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「べらぼうくん」万城目学/本
今日も最高気温が20度に達したよう。
あすは、最高気温6度ということで、真冬に逆戻り。
ちょっと前に、いつもいく本屋で、文庫のコーナーをぶらぶらしていた。
この本屋は新潮文庫の棚の次が、文春文庫になっている。
そこで、平積みになっていて、たまたま目に入ったのがこの本。
「プリンセス・トヨトミ」の著者だったな、とふと思うが、
この時に、万城目学と森見登美彦が僕の中で、
区別がついていないことに気づいた。
「有頂天家族」って、どっちが作者だったっけ・・・。
「プリンセス・トヨトミ」は・・・。
あとで調べてたら「有頂天家族」は森見登美彦でした。
万城目学も森見登美彦も、独特の作風で、
その独特っぷりが何となく似てるような感じがしてしまう。
きっと、ちゃんと読んでないからだな・・・と反省。
文春文庫は裏表紙に本のあらすじがざっくりと書いてあるので、
それを読んだ。
この本は万城目学の「青春&人生エッセイ」とある。
「あ、これなら読みやすそう」と思って読んでみた。
1年浪人して大学に入学してから、作家になるまでを
その時々の出来事と気持ちとからめて書かれている。
1年浪人して大学に入ったあたりや、
大学に入学してからの過ごし方、
会社員になったときの気持ちなど、
「ああ、自分も昔、そんなこと思ったな」ということが
文章としてたくさん書かれていた。
僕も浪人が決まったとき、
「あ、落ちた・・・」とがっかりした。
浪人中は、なんだかパッとしなかったな、とか。
次の年に、第一志望ではない大学に入ったけれど、
まあまあ、のんびり楽しく過ごした大学生活。
就職活動のことなど周りが動き出してから自分も動いた。
大手企業に入ったけど、数年で退職して違う道に進んだ。
このあたりまでは僕も同じような感じ。
まあ、こういう感じで生きている人は、
おそらくたくさんいるだろう。
ただ、直木賞作家になる、という人は、
あまりいないだろう。
書かれている以上に、いろいろと迷ったり悩んだり、
逡巡したことがたくさんあるのだろう。
だからこそ、支持される作品をたくさん生み出すことができるのだろう。
この本は読んでいて、僕自身の人生を振り返っているような気持ちだった。
「ああ、そうだったなあ」と。
この本も、ちょっと時間を置いて再読したい。