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珈琲道場 侍
名前がすごい。行くしかない。
東京珈琲四天王のうちの一つで。
銀座 らんぶる
南千住 カフェ バッハ
吉祥寺 もか
亀戸 珈琲道場 侍
らんぶるとバッハは昔行ったことがあった。
店から、なんか、でてる。だだもれてる。
ぴっとしてて、シュッとしてて。
りんとして、かつ、やわらかい、なにか。
珈琲道場 侍
一番気になる店ではあったが、
亀戸はなかなか行かない場所なので
亀戸に行くことがあれば絶対に行こうと決めていた。その時こそ、行くべき時だと思うから。
何事もタイミングが大事、いや、タイミングが全てだと思う。どんなに素晴らしい場所でも、自分がそれを受け入れる準備ができてなければ宝の持ち腐れだから。
満を持して亀戸に行く用事が!
いざ。
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8時間かけて抽出された水出しコーヒーと
プリン。
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美学が詰まっておる。
りんごの断面の美しさよ。
ほう
と、しばし眺めてから口に入れると
歯応え、舌触りまで美しい。
美味しいって味が美しいって書くよね。
的を得た表現だなとつくづく思う。
なんか好きだなあと思わせるものは
それを(物だけじゃなく場も)つくる人間そのもの。
歩き方、お皿を重ねる音、切ったり盛ったりの調理する動き、目配り、心配り、声のトーン、喋り方、ここのお店の人の所作が好きだなあ。
特別美しいとか、なんかすごいことをしてるわけじゃない。空いてても混んでても一定で、
雰囲気がガチャガチャしていない。
自然にスマート。
だからといって冷たいわけじゃない。
そうだ、無駄がないんだ。
三昧。
一点集中がぼわーっと広がってるやつね。
一点集中ってわざとらしい。
そうじゃなくて全てが一体化してる。
目は口ほどに物を言う。
マスクをしてても目でわかる。
お店の人の目が、穏やか。
大事なことって形容できない。
穏やかという言葉では言いつくせないのだが、
穏やかとでも言っておこうって感じ。
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カウンターにロッキングチェアが並んでる。
ネットで見たとき、
早く帰って欲しいのか長居してよいのかわからないなあってちょっとクスリとしたのだが、
行ってみて座ってみて納得。
ずっと居れる…!
名店が醸しだす緊張感はちゃんとあるので、
節度をもって、ずっと居れるなって感じた。
ロッキングチェアって、すごいね。
椅子に体を委ねると、ふわっとして、色んな発想が生まれる。いつもと違った自分になれる。
なぜ道場なのかって帰り際にきいたら、
オーナーが合気道の道場をやってるんですって。
だから道場のような喫茶店を作りたいと。
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うん、道をかんじた、このお店。
茶道、花道、弓道など(私はヨーガも同じだと思う)、道と名のつくものには、型がある。
何かを競うのではなく、型を何度も何度も繰り返しやり続けることにより、堂にいることができる。
堂も、道も、場も、侍も、好きな言葉。
堂は神仏をまつる場所、多くの人を入れる建物。
道場、道の場。
侍、会ったことがないのでわからないけど、強さを感じる。大きな大きな、強さ。大切なもののために戦う人。
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珈琲道場 侍
何十年も人が集い続ける場所って、
私は、こうありたいのだ、という芯を感じる。
毎日毎日、毎日毎日、同じことを繰り返すことで
出来上がっていく場。
私たちも、そうなりたい。
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