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結局、雑巾とタワシが一番キレイになる

掃除機をかけて、クイックルワイパーをかける。
床の掃除といえばその辺が主流だと思う。
だけど、なんかいまいちキレイにならない感じがしていた。
それに、掃除機やクイックルワイパーの形状に、自分の動きは制限される。
なんか操れているような操れていないような。

で、雑巾を買ってみた。
中学生以来の、床にひざをついての雑巾がけ。
これがある種快感ですらあった。
しっかりと汚れがとれるし、なんか心が整う感覚まであった。
まるでお寺のお坊さんの朝のおつとめのようだと思った。

膝が汚れることも気にせず、床に手をつくことも気にせず、一心不乱に床を磨いていると、たかが自分、たかが人間という少し謙虚な気持ちになるとともに、ちょっと自分の部屋に対して感謝の気持ちのようなものすら湧いてきた(笑)
普段、文明の便利さを享受し、快適な生活を送っている自分の傲慢さを反省する気持ちが出てきた。

雑巾がけは自分と向き合う、自分と対話する時間を作り出してくれる。
忙しい日々の中で立ち止まって・・・いや膝をついて、床に顔を近づける時間は、感謝の気持ちと、謙虚さと、反省を与えてくれる。そんな気がした。

* * *

話はちょっと変わるが、タワシも買ってみた。
タワシというと東京フレンドパークの残念賞として扱われるような、価値のないモノのような存在に成り下がっている感じがある。

だが、結局タワシ最強説を唱えたい。
使ってみると、パワフルに磨き上げてくれるし、あの硬さとタフさが心強い。
それに、スポンジでありがちなカビもそこまで心配いらないだろう。
一本一本の毛で構成されているから、空気を通すだろうし、材質もカビなそうな雰囲気がある。

そして何より安くて、雑に扱える。掃除用具にとっては、「雑に扱える」ということは誉め言葉だ。

* * *

雑巾もタワシもずっと前からある。
そして今も生き残っている。
原始的なものというか、昔からずっとあるものって、シンプルで、本質的で、陳腐化しないような力強さがある。

ほんとうに生き残っていくのはそういうものなんじゃないか。

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