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うっかり選択を狭くしてしまうのは、根拠の浅い思い込みのせいかもね

なんでズッキーニ?
…そう思っていただいたら嬉しいんですけど、いかがでしょう?笑

あれはきっと20年くらい前のこと。
我が家ではそのころは有機野菜の宅配を利用していて、毎週「畑からの詰め合わせ」的なお任せ野菜が届いていたんです。美味しいんだけどさ、あれ当時なかなか難しくて、とにかく旬のものが届くもので、ようは3週間くらい似たような野菜が続くんですよ。白菜(フルサイズ)が2週続くとか、レタス(フルサイズ)が1か月続くとか、セロリ(一株)が2週続くとか、まあまあたいへんですよ笑。当時は娘2人と私の3人家族でしたが、それじゃ使い切れない量で。金額固定のお野菜セットなんだけど、まあ、季節ものはたくさん取れるから「おまけ」のように入ってて、おかげで野菜の旬ってやつを噛みしめましたねえ。
それで、料理の腕が鍛えられたとも言いますが。

で、あるときズッキーニが3本一度に来たんです。当時の私にはズッキーニの理解が浅くて料理バリエーションが全然なくて、3本を1週間か…と呆然としてたら実家の母がたまたま遊びに来たので「お母さん、これあげる」と1本渡したんですよね、説明もしないで。田舎育ちの母は大量に野菜をもらうことには慣れているので、いいかなと思って。
そしたら後日「あれなに?全然思ったのと違うんだけど」という不満が。よく聞くと「太ったきゅうり」だと認識したみたいで、きゅうり料理にしたら、まずかったらしいんですよ笑。まあ母(当時70代)にとってそんな野菜は知らないから、知ってる範囲で判断するよね。
「おかーさん、あれはズッキーニっていうの。きゅうりとは全然違うから」と伝えたけど、後の祭りでしたね(後年スーパーに普通に並んでいるころには買って使ってましたけど笑)。
人って、(よくわからないことほど)自分の知覚の範囲で判断しがちだよね…という身近な例です。

はい、前置き長すぎ(笑)

今日伝えたいのは、ひとつ前のnoteで「職種のとらえ方もいろいろなので」と書いた件です。人は転職(新卒の就職も)のときにその職種イメージの狭さ(浅さ)によって、選択を相当狭めているよ、という話。

誤解(思い込み)の多い仕事はたくさんあるんですが、代表的なのは2つかな。事務と営業。もちろんSEとか、マーケティングとかもそうなんだけどね。(誤解の多い業種っていうのもあるよね。代表的なのは公務員・笑)。

さて事務職。
こんな風に言いますよ、みなさん(含む学生)
「事務なら出来るかなと思って」
「人と関わるのが苦手だから事務がいい」
「性格的に事務が向いている」
「人のサポートをするほうがいいので事務」
「コツコツとパソコン作業が得意なので事務」

確かにそう思える事務職もあります。
そういう事務職の人もいます。
でもね、「じゃないけど!」っていう事務職のみなさん、挙手!!っていったら、相当手があがるんじゃないかしら。
職場で事務職は人数が少ないことが多いので、1人で何役もこなす人もいます。いろんな動きを見据えて、先に手を打つ必要性を上司に進言している人もいます。職種名は事務だけど、実態は営業補佐&総務&経営企画&広報&人事、みたいな人もいます。
業界によって、会社規模によって恐ろしいほど違います。
市役所とか県庁とかの事務系の人、あれをなぜに「事務」って言う?っていう幅の広さです(だから事前理解と全然違う仕事に配属になって、びっくりして悩み込む人もいますし、大化けする人もいます)。

しかも、よく知らない人がイメージする「事務職」って、どんどん減っていて、正社員の事務職っていう、50代後半の親がイメージするお仕事はもう絶滅危惧種です。一部はアウトソーシングに、一部は非正規に、一部は自動化や仕組み化(昔営業事務さんがやってたことは、営業職の人がタブレットで直接片づけていたりしますよね)されていますから。
ということは、残っている選りすぐりの事務職は、そんな生易しくはないし「事務ならできる」とか舐めたこと言ってる人のイメージしている仕事じゃなくなっています(そもそも採用数が少ない)。

次に営業職。これも誤解されまくりな仕事です。こんなにたくさんの人が携わっているのに、なぜ?文系大卒のメイン就職先ですよ。
特に親世代!特に母親!!あと先生!!勘違いしている人多いから(と学生の話を聞くと思うよね)。
営業って響きがまだなんか「売り込む」「ノルマ」ってイメージしかない人がたくさんいます。もちろんそういう仕事している人もいますよ。でもね、それだけじゃないです。当たり前だけど。
「誰」に「何」を「どんなスパンで」売るのか、によって全然違います。
法人か個人か、高額か低額か、その時限りの売り切りのものか、長く続くものか、ニーズが顕在化しているのか、ニーズを掘り起こすのか、形のあるものか、形のないものか…この組み合わせが無限です。
アフリカのどこかの国にある資源の情報を得て、それを現地政府と交渉してその国の経済発展の一助になるような提案を一緒に創りつつ、自社にとっても有利なビジネスを創り出す、みたいなのも営業ですし、経営者の悩みを聞いて会社経営の大幅な方向転換とその解決スキームを一式売るのも営業です。ぼんやりとした将来不安を抱えている個人に話を聞きだして、その人の不安解消の役に立つノウハウを伝えるプロセスを買っていただくのも営業です。車を個人に売るのも、法人の営業車500台をライバル企業から自社に一気に乗り換えさせる仕掛けをするのも営業です(キリがないね)。
遠い昔私が出来てなかった求人広告の営業では当時、いくつも伝説の営業ストーリーがありました。たとえばまだ小さかった町の洋品店に本気の採用提案と、人材コンサルのような関わり方をしていくことで、その洋品店が会社としてめちゃくちゃ大きくなったって話(ミキハウス)とか。

そう、売る、という一点だけをとらえて「相手に無理を言う仕事」みたいにとらえている誤解が一番多いのですが、そうじゃない仕事が大半です。
だから、おしゃべりが上手い人がやるとか、調子よく人と仲良くなれる人がやるとかではなくて、十人十色の営業職の人がいます。(私の亡き夫もほんとにクチベタでおよそ売れそうに見えないタイプでしたが、まあまあ、よい営業マンでした。意外なほどにお客さんに信頼されてました)

仕事って外から見てたら全然わからないことばかりです。
困りますよね笑。
でもね、まずは「事務だから~だろう」「営業って~だよね」という思い込みを一度外して相手の話を聞いてみてください。
・どんな仕事の流れですか
・どんなときが面白いですか
・大変なことはなんですか
・やっててよかったと思えたのはどういうときですか
・どんな人が活躍していますか
…いろんな問いで聞いてみてください。

そして、会社によって、職種の呼び方にもクセがあります。
公務員がだいたいの仕事を「事務」っていうみたいに(事務方って言い方もありますね)。
なので、その呼び方にとらわれる前に上のような問いを投げかけてみてください。ぜひ。面白いですよ。

若い人で親に選ぼうとする道を反対されている、という人もぜひ、まずは自分の言葉で親に具体的に伝えられるように、しっかり調べて選んでみてくださいね。

自分の仕事を人に説明するときも「会社の中の呼び名」で言えばいいとは限りません(職務経歴書とかね)。そのあたりも客観的な目線をぜひお忘れなく。

このあたり、キャリアコンサルタントの私もお手伝いできます。
(あ、キャリアコンサルタントもまた、十人十色なのですが・笑)


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しばたともこ@キャリアコンサルタント
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