![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/164925672/rectangle_large_type_2_9843e52b10915558d9cf12e3b0370b6e.png?width=1200)
貿易ゲームでとびっきり元気!普通の小さな公立小の子どもたちを見て思う
久しぶりに小学校で貿易ゲームをしてきました。
瀬戸市の大型団地の中にある公立小学校、昔はたくさんの子どもがいたそうですが、今はほぼ学年1クラスで外国籍の子どもたちもたくさんいる学校です。再来年には複数の学校が一つになるので、この学校はなくなることも決まっています。(写真は関係ない学校ですよ)
なんてことは子どもたちには何の関係もないよね笑
20人ちょっとのクラスを5班に分けて「班別対抗だよー!たくさんお金を稼いでね!」と始まる貿易ゲーム。それが何なのか、もちろん子どもたちは(先生も笑)知らない。
※この授業はキャリア教育の一環で導入されています。
さて、貿易ゲームが何なのかという詳細は(ネタバレになるとつまらない&これから受けるかもしれない人・お子さんに見られちゃモッタイナイので)書かないけど、簡単に言うと「国別対抗でお金を稼ぐ」ゲームで、
そこでは
・何をどうすればいいのかさっぱりわからずスタートする
・制約が人によって異なり、偶発性だらけ
・状況が常に変化していく
・創意工夫と行動力とコミュニケーションが重要
・みんな違ってみんないい
…ってことがいろいろ起きまくって進むカオスな場ね。
私の役割はゲームのルールメーカーで観察者。
あとは2人、子どもたちに関わる役割の人がいますがこちらはどちらかというと「待ち」「受け身」の役割で。
※ちなみに先生は「完全なる部外者」で、ゲームの外にいる人なので口出しやら手助けは厳禁です(何かしようとしたら私に叱られる・笑)
教科書的な学習ではないし、やり方も教えられません。
そんなにやることは難しいものではないけれど、
・自分たちで決める
・とにかくやってみる
・正解は示されない
ということを、子どもたちがどう受け止めるか、その様子で日常の教室の様子も露呈しますから、もしかしたら先生にとって怖いゲームかもしれないよね(笑)。
始まってもわけがわからないので「〇〇していいですか?」「××はどうしたらいいんですか」という質問がよく出てくるのだけど(大人だと10個くらいめっちゃ細かく出てくることも)、今回はほぼ出てこず。
始まった瞬間に
「なに?」「あー!そういうこと?」という班が動き出すと、別の班が「あー!え、あれやっていいの?」と聞いてきて「お好きに」と答えたら「よっしゃー!」となる。そしてカオス(笑)。ここまで2分。
ちなみに小学生でも5分お席にじっとしていて困惑しているクラスも過去には見た。でもまあ5分だけど。大人はヘタすると15分「会議」してる・笑。
貿易ゲームの名の通り、貿易、つまりは交渉ごとか必要。そうしないと前に進まない。でも子どもだから「交渉スキル」とか知らないし、まずは直撃するよね。「ねえ、それちょうだい」って(笑)。どんどん行く。ダメと言われた条件を変えていく速度に迷いがない。まああんまり考えてないともいうけど、とにかく決断しちゃう。「じゃあ~~なら?」と押された側も困りながらも決断する。そうこうするうちに最初は塊で動いていた子たちのうち「ちょっとさ、俺らはこっちで先にこれやっとくわ」と言う子が出てくる。
「役割分担会議」とか「貿易決裁ルール」とかないです(大人はここにもまた死ぬほど時間かかる人たちがいるのよ…)。
ものづくりをしていくんだけど、製造のための完全な環境が得られない班もある。割と強引な方法でユニークなチャレンジをしていて「それはさすがにムリじゃないかな…」と思ってしまう大人な私(笑)。そんなくだらない思い込みを飛び越えた「器用さ」を発揮してきたその子は、想像もつかない結果をだし、さらにめっちゃ速度を上げてくる。びっくり。
別の班では最初から制約だらけの状況で苦戦必須だったところに、大きな想定外のラッキーアイテムをゲット。そこである子が「このアイテムをこうやって使えばこっちはいらないから、これを売り出そう」って効率性を重視した戦法を唱えてたけど、その内容たるや超大胆過ぎる作戦(笑)。大人はこのタイミングでは絶対やんない。柔軟だねえ。
ここまでまだ10分。
もっといろんなことが起きていたんだけど目が追い付かない。
別の班のある子は交渉スキルを高度化してきた。
最初は「〇〇ほしいから△△と交換してよ」と言っていたのに、「ねえ、そっちは何がほしいの?」と相手のニーズをまず聞いてきた。で、自分たちにもよい提案をしたものの断られ、どうするのかと思ったらめっちゃ粘って多少の妥協で合意していた。スゲ…
また別の子は自分たちが使わなくなったあるものを別の班に売りに行くときに「これをこうやって使うとこんな風に稼げるから、〇〇ドルでどう?」といっていた。が、相手が信用しなくて笑、「サギには騙されない!」と拒否されたものの、そこからまた粘る粘る…。
こんなことが数々繰り広げられていて、
・めげない
・失敗を恐れない
・アイデアをどんどん出してくる
これってすごい力だなあと。
最後の方にかなり重要な隠しネタが登場するのだが、それを受け取った班のある子はそのネタが私とのやり取りの場面で他に漏れないようにどう秘匿するか、まで想像して行動していてびっくりした(過去に大人も含めて見たことがない)。
ゲームで最大に重要な情報も把握していた班が一つあった。これもあまり小学校では「みんなが意識していない情報」なのだがちゃんとゲットしてきて、それも最後の最後に売ろうとしていた(これは成立しなかったけど笑)
とまあ、終始にぎやかでトライアンドエラーが多くて、交渉事の場面でも明るくて、でもちゃんとNoを言い合えて(それを嫌なこととしていなくて)というクラスだった。もちろんおとなしい子や黙って作業をする子もたくさんいたけど、一部の子が浮いているって感じではなかったのよね。
とはいえ実は全体で致命的なミスがあって、それはどっちかっていうと子どもたちより先生が「明日算数の復習します!」って反省してたけど(笑)、そういう担任の先生の雰囲気も含めていいクラスなんだと思いましたよ。
普段から小中学校でやるときには、ゲームを終えて子どもたちがふりかえりを書いて、みんなで共有をして、私からいろんな(子どもたちが気づいていない・見えていないことの)解説をしつつ、
【今日この場で見つけた子どもたちの素晴らしい行動・言動】をフィードバックするというのを大切にしているんだけど、この日はほんと、伝えきれないほどあってなあと。ほんとうれしいね。
大人は子どもに学ぶといいなとホント思う。
昔持っていたはずのものだからさ。
そして大人は子どもを「足りない人」として導こうとする前に、まず「十分に備わっているもの」を奪わないということを心しておかねばね、ということも、改めて思うよ。
★日々の考えはSNSで発信しています。フォロー歓迎です。
Facebook ⇒ shibata.tomoko (柴田朋子)で検索できます
X ⇒ @tmshibatano
【お仕事の問い合わせ&ご相談&お申込みは以下のフォームへ】
◆キャリアコンサルティング 対面orオンライン
キャリアって人生そのものです。仕事も転職も、人間関係も、その他ちょっとモヤっとすること、コミュニケーション課題や起業相談もどうぞ
16500円(60分) ※対面希望はご相談ください
◆伴走コーチング オンラインのみ
月1度×3回~で、行動を変えていくお手伝いをします。コミュニケーションの具体的な練習をしている方も、「宿題」をやるための伴走者もOKです。
8800円(45分)×3回
◆その他
【12月の予約可能日】※時間帯によっては以下以外の日程も応相談
13日、15日、17日、19日、23日、25日、26日、27日、28日
いいなと思ったら応援しよう!
![しばたともこ@キャリアコンサルタント](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/25255641/profile_f39ba94f9d4a459e08177025f8a5ead6.jpg?width=600&crop=1:1,smart)