アクシバースからシフトメーションへ:リブランドへの想い
5周年と社名変更(リブランド)
2023年8月1日にリリースを出しましたが、創業から8年7か月過ごした株式会社アクシバースの社名を変更し、プロダクト名と同じ「株式会社シフトメーション」となりました。
5周年という機会でもありましたが、なぜ今回社名変更をしたのか、そして今後の新プロダクトを含めて向かう世界についてお話したいと思います。
アクシバースという社名とShiftmationの関係
株式会社アクシバースは2015年1月の創業であり、Shiftmationのリリースは2018年8月。
実に3年半の月日が流れています。
もともと、アクシバースは何かやることを決めて創業した会社ではありませんでした。
創業までの経緯
「自分で事業をやりたい」そんな漠然とした思いは大学のころからもっていましたが、具体的なテーマがなかったので、興味のある分野で就職します。
6年ほど勤めていましたが、転機になったのは母の病気のタイミングでした。
癌を患っていた母で、亡くなる直前には容体が変化するたびに仕事を休んで病室に行くことが半年弱続きました。
後日、自分のいないところで父親には「帰ってきてくれるのはうれしいが、それが仕事の邪魔をしているのではないか、何か事業を興す足かせになっているのではないか」と言っていたと聞き、改めて自分で事業を立ち上げる道を本格的に考え始めます。
一方で、母親の看病を続けていた影響もあり、ほぼ個人経営である父親の病院は数字が下向きになっています。また、仕事でつらいことがあっても精神面と生活面を支えていた母が他界したこともあって、父親がふさぎ込んでいたこともあり、実家に帰って経営と生活を立て直そうと決めました。
長期戦も覚悟しましたが、幸い1年弱で両方とも上向きにすることができ、ここで自分の事業を作ることに決めます。
大きな事業にする、と漠然とした、しかし強い思いはあったので、個人事業主の開業ではなく最初から株式会社の設立にしました。
設立後の事業
父親の病院のこともあったので、設立時は福岡に本社を構え、自分の興味のままに、IoT、受託事業、CtoCマッチングサービスなど色々なことに取り組みました。
うまくいったものもいかなかったものもあり、数年で黒字化はしたものの、「これは自分が生涯をかけて取り組む事業なのか?」という問いが常に頭の中にある状況。
その悩みの突破口がShiftmationです。自分が事務方として経験してきた医療・介護業界のアナログさ、そして一見全然別の他業種で悩みの深い専門職の勤務シフト。
これを軸に、労働人口減少社会の課題解決に取り組もう。
そう決意して、これまで福岡で自己資金でやっていたスモールビジネスからの転換、東京に出てきてプロダクトを開発・リリースし、ベンチャーキャピタルからの資金調達を行いました。
この意思決定は自分の人生でとても大きな決断であり、語りたいことがありすぎるので、また別途お話できればと思います。
リリース後すぐに変更しなかった理由
プロダクト名と社名を揃えるのが事業の定石という話はよく聞いていましたし、検討をしました。
もちろんそれを見越して、プロダクト名を検討する段階でも「仮にこの社名を名乗るときに、自分のテンションが上がるか」「これから入社してくれる人たちに恥じない名前になっているか」は意識しています。
一方ですぐに変更できなかったのは、自分の中で2つの迷いがあったのだと今になって思います。
ひとつは、本当にShiftmationの事業が大きくなるかということ。もしうまくいかずにほかのサービスを出すのであれば、再度社名を変える必要があるのではないか、という点です。
そしてもう一つは、2つ目、3つ目のプロダクトを出すときに枷にならないか?ということです。
Shiftmation単体で大きな事業になっていたとしても、次のプロダクトがより大きくなる可能性も十分にあるな、と考えていました。
この2つの迷いが解消され、クリアになったことが今回のリブランドにつながっていきます。
社名変更にとどまらないリブランドの3つの柱
迷いなく「社名=プロダクト」にできた理由
リリースから約5年、Shiftmationは十分に大きなプロダクトになりました。
そして迷いの根源であった、次のプロダクトがより大きくなったら?という懸念にも明確な解ができました。
それは、Shiftmationが成し遂げることと、誰に何を届けるか、という顧客への価値の源泉が決まったことです。
これからのプロダクト群のありたい姿
Shiftmation事業は、「エッセンシャルワーカーの働き方をアップデートする」ために、専門職かつ管理職クラスが毎月数時間から数日の時間を費やしている「シフト作成業務」を標準化・自動化し、人に向き合う本来業務に時間を使っていただきたい、という想いで運営をしてきました。
当初は10分ほどかかっていた自動作成も、大幅アップデートを経てたった5秒で自動作成になり、細かいユースケースにも対応でき、精度も上げてきています。
現場のシフト作成者の方からはこの時間の使い方の変化についてとても嬉しい声をいただいていますが、反面いまだ解消できていない課題もあります。
それは、「夜勤ができる人が足りない」「リーダークラスは他の人にを任せられなくて、業務を任せることができない」…これが明確なのに、本社管理部門は全体の数だけをみて採用に踏み切ってくれない。もしくは、シフト作成に今までコスト(≒人件費)をかけている認識がなく、これまでどおり手作り継続があたりまえ、のような状態です。
エッセンシャルワーカーの働き方をアップデートするためには、現場にとどまらず、経営側の認識・行動を変えていく必要があると実感しました。
経営と現場の両輪を変えていくには、多くの取り組むべき課題があります。単一プロダクトでは難しいですが、逆にいうとシフト自動作成サービスを軸として、同じお客様に深く入り込んで課題を解決していく道筋が見えました。
飛び地で全く別のプロダクトを生み出すのではなく、シフト自動作成を元に経営と現場のどちらにも偏らず、どちらも改善していくプロダクト群を作る。
そうすると、すべてはShiftmationシリーズで解決していくものとなり、自分の迷いは払拭されました。
具体的にどのようなプロダクトを世に出していくのか、それと合わせてなぜ新ロゴに変更したのか、については次の記事でお話できればと思います。
ご興味を持っていただけたら、ぜひ代表の私とのカジュアル面談から詳しいお話をさせてください!