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発達障害の私が健常者だらけの飲みサーに行って分かったこと

実は少し前に健常者向けの飲みサークルに所属していました。
当然、発達障害(ASD)の私は一般人として擬態したうえでの参加です。
動機は単純に興味からでした。
定型文化への理解を深めたくて、何が自分と違うのかを具体的に知りたかった、明確にしたかったからです。

そこで色々と学び、感じたことがあったのでまとめてみようと思います。



1. 曖昧な表現のオンパレード

とにかく会話の至る所でこそあど言葉が飛び交ってました。
当然ASD当事者である私には理解が追いつかない場面が多々ありました。

その中でも、個人的に決定的な違いを感じたエピソードがあります。
店員さんが「グラスお下げします」と言って現れたのですが、中央寄りの席に居た私は何を思ったのか三分の一程度、中途半端に残ったグラスまで下げようとしてしまったのです。
周りにいた人たちから急遽「空いてるの!空いてるの!」と言われてハッとして戻しましたが、あれで自分はやっぱり曖昧な表現が苦手なんだなと改めて思い知りました…(汗)


2.なんですぐ名前と顔が覚えられるのよ…

元々、常連メンバーが集まっていたということもあるのでしょうが、基本的一度顔を合わせた人は皆さんすぐ覚えていた印象があります。
勿論名札なんてありません。

ここでまた実感した出来事をひとつ挙げてみます。
お手洗いに行った時にすれ違った人がいたのですが、急に話しかけられて驚いた私は口ごもってしまいました。
しかし、席に戻ると話しかけてきた相手が飲み会のメンバーだと分かったのです。

逆に、発達さんたちの集まりでは、名前を何度も聞き返すことは決して少なくないので、その感覚で慣れてしまってました。

そして私も名前と顔が一致せず、よく聞き返すことがあるので、今回の出来事は衝撃的でした。


3.気配りがスムーズ

場の雰囲気を読んでなんとなく察して動く。
これが『自然に』できている印象を受けました。

私も経験を重ねて料理の取り分けをするなど、『目に見える気配り』はできるようになってきたのですが、やはりすごく意識しないと難しいですし疲れます(笑)
調子が良い時でないとできないのが本音です。

そして今回の経験を通じて、自分の気配りは必死感があったなと振り返りました。
周りを見ようとするあまり過度に動いてしまい、力みすぎてたように思います。

やはり、空気を読む能力に長けてないと難しいですね(汗)


4.ガヤガヤした音でも聞き取れる

これも発達さんあるあるだと思います。
本っっっ当に聞き取れない(汗)
1でもお話しした曖昧な表現が苦手というのもありますが、これが会話をするにあたって一番辛かったです(泣)

実際、発達障害の確定診断には『聞き取りが困難』という特性が重要な要素となるらしく、障害を公言している有名インフルエンサーもこの点が決定打となった方が多いようです。
この必要な情報を聞き取れることを『カクテルパーティー効果』と言うのですが、以下のサイトが分かりやすく解説しているので貼っておきます。

必死に耳を傾けるも上手く聞き取れないので、結局相槌を打ちつつ周りの表情を横目に見て、似たようなリアクションを取るので精一杯。
でもみんな当たり前のように会話をしていたので、こういったところで根本的な違いを痛感させられました…。


以上となります。
正直参加してて非常に疲れました(汗)
結局今は飲みサーは退会してしまいましたが、自分が日々多くの人に支えられていることを再認識し、今の環境に感謝しようと思えた、いい経験になりました!

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