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1-1 地球に地に足がついてなくて覚えてない?幼少期

 実は私、幼少期の記憶がほとんどない。「元理系」を名乗っているものの、本当は数学が大の苦手で、平均よりやや上と思われた(過去形)記憶力に頼って、学校の勉強はほとんど丸暗記でごり押ししていた。数学の証明問題だって、全て暗記した。それくらい記憶力には自信があるのに、なぜか幼少期から小学生にかけての記憶がすっぽーんとないのだ。

 ただ、覚えているのは、「引っ込み思案」だったこと。今の私は「人見知りです」というと、10人中9人は「うそーッ!」と反応してくれるほどの社交性を装っているけれど、幼稚園の頃は、あまり友達と仲良く元気よく遊んだ記憶はなく、先生の後ろに引っ付くか、教室の隅の方で遊んでいたような気がする。某幼児向け番組「おかあさんと〇っしょ」で最後の体操シーンになると、必ず2~3人は壁に引っ付いて眺めているだけの子がいるが、私もそんな感じの子。壁際族。

 一人で本を読むことが大好きで、夕方暗くなっても気づかないくらい夢中になって絵本を読み、親に「電気くらいつけなさい」とよく言われた。「人魚姫」などお姫様系の本が好きで、夢見がちな子どもだった。妖精の話も好きだった。今思えば、妖精の一人や二人、見えていたんじゃないだろうか(記憶にはございませんが)。

 大きくなってから、親や姉兄に聞いたところによると、「よく難しい話をする子どもだった」らしい。本の読みすぎだろう。私、一体いくつで文字を読めるようになってたんだ。母親は、「年中で、『それぞれ1個ずつ配ろう』なんて難しい言葉を使い始めてびっくりした」と言っていた。

 世の中を小難しく考える、夢見がちな女の子は、夢見たまま小学生になった。そして、徐々に「世間」というものを覚えていった。「夢」と「現実」、「見える世界」と「見えない世界」を行ったり来たりしながら。

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紫枝(しえ)
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