身につけた習慣は一生もの!長い目で成長を見守る根気を持とう
子育てをしていると、「やっとできるようになった」と喜んだことが、次の日にはまたできなくなり、がっかりしたといった経験をすることが多いのではないでしょうか。
子どもの成長はまさに一進一退です。ついその日の様子に一喜一憂してしまいがちですが、長期的に成長を見守る視点を持つようにしましょう。子育てには親の「根気」が必要なのです。
●良い習慣を身につけるには、時間と根気が必要
ある親は「脱いだ靴をそろえる」という習慣を身につけさせるために、子どもが靴を履くようになる1歳前後から口を酸っぱくして子どもに伝え続けました。やっとできるようになったのは、子どもが3歳前後の頃。自分の靴だけでなく、ていねいに他人の靴までそろえるようになり、周りからも褒められるまでになりました。しかし、別の日には、見事に脱ぎっぱなしで靴を揃えることを忘れ、しばらく脱ぎっぱなしの日が続いたそうです。
このように、子どもはようやく身につけた習慣でも、すっかり忘れ去ってしまうことがよくあります。しつけや習慣を完全に身につけるには、相当な期間と回数の繰り返しが必要だということが分かります。
たとえば「いただきます」「ごちそうさま」は、多くの家庭で子どもに教える挨拶のひとつです。幼い頃から毎回の食事で繰り返し、当たり前のものとするところまで反復した結果、習慣化させているといえるでしょう。
行動の習慣化は、挨拶や食事後の食器を自分で運ぶといった生活習慣のほか、学習面にも効果的です。
学習面では、毎日の音読のおかげでスムーズに文章を読めるようになった、計算ドリルを毎日続けていたら、正確に早い計算ができるようになった、というように子ども自身が自分の成長を感じることができます。同時に自信と共に自己肯定感を高め、もっと取り組みたいという向上心も生まれるでしょう。親に言われずとも、子どもが自発的に学習に取り組んでいたら、親としても大きな成長と喜びを感じることができますね。
●身につけた良い習慣は子どもの一生を支える
良い習慣を身につけるには時間がかかりますが、その習慣は子どもにとっての一生ものの贈り物であり支えになるといえます。
特に、日常の挨拶に加えて身につけたいのが、「ありがとう」「ごめんなさい」の習慣です。
家族だけでなく、成長にともない友人、社会人としても、良い人間関係を築き、信頼を得るために、感謝と謝罪を素直に伝えることは、とても大切です。まずは親からしっかりと挨拶をし、子どもが自然と「ありがとう」や「ごめんなさい」を言える環境づくりを目指しましょう。
また、食器や脱いだ洋服の片づけを自分で行うことも当たり前にしておきたい習慣です。お手伝いとして日常生活に取り入れ、家族の一員としての責任感を自覚させると共に、「できた」という達成感を持たせてあげられると良いですね。
毎日行い、身につけるためには、相当の根気と努力が必要です。「昨日はできたのに今日はダメだ」とできないことを責めるのではなく「できたこと」や「取り組んだこと」を褒め、気長に、根気良く見守る姿勢を忘れないようにしましょう。
「どうしてできないの!」と言いたくなる気持ちを抑え、子どもの「また挑戦しよう」という気持ちを促す声かけを心がけることが、習慣化へのポイントです。
しっかりと身についた習慣は、成長後の子どもたちを支えてくれます。パパもママも大変だと思いますが、根気よく付き合っていきましょう。