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〜文字イメージの拡張〜「文字 イメージ Graphic展」@21_21 DESIGN SIGHT

久しぶりの投稿です。できるだけ定期的に更新していきたい所存です。

さて、21_21 design sight  へ久しぶりに出かけました。
目的は「文字 イメージ Graphic展」

会期はあと1週間ほどで終了なので(2024年3月10日)、気になる方はお早めに、。

展示の主なキュレーションとしては「文字からの無限的な多角イメージの拡張」

文字は言葉としての表現する手段だけではなく、その形や写真や絵と組み合わせて表現することで表現に深みがでる不思議。

いくつか例をあげてみます。

1.パブリックとパーソナル


「選挙プロジェクト」ポスター;さんかくしかく

これはあくまで僕自身の推測だが、正面から選挙に行こうと言ったところで行く人は少ない。「好き」というポジティブワードを用いて、選挙にいくということをあたかも好きなものを手に取るかのように心動くものにしようというように推測する。

このポスターに書かれている言葉をレイヤーとして分けると

選挙にいくこと
好きなもの
シュークリーム

「選挙にいくこと」と「シュークリーム」を「好きなもの」が繋いでいると
捉えることができる。

好きなこと、自分のやりたいことするためには、ときに意見を
主張しなければならない。
好きなこと=意見をいうこと、とすると政治に参加(意見を主張する)、選挙に行くことになる。

好きなことをするには、時に主張しなければならない、その好きなことの比喩としてシュークリームが引き合いに出されているのだ、とう無粋な推測。

ある1つの直感的に万人が好きであろうものに焦点をあて、選挙という畏まったものの導入をカジュアルにしながら、的確にメッセージを伝える非常にスマート、シンプルな表現と感服。


2.ファッションとカルチャー

僕自身、ファッションは身体的拡張性を大いに表現できる1つの自己主張としてあるべきだと考えています。

洋服を纏うことで自分はこういう人間であると、非言語的に表現をすることができる。

何も奇抜なファッションだけがそうさせるわけではなく、何気ない服装でもそれを感じることができるし、人はそれを無意識化で行い、イメージを自身のフィルターを通して勝手に作り上げる。

この展示会では、そのようなアイコニックなことを文字で表現されている事例が紹介されています。

ファッションをいうと、西洋からコトの始まりが発生していることもあり、日本人は派生をくんでいた流れはあったようです、1990年代くらいまで。しかしそこから2000年代に入ってくると、西洋の流れを汲みつつ日本独自の解釈がプラスアルファされた新しいアプローチが出てきました。

1つ例にあげると、art&science


上段にはブランドアイコンもあるが左から3つ目からは、arts&science の運営している事業がわかるように文字をデザインし一目見てわかるようにアイコンぽくデザインしている。

1990年代以前は、文字でアイコンを形成するというよりも文字のフォントをデザインしていつものが多かった。(展示序盤に田中一光デザインのポスターなどが展示されている)

それが2000年代に入ってこのようなコトが発生してきているよう。今だとWEBサイトのファビコンがそれにあたるかと思うので、どのブランドでも作っている。しかしこのブランドの場合は、それを複数作っている、と言うポイントにある。

大きい会社なら1ブランドに1アイコンあるだろうとお思いになるだろうが、この企業は大きく展開しているわけではない、中小企業に分類されるだろうが、その中の細かいプロジェクト1つ1つに確固たる思いを持って取り組んでいるように、思い入れ深くしている愛着があるように、温かみを逆に感じるコトができる。

この取り組みは、ブランド運営している身にとっては非常に参考になる。
1つの気づきになった。参考にしたいところです。


デザイナーと言葉

このセクションは個人的に一番興味をひかれたところ。なぜなら、彼らの本は以前より拝読しており、その本たちが取り上げられていたから。

自分の中にある情報が再編集されるのは、新しい気づきも得ることができるので非常に興味深い。しかし最初に読んだのは全て10年上前。今とは全く違う感性を持って読んでいたので、再読することで勉強になることも多いので、再度購入してみる。

各人の代表図書


まとめ

展示されている作品のほとんどは、1980年代〜現在に至るもの。

なので懐かしさを感じるもの、現在もあり続けるもの、進行形の展示も多い。

ここにくるまでの人生経験で誰しもどれか1つは目にしたもの、必ずあるはず。そのくらい溢れているが目に止まるデザインがずらっと並んでいるので興味はつきない。

ただ、むちゃくちゃ情報量の多い展示なので、1つ1つ咀嚼するにはそれ相応の覚悟と時間が必要を感じる。

もし、情報咀嚼するなら、展示会オフィシャルブック購入はおすすめです。
(写真はほとんど撮影できるが情報を再編集するには難しいと個人的に感じるので)

ここまで読んでいただいてありがとうございました。








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