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親の理想や基準にとらわれない。“セカンド・ベスト”で子どもの個性を大切に

優しい子になってほしい、頭の良い子になってほしい、スポーツのできる子になってほしい…未来が広がる子どもに対し、親の期待は膨らむものです。ところが、子育てというのは案外難しく、子どもが自分の願いとは反対に育つこともあります。自分の子育てに悩み、自己嫌悪に陥っている方もいるかもしれません。

子どもに理想の教育を与えたい!と気負うと、結果はかえってよくないものになりがちです。理想を果たそうとすると親の気持ちにゆとりがなくなり、また理想通りにいかなかったときにはストレスでいっぱいになるからです。親のストレスがたまれば、結果的に子どもにとってよくない環境になってしまいます。そこでおすすめなのが、親子関係にゆとりを生む“子育てセカンド・ベスト主義”という考え方です。

●完全を求めるのではなく、できる範囲のことをする

なにがなんでも理想の教育を完全にやろうというよりも、「わが家の生活条件に合わせてできる範囲内のことをしてやればよい」というセカンド・ベスト主義でいくことにすると、親はゆったりした気分になります。すると、親のゆったりした気持ちが子どもに伝わって、子どもが明るく反応しだします。

子どもに完全を求めると、「どうしてこんなことができないのだろう」とマイナス面を見てしまいます。子どもの自然な成長を見ることを忘れて、高い基準を設け、子どもがそれに達しないことにイライラします。子どもをそのまま認めようとせず、親のほうで基準を設けて、それに合わせる子育てをしようとするから、子育てが難しく思えてしまうのです。

子どもは、たとえ幼くても自分の意思を持っていて、親の思う通りににはしないので、何とか自分の思う通りにさせたいと思う親御さんは、イライラしっぱなしになります。
すると親子関係もますます悪くなり、子どもが動こうとしないので悩みが大きくなるばかりです。今のままでいいのだ、と子どものありのままを認め、そのまま100点と見ることを忘れてはいけません。

●一人ひとり違うことをして当たり前。その子に合わせたプログラムで進んでいこう

七田式教育では、右脳の活性化を促すため、フラッシュカードというものをお子さまに見せることをおすすめしています。ですが、カードを見なくなれば、カードを見なくなったでよいのです。絵本の読み聞かせを喜んで聞かなくなったら、無理に聞かせなくてよいですし、学習ドリルをしなくなったら、しなくてもよいのです。

したくないことを無理にさせようとするから問題がこじれます。我が子をダメと思いはじめ、自分の子育てを失敗したと思いはじめます。親がいつの間にか、子育てに基準を持ち、それにとらわれはじめてしまうのです。

子どもは個性を持ち、決してみんな同じ行動をするとは限りません。それなのに親はみんなと同じようにさせようとします。大切なのは、子供の気持ちや成長を尊重することです。親のプログラムを押しつけるのではなく、子どもが自分でしようとする気持ちを助け、子どもの成長に合わせましょう。きっと、のびのび育っていってくれますよ。