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『HOUSE of GUCCI』に出てくる時計 -後編

どうも時計師のmichiです!
ハウスオブグッチに熱が入ってしまい、なかなかの量となってしまった為、2編に分けました(笑)

前編をまだご覧になられていない方はよければ、前編からご覧下さい。
映画のあらすじや見どころなどを書いてみました。
『HOUSE of GUCCI』に出てくる時計 -前編

後編はできるだけサクッと書きたいと思います!

映画を観た理由(ワケ)

映画は普段から好きなのですが、
この映画に注目していたもう一つの理由がございまして。

僕は本職では時計の修理師をしておりまして、その中で最も触っている時計がGUCCIになるんですね。

のべ2,000本以上は扱ってきました!
(時計師michiは何者!?→簡単なプロフィール

そのため、、、
今回の映画鑑賞にはリサーチの目的もあったのです!

僕が注目していた点が以下2つ

○この映画ーGUCCIというブランドはどんな層が注目しているのか
○世界的ファッションブランドは時計を打ち出してくるのか

そして、実際に映画館に足を運んでみると・・・

✔︎グッチを着ている人・ファッションが好きそうな人
✔︎実際のスキャンダルをリアルタイムで知っている層
✔︎10代後半〜20代半ば若いカップル

こういった方達で埋まっておりました。
ちなみに、僕が観たのは映画公開から2週間ほど経ってからだったにも関わらず、ほぼ満席。

初めて最前列で映画を鑑賞しましたが、台に足を乗せて伸ばして観れるんですね。

意外と多いなと思ったカップルを見て
やはり若年層に人気が上がった数年前から今も変わらず、若者に支持・注目されているのはさすがだなと思いました。

時計のシーン

では実際に映画にどれくらい時計のシーンが出てくるかというと

冒頭から主人公(マウリッツォ)の腕がアップで映るシーンがあるのですが、(今っぽい言い方をすると)アンティーク調のシンプルな文字盤の腕時計がばっちり映ります。

それは現行モデルには見たことないシンプルで可愛いデザイン。
昔のGUCCIでも見たことがないような・・・

そこからというもの、ファッション(服装やバッグとかスカーフとか小物類)は色々登場しましたが、時計はほとんど出てこず。エンディングへ。。

僕自身、GUCCIのヴィンテージウォッチを推してくるかなと勝手に想像していましたが予想は外れたカタチとなりました!

あまり時計がフィーチャーされない理由を考察

なぜあまり、GUCCIとしての時計がフィーチャーされていないのか、
気になって色々調べてみました。
そこで勉強になった情報から勝手な予想をここから行いたいと思います。

時計としてのGUCCI

GUCCIは創業してから100年が経つのですが、はじめは革製品のブランドとして設立。

乗馬をモチーフとした製品づくりが大ヒット。
セレブを中心とした鞄メーカーへとめきめきと勢いを伸ばしていきます。

そこから50年ほど経過して、
時計が始まったのが1970年代頃から。

GUCCIの時計のはじまりはなんとライセンス契約からでした。
当時、時計セールスをしていたものにGUCCIの名前を付けて売るというところからグッチウォッチの歴史が始まります。

そして、現在もそのまま変わらずなのですが
当時からグッチの時計作りは時計産業の本場スイスにて行われており、

高い技術力に加えて、新たに再編した製造・販売のプロセスが評価されていき時計ブランドの価値を高めていきました。

そうして、グッチはスイスにおけるファッションブランド時計づくりの初じめての存在へとなるのでした。

作中の時計

では、実際に作中に出てくる時計はと言うと

主人公マウリッツォは序盤でジャガールクルトというスクエア(四角形)の時計をつけております。

主人公の父、ロドルフォ・グッチは世界三大時計の一つヴァシュロンコンスタンタン

叔父のアルド・グッチは天才時計師から始まったこちらも時計ブランドとしては名高いブレゲを着用

あれ、、ぜんぜんGUCCIが登場しない。。
とヒヤヒヤしていたところ、

叔父のアルドの息子、主人公の従兄弟にあたるパオロ・グッチを見て安堵しました
GUCCIを代表する、緑・赤・緑デザインのアンティーク時計を付けてくれていました!

物語としてのメッセージ

実際には時計ブランドではないグッチは高いビジネス力で時計へと進出する中で、
経営陣であるグッチ一族が身につけている時計は”一流”のモノであるという対比がこの映画のポイントであるかと僕は思います!

また従兄弟であるパオロ・グッチはこの作中では「ダサい」という部分がウリになっているキャラクターです。

またそのキャラクターがグッチウォッチを身につけているところも、メッセージとしてユニークな点かと。

あくまで僕の主観ですのでそこはご注意ください!(笑)
しかしながら、今作を経て『GUCCI』という企業にとても興味が尽きません。

調べれば調べるほどGUCCIの偉大な功績を目の当たりにし、勉強になることばかりなので今後はまた記事にしたと思います…!

現行のグッチウォッチ

最後にですが、GUCCIの時計を数多く見てきた僕として
現行モデルについてサクッと書いて終わりにしたいと思います!

グッチウォッチの現行では、ヴィンテージのデザインがリバイバルされたモデルがいくつか出てきています。

その中で、一昨年に出たモデル『GRIP』は一時大注目を集めました

とても変わったデザインをしてまして、言うならば昔の体重計みたいな感じです(笑)
気になった方はぜひ調べてみてください!

昨年からは高級ラインを推し進めていくため、
いくつかの全く新たなモデルが出ましたのでここら辺のお話しはまたの機会に。

本日も長々とおつきあいありがとうございました。

時計師michi



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