190427_長所短所論争に終止符を_25日目
ゴールデンウィーク初日の今日、恵比寿のダ・ミケーレで鱈腹ピザをいただきました。マルゲリータとズッキーニの白ピザ、とっってもおいしかったです。
平成最後のゴールデンウィーク、幸先の良いスタートを切ることができました。
長所を伸ばすべきか、短所を直すべきか、それが問題だ。
このトピック(以下、長短論)は、これまでさまざまなところで議論されてきました。すくなくとも、ぼくの中では永遠に答えのないテーマとして何度もマイセルフ議論(自問自答)を繰り返してきました。
明確な答えがでない理由。
今朝入浴中に突然、「長短論はそもそもなんで結論がでないのだろうか」ということに思い及びました。おそらく、大型連休期間に入ったことで無意識に、抽象思考モードに入ったからだろうと思います。案外、その答えは簡単にでました。
ケースバイケースだから。
当たり前ですけどね。長所を伸ばして成功した人がいて、短所を直して成功した人がいて、それぞれにシチュエーションが違うからです。なのでやはり、「長所を伸ばすべきか、短所を直すべきかについては絶対的にどちらが良いとは言えない」というのはまず受け入れるべき事実だと考えられます。
「長所を伸ばすべきか、短所を直すべきか」どう判断すればいいのか。
では、ある場面において「長所を伸ばすべきか、短所を直すべきか」の判断基準について考えてみました。
「インパクト」と「模倣困難性」。
当たり前ですが、結論からいうと、「インパクト(結果への影響)」と「模倣困難性」で判断すべきです。
結果への影響から考えて、長所を伸ばしたほうがよいのか、短所を直したほうがよいのかを判断すれば自ずと答えが出ます。
たとえば、人前でのプレゼンを控えている人で、資料作りはうまいがしゃべりが下手な人がいた場合、しゃべりがあまりに下手くそだったらそこを直すべきだし、めちゃくちゃイケてる資料でカバーできる程度のしゃべりであれば、資料づくりに注力すべきといえます。
ただし、イシューが明確な場合に限る。
そもそも「結果への影響から考え」られる前提として、「イシュー」(課題や論点)が明確である必要があります。明確なイシューがあってはじめて、望ましい結果が明確になるので、そこに対するアクションのインパクトを測ることができます。
刻一刻とビジネス環境が流動的になっている現代社会においては、イシューが明確なケースのほうが珍しいといえます。そのため、企業に求められる姿勢として、「イシュー・ドリブン」から「ビジョン・ドリブン」「ミッション・ドリブン」へと、より高い視座に基づいて企業活動を行うべきとする論調に変わってきています。
そこで「模倣困難性」。
企業戦略における競争優位性の源泉を測るフレームワークに「VRIO」分析があります。
「VALUE 経済価値」
「Rarity 希少性」
「Inimitability 模倣困難性」
「Organization 組織」
模倣困難性とは、「自分の保有する資源に対し、その資源を他の競争相手が保有するとしたら、どの程度多大なコストがかかり困難を極めるか」の程度のことです。
イシューが明確でない場合、つまり、どういう結果が望ましいのかが明確でない、もしくは、刻一刻と変化していく状況においては、いかに「模倣困難性」の高い資産を蓄積しておくかが重要といえます。場のルールがどんどん変わっていくから、自分の手札を常に模倣困難にしておく必要がある、というわけですね。
てか、「模倣困難性」の高い資産を武器にして自ら勝負をしかけていくのがもはや勝ちパターンになってますからね、今の世の中。
で、当然ですが、模倣困難性は「長所を伸ばす」ことでしか獲得することができません。
まとめ。
① 望ましい結果が明確 かつ 短期戦
⇒ 結果へのインパクトを考えて「長所を伸ばす」か「短所を直す」かを決める
② 望ましい結果が不明確 かつ/または 長期戦
⇒ 「模倣困難性」を獲得するために「長所を伸ばす」