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人と地域をつなぐ賃貸住宅〜フロール元住吉〜

昨今、賃貸住宅では新しい住まい方が様々な場所で提案されています。
神奈川県住宅供給公社では、築67年の「北加瀬第1・第2団地」を建替え、「フロール元住吉」としてが2020年に新たに誕生しました。
「自由だけど、ほど良い人付きあいがある」をコンセプトに賃貸住宅では珍しい取り組みにチャレンジしています。

「フロール元住吉」は東急東横線元住吉駅から徒歩8分の場所に位置しています。
元住吉駅は活気のある2つの商店街があるので、買い物が便利で利便性の高いエリアです。
人気エリアかつ駅近ということで既に需要は満たせそうですが、この物件では日常的な安心が感じられる暮らしを実現しようと取り組んでいます。

その一つが入居者のコミュニティを見守る管理人「守人(もりびと)」の設置です。
「守人」は日常管理を行うだけではなく、コミュニティ醸成も行っています。共用部や交流スペースで地域のNPOや学生と協働するなど、居住者と地域の人やコトを繋げる活動をしています。

共用部にも人と人がほど良く付き合っていける場所を設けています。居住者が過ごせるシェアラウンジ、居住者だけでなく地域住民も過ごせる地域交流スペースがあります。
シェアラウンジではテレワークやテレビ鑑賞、ホームパーティーなど第2のリビングルームとして居住者間で自由に使われています。
地域交流スペース「となりの.」では、単なるコミュニティ拠点ではなくカフェを併設することにより気軽に立ち寄れる場所になっています。その他、地域ニーズから講座や自己表現ができるレンタルスペース・レンタルボックス事業などの機能もあります。

シェアラウンジ
地域交流スペース

「守人」は地域交流スペースとシェアラウンジの間のスペースにいて、大きく3つの業務を実施しています。
1つ目が管理の窓口です。入居者の管理対応として、駐輪場の管理や入居に際してのトラブルなど、一次対応先として相談を受けています。
2つ目がコミュニティサポートです。入居者のマンション内でのコミュニティづくりで、月に2回ほどイベントを入居者向けにやっています。
3つ目が「となりの.」の運営業務です。2024年5月から名前を「TONARINO. By SWITCH STAND」としてリニューアルオープンしています。

これらの業務を通して、隣人とのコミュニケーションが疎くなりがちな集合住宅のコミュニティを醸成しています。
「となりの.」のレンタルスペースでは子育て世帯の方々がご利用になるシーンが多く、親子サロンや放課後の小中学生くらいのお子さんに向けた習い事などに使われています。
また、マンションのエントランスを使ってのマルシェを定期的に開催しています。レンタルボックス作品の販売、ワークショップ、地元野菜の販売、キッチンカーなど、地域の方々に来てもらえるような取組みも実施しています。

フロール元住吉はいかがでしたか?
近年では、共用部を作り込むことによって全体の価値をあげるような共同住宅は増えてきましたが、賃貸住宅でこうした挑戦をおこなっていることは珍しいです。
テナント料重視でない、地域医療・NPO・学生といった多様な立場の人をつなげるハブとしての共同住宅に新しい可能性を感じますよね。今後、こういった住宅が主流になってくると孤独・孤立といった社会問題も解決されるかもしれません。


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