とらつば投稿9月③

9/16
【それが一番の方法なのかわからない】
桂場さんがどんどん自ら孤高の、というか孤立した人になっていく。あまりのちのちの史実がどうとか比べたくはないのだが(見ようとしてはいないのだが)、そういう人だったような評論を見たような(あんまりちゃんと読んでないし、ドラマはドラマだし)、私の見えている「ここまでのドラマのなかの彼」だけを土台に思う。
司法の独立に命を懸けている人だということ、
自分の権勢を広げたいとか思ってない人だということ、
ああ見えて義理堅く生きている人だということ、
弱音も弱みも見せないし、あんこだけが彼を支えているらしいということ…!
大所高所に立ち、わが身のことなど顧みず(誰かに好かれたいとか嫌われたくないとか思っておらず)、原理原則を守るために最善の方法を取ろうとする人、
それは信じてる。
だけど、だけど、だけど、お母さんは言うよ(誰がお母さんだ)
「1人で何でも抱えて、誰にも経過を説明しないで、1人で泥をかぶってでも、みたいに、かっこつけてんじゃないわよ!そんなんじゃ、勝てる試合も勝てないわよ」って。
勝手な私の思い込みだけれど、朋一や仲間たちが左遷された人事はきっと、桂場さんが決めたのだろう。
「今は騒ぐな。理想はわかるがそこはあとで必ずやるから」という心の声を出すことなく、政治家に付け込まれそうなネタを早めに排除(見えなく)して、政治からの圧力を以下にいなすか、どこに着地させるのかを死ぬほど考えている、って思うよ。
桂場さんが変わっちゃった…じゃないよ。全然変わってないよ。
けどさ、それ、あなた一人じゃ無理だから。
ヘトヘトじゃない。せめて航一さんには話そうよ。
「人のことなど心配しなくていい」みたいなこと言ってたけど、あなた、1人の単なる人じゃなくて、外からの圧力に立ちむかうための最終兵器なんでしょ?
あと、あなたが守りたい場を別の角度から守ろうとしている若者たちを信じて、ちゃんと仲間にしようよ。巻き込まないようにするとか、まだ未熟だから黙れって思ってたりとかしてない?
…みたいにハラハラするわ。もう終わりが近いっていうのに。今週はあの子が出てくるっていうのに。。。
そういえば、まったく変わらない桂場さんに比べて航一さんの「息子の気持ちへの寄り添い力」の向上っぷりたらどう?すばらしいよね。うん。

9/17
【寅子の横でイマジナリーはるさんになりたい】
どちらから見るかで風景はまったく違う。
桂場さん、だから私が昨日言ったでしょ…あなたもわかってるんでしょ。だからイマジナリー多岐川がそうやって言うのでしょ。ああ、でも心のファスナー開けられないのよね、あなたは。そういうとこ、中居くんみたいだわ(←唐突・笑)。中居くんが病気療養したときにしばらく連絡取ってないけど中居くんの性格を知り尽くしている慎吾が「会えますか」「電話できますか」とメールしたあとさらに「死にますか?」ってメールして、死なない情報は得て(状況を伝えたのは慎吾と松本さんだけ、と中居くんが言ってたね)、そこから2か月以上、毎日毎日なんてことのないメールを送り続けた、という話があるでしょ(日本国民の常識のように書いているが良いだろうか・笑)。正月明けにはいきなり「飯行こうよ」という中居くんに「オイ!」って思いつつ自分のアトリエで2人ランチしたとか、そのあと元気になったなって思ったらもうメールは放置してるとか(笑)。
でも、シャッター降ろしがちな人にはその懐の中の心情を分かったうえで、強引にこじ開ける人が必要なんだよなとあのときも激しく思った。
桂場のそれはイマジナリー多岐川しかいないのかな。そこの複雑な心境を表面的にしか理解せず、ただの頑なで純度の低い(政治におもねるような)正義だと断定して、
「私やライアンさんに話して」って、寅子のあの言い方は私でもいらっとしたぞ(笑)。
慎吾が中居くんに「死にますか」って言えるには、相当の積み重ねがあるんだからね(謎のファンコメント笑)。
家裁の中の空気も気になる。
調査官の女性の表情になにがあるのか、朋一が挨拶して「ぜひお話を聞きたい」と言ったあとの場の空気の明らかな変化には何があるのか、そこ寅子は非行少年たちの背景に向き合うレベルで気にかけようか。ってか気づけ。
はるさんが隣からダメ出ししてほしい。いや、私が転生して寅子の横に行って「ちょっとお座りなさい」って言いたいわ、マジ。
でもまあ、寅子はずっとそうなんだよな。変わってないなあ。
よねさんの魂の言葉を受け取った航一さんの表情、轟のよねさんへのアクション、重い中にも救いがある。
まだ火曜日。例のあの人は明日か??

9/18
【詰め込んでくるー!】
昨日の予想通り、あの人(的な人)登場だったね。うん、さすが長年朝ドラ観察してきただけのことはある(謎の自慢)
美雪ちゃん、とやらは娘かな。
ドラマの最初の出演者の表記でキャッチしてたので「美佐江ではない」ことは理解して待ち構えてたけど、最後の最後だったね。詳細は明日!ってことか(おばあちゃん風の人は美佐江の姑か)
いろいろ保留!!
それよりも音羽さん!あなたいいこと言うわ。
なんか抱えていたと思ったけど、それは言ってやれー!だな。
調査官は裁判官の指示で動く(振り回される)。
裁判官にはテキトーなヤツがいる(気まずい顔したあいつとか、あいつとかだなw)。
一方でやたら暑苦しいヤツもいる(寅子とかw)
調査官としてはちゃんとやりたい。けどな、それ全部「個人の努力任せで持続可能な仕組みづくりサボってたやろが」「だから攻め込まれてるんじゃん」というのは、もう膝打ちすぎで、首赤べこすぎて、身体が痛いわ!!
私の大嫌いな「気合いとお気持ち」でどうにかしてきたシステムに異を唱えるのは、次の世代のお仕事だし、それを言える人こそ、良くしたいと思っている大切な人材なんだよ!!
けど、今でもあっちこっちにある話だよね。
異を唱えた人が「やる気がないのか」で片づけられて、本気の改革が出来ないまま、組織が静かに崩壊していくやつ。それを止めようとしてくれているうちに、なんとかしなくては。
「君もいずれは古くなる」って穂高先生の言葉が響くな。
癒しは女子部+轟の集い。
よねさんの言葉、聞いたー?愛にあふれてるよね。ぶっきらぼうだけど。やばいよね。それをきいて涙目の涼子さまにやられそうになったわ。尊いわ…
そして、同時に姿勢と話し方で見せてくる老け込んでいる梅子さんの演技力!
明日は起承転結でいうと「転」の木曜日。
とかいって、残り6日だけどな!尊属殺人と少年法改正と、美佐江(美雪)案件と、あと何?何が来るの?

9/19
【山田よねが魅力的な存在になるには】
今日は結局よねさん祭りだったな、ってふりかえっている。なんか総括しそうな勢いのシバタトモコ笑。
調査官音羽さんの謝罪の言葉に寅子らしい返し。「完璧でなかったら言ってはいけないのかしら?(言われたことを)どうするかは私が決めることだから(だからどんどん言って)」と。そう、寅子は不完全のままにはて?って脊髄反射で言い続けてきたイマココ(推定50代後半)。桂場さんに「時期尚早」と言われても「まだわからないのか」と言われても「考えが浅い」と言われても「私の思慮が浅かったので取り消します」なんて言わない笑。意見が通らなくても、もちろんずっと考えている。考え続けていてそして「わからないんです」も言う。駄々洩れで言う。相手の立場が上とか下とか、初対面とか長い付き合いとか関係ないのは寅子。
寅子はそうやってよねさんとも関わり続けている。離れた(切られた)時期はあったけど、結局は寅子から近づいていってよねさんの心をこじ開ける。それはよねさんにとってすごく重要ポイントだったと思う。
そして涼子さま。
そっか、合格したけど「司法修習は受けない」「弁護士になるかどうかは自分が決められる状態でいたい」「かわいそう扱いされる存在ではいたくない」。贅沢かつカッケー!本気で「はあ?」って驚くよねさん。よねさんは頑張った涼子さまのこと心から尊敬しているし、大事に思っている。でもそうは言わない(言えない)「はあ?」しか言えないタイプ笑。でも「私は心の中によねさんがいて、くじけそうになったら心の中のよねさんに聞く」と言う涼子さまに、「お気立てに難ありじゃなかったのか?(覚えてたんじゃん笑)」と返しながらちょっと嬉&照がにじんでる。
すかさずのっかる寅子が「でもよねさん、たまには弱いところもさらけ出して。私みたいに」って言われるとバッサリ「お前はさらけ出し過ぎだ」って言うとこ、たまらんね。
涼子さまも最初は引いてたけど、途中からはよねさんを「まるごと」受容してきたね。
事務所でみいこさんとのやりとり。
「被害者(加害者でもあるけど)が被害者ポジションで何もできない弱者でい続けること」をさせないように、それは自分のためにならないことをちゃんと伝える。
よねさんの心配りや優しさ、思いやりはいつも「怒り」ベースで表現される。それでたくさん誤解を受けてきたんだろうとも思う。でも若いころと比べたら背景説明も丁寧だし、うんと伝わりやすくなった。クライアントに向き合う弁護士としての相手への敬意、信頼、そして適切な距離と相手の自立を願う信念。憲法の精神を体現する在り方。だからみいこさんにはちゃんと響く。
そこに轟がいてくれる。「こいつは言い方だけはだめ」と笑い飛ばす。轟の存在はとても大きい。長年の轟とのバディ生活がよねさんのいいところを引き出せるようになっている。今日、初めてよねさんが若い頃の辛い体験を口にしたんじゃないのかな…?自分の弱みや辛さを外に見せない(それを武器にはしないようにしていた)人だったのに。
よねさんの魅力がどんどん増していく。引き出されていく。
それはでも、よねさん一人でやれたことじゃない。
今日は出ていないがもちろん梅子さんもヒャンちゃんも玉ちゃんも、なにより最初に「信頼できる人間の存在」としていてくれたマスターがいたからこそ。
今のよねさんの一挙手一投足、発言の一つ一つに「いいわあ…」となる私たちも、そんな凸凹なところが好きなのかもしれない。
好きモードで見ていると、よねさんの不器用なとこも愛おしいようにしか見えない(笑)。
だったら、人を完全か不完全かで信じたり評価したりするのは止めたい。
大好き!から大嫌い!になるような、とことん上げておいて踏みつけるような、そんな人の見方を止めたい。
なにより自分のことも、長い目で見ておきたいよね(私は自分に甘いのでここは出来てる笑)
ところで美雪の件。美佐江風味ありつつな泣きくずれと男子との絡み不穏残しつつ、あの手帳が気になるねえ。

9/20
【「大人になる」を問い直す】
ちょっと早めの虎に翼ふりかえり。昼ドラで見る人は見た後にご覧ください笑。
今日のオジサンsムネアツからのまた重い宿題の流れ、なかなかでした。最後までほんと、容赦ないな(ほめてる)。
航一さんの「やけます」も、のどかちゃんのハグも良き!来週の予告の轟「山田ー!いけー!」にもぐっときたわ!
…という話ではなく(この手の話は無限にできる←あ、推しトークと同じメカニズムだと今頃気づく・笑)
今日は「大人になる」とか「大人になれ」とか、つまりは「大人」の態度ってなんだろう?と問い直された日だったように思う。
前半の桂場に対峙した航一さん。
桂場さんはずっと変わらない。ミクロではなくマクロを見て重視している。自分がどうかより「あるべき組織」を実現するための未来を見ている。それが大人の態度だと。航一さんももともとはそういう人。しかも総力研究所での一件以来、反発するとか正義を主張するという心をしまい込むことが「普通」になっている。上告を受理しないという桂場さんに一度は「なるほど」と答えたものの、取って返して青臭い主張をする。机上の空論と言われても、「それでも判決文は残る。人権蹂躙から目をそらすことの何が司法の独立ですか!」と。まさかの鼻血付で(これで桂場さん、気持ち変わったの?違)。
そこにやってきた寅子。
この人は…この状況でさらに追い打ちをかけるんだな笑。
「桂場さんは若い裁判官に取り返しのつかない大きな傷を与えた。(彼らは)許さないで恨む権利がある」え~~?今それ言う?容赦ねえなあ…と笑った。そのうえで「それでも(理想のために)うっとうしくても私と一緒に戦い続けるしかないんです」とか微笑みつつ言っちゃうのが寅子。桂場さん足しびれて立てないでいるんだが(笑)
「何をガキのような青臭いことを…」という桂場さんに、さらりと「一周回って折られる前の自分に戻ったみたい」なんていう。そのやりとりに、心が軽くなりつつ「やけるな」と言ってる夫・航一、なにこれ尊いわあ(で桂場さん、心動いてるし上告受けたし←最後の最後にこういう人なんだよなあ…)
大人ってなんだろうね。
もう一人、大人になれなかった人の話も。
そう、美佐江の話。たくさんの人が(東大に受かったあとで)Xで予測していた通り「田舎のトップ、都会に行ったらただの人」になっていたんだね。でも自己像を変えられず成功体験に縛られ、そしてかなりの辛い状況でおそらく自ら車の前に身を投じたのではないだろうか。
美佐江の手帳を美雪が大切にしていたということは、美雪にどんな闇を残したのだろうか。おばあちゃんは謝っていたけど、寅子はむしろ重い宿題を記憶の中から引きずり出されてしまったね。
そりゃ、あのときはどうしようもなかったって思うよ…
でも、そうは思わないんだろうなあ。
寅子は「法の下の平等」という理想(信念)を追い求めながら、未熟な人間である自分、という存在から目をそらさない。それが原動力でもあり、本人を苦しめるものでもある。
桂場は「大きな正義のために、ある程度諦めも必要」というタイプの大人だが、それを(若き裁判官たちも)みんながやれる(やるべき)と思っている節があった。
「今の悲しみ」も「未来の成果」も両方大切にしたがるのは子どもなのか、青臭いのか。
大人ってなんだろう。
大人になれってどういうことなんだろう。
大人になる前に、子どもをちゃんと生きてこれなかった美佐江に起きたことを思い起こしながら、改めて考えている。

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しばたともこ@キャリアコンサルタント
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