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短歌 2023年12月と2024年1月の自選五首

お立ち寄り頂きありがとうございます。
さて、冬の間の短歌の、月の自選、2か月分です。
今回もさくっと貼り付けるだけです。

参ります。

2023年12月の五首

変わらずに路面電車がゆく街に降り立つ わたしはすこし変わった(うたの日「電車」)

この傷がいつかきれいに癒えたとき痛みは真珠に変わるのでしょう(うたの日「癒」)

秒針が刻む時間を聴いている ひとりの部屋はこんなに静か(さみしい夜の句会)

ぬいぐるみを抱きしめ夜に打ち勝ったあの日はすこし大人になった日(suiu いちごつみ)

雪の日に閉じ込めておく記憶には1カラットの涙がひかる(うたの日「雪」)


2024年1月の五首

数か月点滴だけで生き延びた父にたっぷり供える白米(うたの日「米」)

繋ぐ手は祈りのかたち 体温がこころの奥をやさしくとかす(suiu 歌会)

人生を照らせ玲瓏なる月よ、闇が心を支配せぬよう(suiu いちごつみ)

この罪が許されずとも君の手を握った冬を後悔しない(うたの日「悔」)

静謐な夜に祈れば閉じた目の奥でアオスジアゲハが羽ばたく(さみしい夜の句会)

以上です。
どうもありがとうございました。


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佐竹紫円
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