メールフレンドと赤いフォルダー
赤いフォルダーと聞いて、こんなことを思い出した。
私には、30年近く前にメールフレンドがいました。
その人とは、2年間くらいメール交換が続きました。
「 You've Got mail ! 」で映画にもなって知られたAOLを使っていた時です。
その人一人に対して複数のメールフレンドでしたが、そんなのはどうでもよかった。
その人の投稿に対し、私が返信するとかなりの確率で返信があったのです。
その人は、ありふれた日常を少しぎこちない文体で詩のようにして送っていましたが、その理由は後で分かりました。
父は、アメリカ人で母は日本人のハーフだったのです。
最後に、普通の人の何倍ものエネルギーを使わなければ文章を書けなかった事を、知らせてくれました。
言葉を選び、辞書を引いて丁寧に書いていたのです。
母国でもあり、異国でもある日本での独りの生活は、必然に感性が研ぎ澄まされていき、それはメールの投稿から分かります。
その人の青いの目で見た世界は、新鮮で私を惹きこんで行く。
最後のほうで送ってくれたもの。
会話の記録は、フロッピーディスクに保存していたけど、そのほとんどが消えてしまった。残ったのはこれくらい。
私の記憶の奥底には、今も確実にあるのです。
後で、日本文で訳してくれた。(日本文にできたら翻訳家になれそう)
さようなら
「今日で、終わりにします。やっと現実に戻れました。」
その日は、初雪があり初雪の町の景色を送ってきました。
「あなたのこと、忘れないように私の心のフォルダーに入れました、今までありがとう さようなら。」
The END. ~より。
シンガーソングライター木村結香「赤いフォルダー」を聞いていたら、こんな事を想い出した。
〈メールフレンドと赤いフォルダー〉
こころの奥底にあるものを、書いていきます。