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不動産のセレクトショップ〜東京R不動産〜
「東京R不動産」というサイトはご存知ですか?
不動産紹介サイトですが、「駅徒歩何分」や「南向き」などの一般的な立地条件ではなく、「こだわりの洗面所」や「目の前が海」など物件そのものの価値に目を向けた紹介が特徴のサイトです。
今回は「東京R不動産」がどのように誕生し、発展していったのかを紹介します。
2000年代の頃「これから東京に古い空きビルが激増する」といったニュースが話題となっていました。海外に目を向けてみると「廃墟となった古ビルや倉庫をリノベーションし、住居やギャラリーにする事例」が増えてきており、この流行が東京にも来るのではないかと設立メンバーの馬場正尊氏が予見します。
特にアメリカではリノベーション事例が先行していました。80年代、経済が停滞し、極端な不況や都市の空洞化が目立ちました。それらを改善するため90年代、さまざまな方法で空洞化した街を再生していったためです。
それらの事例は書籍「R the transformers」にまとめられています。
そして、2002年「東京R不動産」が誕生します。デザイナーズのようなおしゃれ物件があれば、ボロボロで味のある家が並んでいたりと、当時から見ているだけで面白いサイト構成でした。
建築デザイナーとしての面もある馬場氏は、古い物件をリノベーションして新しい価値を創る取り組みを進めています。
新日本橋にあった当初の東京R不動産オフィスは、2階建てのただの倉庫を真っ白に塗って水や電気を通したものです。一見何もなく感じる倉庫をオフィスにする辺り、R不動産ならではの感性を感じさせられます。
そして、東京R不動産の活動が共感を呼び、北は山形から南は鹿児島まで全国に9つのR不動産が誕生しています。
東京への一極集中が続く中ですが、今後地方のポテンシャルに注目が集まる日も近いと思います。そうした中で、全国に広がったR不動産の活動は今後ますます需要がありそうです。
馬場氏も15年前ほどから東京と千葉・房総の二拠点生活をしています。忙しいウィークデーは都心の部屋に帰り、余裕がある週末は房総へといいとこ取りな生活です。
さらに、全国で使われなくなった学校や消防署などの公共施設を紹介する「公共R不動産」も新たに立ち上げています。現在のオフィスも目白の小学校をリノベーションしたものです。スケルトン状態の元小学校を改修していき、学校感のあるどこか懐かしい雰囲気がありつつ居心地が良いオフィスになっています。
洋服や音楽、家具や雑貨などライフスタイルに関わるセレクトショップはあるのに、趣向に沿った不動産を取り扱う場所は今までありませんでした。
そんな中、東京R不動産では、各物件ごとにストーリーを記載しています。立地条件だけによらない不動産選びは徐々に増えてはいますが、まだまだ主流ではありません。ストーリーで選ぶってイマイチわからないって思うかもしれませんね。
まずは、東京R不動産のサイトに訪ねてみてください。とりあえずワクワクしますので。笑