポンパドウル、山食ならルパンドゥ、カツサンドとカルネは志津屋というように(まだまだ好きな店がある)その時欲しいものを手に入れる。それは、そこをどうやって知ったか、時々の年齢や嗜好の背景に関係するから面白い。


普段は、予約でもなければ日曜を休むようにしている。大谷翔平もリカバリーが必要だと言っているし、大抵日曜はその週のまとめ(店の日報入力や昼の仕事の整理など)でこれもいいリズムになっている。しかし、23日は開けることにした。問い合わせもあったし、静かな4月の記憶、働き足りないジレンマ、店との対峙の時間を増やせるならと決める。その日は、花園ラグビー場にてリーグワンの最終戦(コベルコ神戸スティーラーズvs横浜キヤノンイーグルス)を、多忙な男と観ることになっている。身内が行けなくなって、サンシロさん、黒木さん、吉荒さん、藤田くんに打診してフラれたおかげでそうなったのも不思議な話である。いい試合に期待して、夜を待つ。


黄金週間である。さしてゴールデンの輝きを感じはしないが、一般に4月29日土曜日から5月7日の日曜を中途半端に休むのも何なので、これまた日曜だけ休むことにする。一日の休みには違和感がないけれど、連休にはそれを感じるのは、例えば学生時代に学校やクラブ活動を休んだあの感覚にも近い。遅れを取る、話題についていけない、疎外感、…大袈裟だけど強迫観念めいたもの、街に取り残されたりしないか、忘れ去られるんじゃないかと不安にもなる。60歳近くになっても、いまだにそういう感情のまま、歩みを進めることで払拭する。止まると死ぬんじゃはずっと変わらない。

お暇なら来てよね。灯りは点ってる。

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