錦見鋳造-マーケティングトレース
錦見鋳造株式会社は三重県の鋳造会社。
主力商品の魔法のフライパンは、納品まで約3年かかる程の大人気商品。(ネット上では転売が相次いでるそうです…)
魔法のフライパンとは
他のフライパンに比べ、熱伝導率が驚くほど高く、食材の表面を短時間で焼く事が出来る為、食材の旨味を逃がさない。外はカリカリ、中はフワフワを簡単に再現出来る魔法のフライパン。
最近、電子レンジを見に家電量販店に行ってみて、色々感じる事もあったので、今回はカンブリア宮殿を参考に錦見鋳造をマーケティング分析していきます。
3C分析
まずは3C分析し全体像の把握から。国内で見るとT-Falが独占状態にあるようです。価格も安いものだと¥1,000台から販売されており。特にこだわりがなければ、T-Falやマイナーブランド商品を購入される方が多いのかなと思います。自分も自宅にあるフライパンはT-Falでした。
それに比べ、錦見鋳造は…なんと¥10,000で販売しており。あまりの人気の為、転売もされている。そして転売されている商品に関しては、¥20,000以上というものも存在していました。レア商品。
VRIO分析
初めてVRIO分析でまとめました(正しいか自信ない)
社長のお話では、錦見鋳造でもフライパンの底を1.5mmまで薄くする技術は世界的にも高度で珍しく、工場内でも社長以外の技術者では行えないようです。まさに職人技で出来ている魔法のフライパン。
個人的に2点、気になる部分。
模範困難性
現状、この技術が難しい技術だとしても、構成なオーブンレンジなどで代用。または熱を全く新しい形で与えるテクノロジーなどの参入の可能性はあるのかなと感じました。
組織
現状、社長以外の技術者以外の方が対応出来ないというのは少し不安定な状況。属人的な状況を打破する為にも、複数名で対応出来る組織にしけると良いかなと感じます。
VALUEについて
STP分析
従来のフライパンは食材を温めるものという使い方ではなく。
価格/性能からも分かるように、「食へのこだわり」が強く、そこに価値を感じ、投資できる方がメインのターゲットになっているのかなと感じます。少し前に高級炊飯器ブームがあったように、調理器具に+αを求めるニーズは以外と
生き残る為に
キャリアの話でよく聞く。80点取れるスキルを複数身につけ、掛け算した方が人材としての価値が上がるというのはよく聞く話ですが。
錦見社長は完全にその逆を体現しており、1つのジャンルで100点を目指している印象でした。もっと言えば、200点ぐらい目指している方で。誰にも真似出来ない、唯一無二を目指す姿はとても格好良かった。
今回、一番印象に残ったコメント
「ない」という事は売れないではなく、チャンスだと思った
今後の経営について(自分なら)
やはり、唯一無二の技術を属人化させない為の製造機の開発は急務だと感じるので、現在おそらく手動調整になっている部分を外部のパートナーと連携、AIなどを活用し、成功確率を向上させたいです。そこで得た収益を元、他の調理器具への横展開も考える。
とはいえ、生産体制が万全になっても、希少性で得られたブランドイメージを残す為に、生産数をコントロールしていき。業界でのポジションを長い間、確立していきたいと思いました。
今回はマーケティング云々より、、
職人さんの技術力+情熱を感じられる放送でした。