No.44 「ラグナクリムゾン」第54話備忘録
0. Abstract
「ラグナクリムゾン」第54話について, twitterでのつぶやきを中心に, noteにまとめる(最近「ラグナクリムゾン」は感想というか, 備忘録がtwitterに収まらないことが増えてきたな).
1. 対・竜王技 狩竜双閃
前回の第53話の備忘録
https://note.com/shibushibuyanyan/n/n0158d08e5df3
で対・竜王技の正体を
銀気の特性を引き出して「幻想殺し」的効果が付随した狩竜閃
と予想したが, これはハズレたような気もする?!
ただこれに関しては言いたいことが三つある. 一つは以前の「9秒の死闘」において言及した幻の超光速狩竜閃である:
つまり, 小林大樹はフライングしていて, 実は若干ゃネタバレしていた部分があったということで, しかも今度は$10^{-7}[s]$だから
$3.0・10^8[m/s]×10^{-7}[s]=30[m]$ (正確には二連撃なのでこの半分になる)
でちゃんとリーチ描写のツジツマも合ってる. まぁ,
雷(電気)と光の速度は同じじゃね?
という素朴なツッコミもあるのだが,
空気中の抵抗を加味すると雷の方が遅いかもしれない
ということにとりあえずしておこう(水中だとどっちがはやいんだろう? 光速は7割減らしいけど). あと結局ウォルテカムイが光速に至れず, ラグナがそこに到達できた理由はよくわからないのは不満といえば不満だが, 現段階では説明不能だと思うからこれ以上は考えないことにする.
二点目は狩竜双閃を放つ前に出てきた(強調されていた)
「銀気の特性ごと圧縮する」
の部分である. 実際, ウォルテカムイが再生しなかったのは, 彼の魔力切れなのか, それとも対・竜王技が銀気の特性を引き出しているからなのかは今のところ判断がつかない. ただ「9秒の死闘」の時には光速狩竜閃モドキをウォルテカムイに放っても普通に再生されていたから, それを殺しきれたのは単純な技の威力以上に何かしらの銀気的特性が強く効いていた可能性が十分にあると思う.
三点目は何故「双閃」なのかということである. 二連撃といえば古の飛天御剣style由来(そもそもの「狩竜閃」自体が明らかに飛天御剣styleの呼称である)の
隙を生じぬ二段構え
を思い出すわけだが, これは対ギルゼア戦(例の白と黒の二刀一対の剣?)を意識してのことだろうか?
あるいは単純に「ロマン」ということかもしれないがそれでいくならば, (二連撃ではなく二刀の十字斬りになるが)「ダイの大冒険」のロン・ベルクの星皇十字剣を思い出す(奇しくもあちらのアニメも今ちょうどそれくらいのところか?). 実際, 放つと腕(と剣)が壊れるあたりもまぁ似た「ロマン」を感じる古の王道的必殺技である.
ちなみに, 件の「言葉はいらない」も色々と「ダイの大冒険」の最終決戦のオマージュを感じさせたように, 小林大樹は割と(「ドラクエ」というよりは)「ダイの大冒険」を意識している部分は結構あると思っている.
2. クリムゾンの右腕
あと地味にクリムゾン様が名アシストをやってのけた(おいしいところを持っていた)わけだが, ここでもまず気になったのは
どうして自分でアルテマティアに止めを刺さずに, スライムとヘゼラにやらせたのか?
ということである. これはクリムゾン自身も語っていたように「心臓」を戻した状態だと不死身でなくなるので,
例の死に芸が使えない
というのが答えなのだろう. でも, そうだとするとスライム(右指)とヘゼラに喰わせた右腕は再生しないのだろうか(あるいは再生できても機能や性能が落ちるとか)? この辺は今後のクリムゾンの描写に関わってくる気になる所である.
3. アルテマティアに打ち込まれた弾丸の描写
細かいことだが, ヘゼラがアルテマティアに打ち込んだ弾丸の描写も気になった. つまり最初の方は銃声が4発, 当たった描写は3発だけど, 最後落ちていくシーンは4発当たっている(血が噴き出ている)ようにみえて, 当初は
これは(超光速狩竜閃の時のように)誤植かな(つまり最初の描写のシーンは1発だけ弾を当て忘れてる?)?
と思っていた.
しかしよくよく見返してみると, 4発の銃声(ドン ドン ドン ドゥン)の内, 最後の一発(ドゥン)は次のコマの描写だということに気が付いた. つまり最初の3発が先に当たって, それが描写されたコマの次に(見づらいけど)「ドゥン」の一発が当たってるわけである.
これはもちろん小林大樹の変態じみた凄まじい描写力だが, それとは別に, 何度も繰り返しているように
アニメ化を意識しての描写ではないか?
とも思った. というのも, この種の描写自体非常にアニメ的な手法だからである. 実際, これは翼の血族最終決戦のクライマックス(というよりは終幕?)シーンになると思われるので, ここがアニメ化すれば弾丸が3発先に当たって, トドメの弾丸は別コマで(音だけで)当てる, というのは如何にもありそうな演出ではないか.
恐らくは2クールに収めるための話のテンポアップもそうだが, 最近の小林大樹は随所でアニメ化を意識しているようで, これもその傍証の一つと思える.
4. 既に古参臭香ばしいギルゼア
前回, ウォルテカムイの回想で出てきただけなのに, もう大昔から登場しているような風格が香ばしいギルゼア様だが, やはりラグナVSウォルテカムイ戦を観戦していた. というか随分と離れているのに勝敗(決着)がわかるという圧倒的強者感, 武芸者感が出ていて, 翼の血族編の次のキャラの座を巡るレースについては既に何歩もリードしている.
何ならもう次回から, いつぞやのウォルテカムイよろしく電撃参戦もありうる. というかいつものアニメ化(メタ)的な見方をすると, アニメの「一番最後の引き」ということを考えると, そういう展開の可能性は低くないと思う.
5. がりゅうせんショック
本来なら, Section 1. 対・竜王技 狩竜双閃で述べるべきだろうが, ショックが大きすぎたので, 別のsectionとして述べる.
みなさんはご存じだっただろうか. 滅竜剣撃「狩竜閃」は
「かりゅうせん」
ではなく
「がりゅうせん」
と読むことを... 私は, 「ラグナクリムゾン」をもう4年も読んでいるのに, 恥ずかしながら第54話を読むまでずっと「かりゅうせん」と読んでいた.
いや, だって仕方ないじゃん
「狩竜人」
は
「かりゅうど」
って読むんだもん. 更に言えば古の飛天御剣style的な読み方でも
「かりゅうせん」
の方が普通だと思う. だから俺は悪くねぇ! 俺は悪くねぇ! 悪いのは(小林大樹)先生だ!!
ただ「がりゅう」の方も
「我流」
と
「臥竜」
をかけていると思えば, まぁ得心はいく.
ちなみに何で第54話になって急に読み方の間違いに気付いたのかといえば, 件の対・竜王技
「狩竜双閃」
は
「かりゅうそうせん」だと読みづらくて変だな
って, 思ってルビをみたら
「がりゅうそうせん」
ってあって驚愕したってワケ. ぶっちゃけそれがなかったら, アニメ化で技の名前が出てくるまで気付かなかったと思う.