俺の持論【優れるな異なれ 】by中田敦彦 書き起こし
私が、
、、
、、、
来ました。
お願いします。
ねぇ、さあ今日の持論話させて頂くんですが。テーマの前にちょっとお話しを聞いて頂きたい。
こちら
私、オリエンタルラジオというコンビでですね。13年間活動してるんですね。
ただまぁその13年、順風満帆と言うことではなくてですね。正直に言いますと、
コンプレックス。すなわち、
劣等感。
今日もね、自作のものを見て頂きたいんですけども。
実はですね、オリエンタルラジオ。なんか華やかでね、お笑い界で言うと、まあなんかこうね上手くやっているんじゃないか?なんてイメージがある方もいるかも知れませんが、実はですね、そうでもないんですよ。
コンプレックスと劣等感にまみれた芸人人生だったんです。
「えー、そんな事なくない?」
ありがたい。
いや、ただね、色んな人に色んな事言われております。こんな事言う人がいるんですよ。
「おい、オリエンタルラジオ」と。芸風とか、キャリア見て「おい、お前らなんてさ」
芸人じゃねぇじゃねーかよ!て言う方います。その上で、
面白くはねぇよな。と。
えぇー!?
皆さん優しいから、えーって言ってくれてるけど。面白いぜオリエンタルラジオていう事が、あんまり声高に言えなかった時あると思うんすよ。
やっぱりね、お笑い通とか同業者にこう言われて来たんですよ。「あいつらテレビで続けてるけど、面白くはねーじゃねーかよ」と言われてきた。
そう言われて私もですね、
やっぱり悩んだんですよ。
くぁーー、この俺に、
才能はあるのか?と
お笑いの才能なんてあるのか?て悩んでたんです。そして悩みながら悩みやながら13年間生き延びてきたんです。だからこそ今日は、ご紹介させて頂きたい。
今日のテーマこちら、
コンプレックスに悩む人のための、才能の見つけ方論。
コンプレックスがないよと言う方?手を上げて下さい。、、、ゼロですね。いいんです。それが人間なんですよ。
その上で、才能を掴みたい見つけたいていう方、みんないっぱいいると思うんですよ。ですから聞いて頂きたい。
そのためにですね、まず我々の出自ですよね。聞いて頂きたい。まずデビューの時どうだったのか?
こういうネタでしたね。武勇伝というネタ。どういうネタか?ご存知ないという方もいるかも知れません。簡単に言いますと、
歌い踊りながら舞台上に出てきて、僕がトンチンカンな武勇伝を喋り、相方が歌と共にそれを称賛するという。ちょっと奇妙なネタなんですよ。
だからやっぱりやってる時もなんだアレ?て言われてたんですよね。要するに漫才でもコントでもないわけだ。
それでパッとテレビに出た。養成所の間にこれ出来て、その間にオーディション受けて、デビューした4月にもうテレビ出てる。すぐテレビ出た。だからこそ色々言われるんですよ。
おい!オリエンタルラジオ。と。おいおいおいおい、お前なんかやってるけど
あんなもん宴会芸だろ。と言われるんですよ。そしたらその隣からお笑い通が来るんですね。
うーん
面白くはねぇ。
お笑い通は怖いんですよ。ねぇ。面白くはねぇなぁーなんて言ったらまた言われるわけですよね。
そうですよね。どうせ、来年には消えますよね。あんな奴ら。
ランキングに載りますよ。来年消えるランキングが楽しみでしょうがねぇんだよ。ってねぇ。
来年消えますよ。ねぇ兄貴。
その通りだ。
言われるんですよ。
そういう会話が居酒屋で盛り上がるわけなんですよね。「どうせあいつは一発屋だ」なんて話をして盛り上がりたいのが人間なんですよ。そう盛り上がった。
そんなのね、聞かなくてもいいよ。ていう方もいるかも知れない。でも僕も若かった。20代前半で大学卒業してすぐデビューだった。
気にしたんですよ。
先輩方の意見、同業者の意見、業界通の意見。色んな意見を聞いて僕はですね。自分が見えなくなったんです。
そして周りのことも見えなくなった。何も見えなくなったんです。どれくらい見えなくなってたかと言うと。
これくらい見えなくなってたんです。
何も見えない。どうして?
何かを見たくて近づいたんだよ。何かを見たくて近づいたら、何も見えない。
要するに芸人だったら漫才とかコントやってみろよ。何かの大会で決勝に出てみろよ。こうなるわけだ。
そうなってですね、僕も素直に頑張ってみたんですね。
そう、いわゆる漫才に挑戦したんですよ。
そう、でもオリエンタルラジオの漫才ってどんな漫才かって言うの知ってる人って少ないと思いますね。
全く浮かばないでしょう?見たことないよね?そうなの。
それってちょっとしかやんなくて、すぐ挫折したからじゃない?て思うかも知れませんが、なんとこの漫才、10年やったんですよ。
10年やって誰の記憶にも残らなかった。
チーン
苦しかったよ〜。
だってさ、漫才やれよ!って。芸人だったら漫才やってナンボだろ!って言われて頑張ってんだよ。
でもなんか結果が出ない。結果が出ないし苦しいし、このやり方で良いのかな?
どれくらい苦しいかって
これくらい苦しいですよ。
ちょっと、このやり方で合ってますか?巨大な岩を山頂へと言われましたが、手押しであってるんですか?と。苦しかったんですよ。
そしてですね、ある時、こんな行動をしてみたんですね。
YouTube。
これあのー皆さん使いますよね?動画見たりしますよね?その中で検索してみた。何を検索したか?
オリラジと入れてみたんです。
はい。そして注目したのは再生回数。つまりそれの多いものてのは、その活動の中で1番評価されてるものじゃないですか。
ね?だから、これで皆んなが見たいオリラジを知ろうと思ったんです。
で、検索した。するとですね不思議なことが
起きたんですね。
普通の芸人さんはコレ入れて検索するとですね、上の方に必ずネタが出てくる。ハライチもそう。やっぱり漫才とかコントとか。ネタをやってるとこが見たいんですよ。そりゃそうだ、芸人の本分だもんね。それが見たいんだ。
でもオリラジは違うんだ。オリラジって入れて検索したらその当時ですね、漫才とかの動画は全然下の方にあって、バラエティでふざけてる動画が上の方にあった。
その中でも、歌ったり踊ったりする企画の時に再生回数が増えてた。
そう。歌って踊ってふざけてる方が、一生懸命稽古したネタより全然見られてる。最初ショック受けたんですよ。そんなに漫才つまんねーんだって。
だけど、よくよく考えたんですよ。えっ?逆じゃねーかな?つまりは、もしかして
ふざけるほうが向いているんだ。単純にそうなんじゃない?て思ったんですよ。漫才が向いてないんじゃない?そう言うことなの。
で、それが確信に変わった事件があるんです。それがあの
ラッスンゴレライ事件。
皆さんご記憶に新かと思いますが、2015年、8.6秒バズーカというね、新人の芸人さんが、ラッスンゴレライというネタでブレイクしたんですね。
そしてそれを我々があるイベントで、一生懸命完コピするっていう。本気で完コピするっていう。それだけのただの悪ふざけ。
プライドないんすかと。後輩のブレイクしてるネタをみんなの前で。一生懸命練習したんかい!と。言うとこをやってのけた。そしたらそれがなんと、
空前の2,000万回再生。
ありがたいね。で、これはさー、ただふざけてたほうが、一生懸命作ってた漫才よりも10倍も20倍も再生されちゃうんだよ。てことはさ、さっきの俺の直感当たってたんじゃない?さっきの、あーそうかそうか、
これでいいんだ。て思ったんです、強烈に。
要するに芸人てのはこうあるべきなんだとか、芸人てこうだろ?て言うものを、はみ出した時に僕らちょうどなんか楽しんでもらえるんすよ。だったらさ、色々壊しちゃおうよ。と思ったんですね。
芸人てのはさコンビだと。コンビの相方を大事にしろ。一回組んだら死ぬまで相方や!なぁそうやろ?いやそうじゃない。
増やしてみようと。
そうなんです。ノリノリのメンバー増やしたんです。普通は増やさないですよ。そうですよね。しかもだいぶ定着してから増えてるんですよ。そんなことないだろ。
しかも親族も入ってますよね
僕の左側アレ弟ですから。そうなんすよ。メンバー増やしちゃった。その上でライブやります。ネタライブか?コントライブか?単独ライブか?何やるんだ?
歌のライブやったんです。
歌だけ。歌いました。でもね、これよく見て気づいて頂きたいんですけども、最初からPERFECT HUMANだったわけじゃないんですよ。PERFECT HUMANはなんとこの活動を始めて6曲目です。
そうなんです。ネタを作った延長上にあるんじゃないんです。歌の活動をやった延長上にあったんです。だから5曲、普通に僕も歌ってるすよ。こうやって。
で、5曲やって気づいたんです。なんか俺下手じゃない?
いやちょっと固定観念があって。なんか2人を中心にダンサーを揃えたわけだから、2人で歌わないとカッコつかないじゃん。
相方がレコーディングの時、如実にプロデューサー、サウンド作ってくれる方から、
いやー藤森さん最高っすね!とか言われて。
中田さんは、、、
なんとかしておきます。
どう見ても俺引っ張ってたのよ。その上でもうこれしょうがないと、ちょっと変だけど。俺は何かちょこっと言って踊ろうと。そういう歌を作ったのが、
PERFECT HUMANなのよ。この歌がですね、
5,000万回再生されてね。ありがとうございます。皆さんのお陰です。そして紅白歌合戦に出演させて頂くと。
ねっ、芸人じゃねーじゃんと言われながら、芸人と言われたくて頑張って、色々やって最終的に紅白にたどり着く。数奇な運命ですよね。
でもなんか、評価されるのがお笑いじゃないのはどうなんですか?
そこがつまりポイントになってくる訳ですね。
とは言えですね、僕はホッとしたんですよ。正直なところ言うと。要するに皆んなに楽しんでもらうのが1番だから。何も話題にならない漫才を10年やってたことと比べれば、めちゃくちゃ嬉しいわけ。
でも10年漫才をやってたんだぁー。ていうのを逆にですね、ボク後悔したんですね。後悔したと言いますか、遠回りしたなぁー俺。って思ったんです。
バカだったなぁー。だって俺に向いてることじゃなかったてのは途中でわかってたじゃん。でも何か思い込んでて、ずっとそっちやってたんですよ。
はぁーなかなか自分たちの良さに気づかなかったんだ。俺はバカだと思ったんですが、これ俺だけなんだろうか?それとも人間てそうなんだろうか?て思わせる出来事があったんですよ。
それはですね、実はロケで新潟のとある小さな島に行ったんですよ。
小さな小さな島。島の中でも小さな島。その島でですね、ご当地グルメを探すみたいな、良くあるじゃないですか?この島の美味しいものありますか?みたいない。聞く。
そうしたらですね、その島の人がみんな言うんですよ。「こんな小さい島になんかあるわけねーだろ。なんか食いてーんだったら隣のデッカい島行けよ」と。
こんなとこ何にもねーから。ウチ何もないっす。って言って、結局昼間なんも見つからなかった。
んで夜居酒屋に行って「いやーなんか撮れ高ないすかねー」なんて言って、反省してたんですよ。スタッフっと。
そしたらその居酒屋でポンと出されたのは「こんなもんしかねーけど食えよ」って言われて、大皿でですね。
大盛りのイカの刺身が出てきたんすよ。あぁイカ刺しかぁーと思って食べたら。めちゃくちゃ美味いんですよ。
美味いなー「これなんすか?どこで釣ったんすか?」って言ったら。
「いや釣ったんじゃねーんだよ。拾ったんだよ」て言ったんです。
イカって、ごめんなさい。僕の認識だとイカって拾わないんすけど。「どう言うことですか?」って言ったら。
「ウチの島では雨が降って海が荒れた翌日の朝に、波打ち際にイカが打ち上がる」
へー面白いすね。それで大量に取れたからこの量なんですか?と
「いや、これ1匹分だぜ」って。えっ、どういうことですか?て言ったら、
「お前このイカ知らねーのか?」て言って写真を見せてくれたんです。それで俺びっくりしました。なぜならそのイカの大きさが、
人ぐらいあったからです。
デカい、デカすぎるだろ!って。いや、バケモンじゃねーか!!
見たことある?ないでしょ?
あまりにも大き過ぎてタルみたいにデカいから
タルイカって名付けられてる。これが雨上がりの浜辺に打ち上がる。
「うわ、すごいっすねー」ってみんなと同じように言いました。その上で思いっきり思いました。
昼言えよ!と。あるなら言わんかい!と。「何もないすねー」じゃねーよ。
何だったら、
これのデッカいモニュメントを港に飾れ!って。
でも何もしないの。何で言わないんすか?って聞いたら。「これ当たり前にあるからね」って
だって俺たちはこの島で育ってて、当たり前に食ってるし、ずっーと打ち上がるもんだから、あんたがそんなにビックリするなんて、あんたにそんな喜ばれるなんて思ってなかった。って。
それ言われて、俺うわーて思ったんです。俺とこの島の一緒じゃん!そう!つまり、俺たちはふざけることしか出来ない芸人ですわ。と
漫才下手です、コント下手です。ふざけることしか出来ないんですよ。って言ってる俺たちと。
いやラーメンもスイーツもないんですよ。グルメ探してんのそれでしょ?テレビ撮りたいのそれでしょ?ウチはデッカいイカしかないんですよ。
そう言うことなの。つまり、共通点を探るとそう、
人は自分の良さに自分では気づけない。
なぜなら自分には当たり前に備わってるからなんですよ。そう!だから人に言われて気づいていくしかない。
ねぇ、自分でそうだと思いなが気づいていくしかない。しかもね、この自分の良さを意外とみんな嫌ってるんです。
コンプレックスだと思ってる。だってその良さってみんなが持ってないから、人と違うでしょ?え?なんか私皆んなと違う!なんか俺みんなと違う!だからダメなんだ!!って思っちゃう。
でも逆転の発想もあれば、それはみんなにできないことなんですよ。つまり、ここで才能の結論が出たんです。
才能てのはコンプレックスの裏側にあるんですよ。
皆んなにはないことだからね。そう、だからふざけりゃよかったんですよ。俺たちなんかね。
その上でじゃあもっと短くして皆さんの胸に刻んで頂きたい。胸に刻む言葉を私用意しました。
さあ来るぞ。中田のお言葉が。キャッチするんだ!
いいかみんな!苦しんだらこの言葉を思い出してくれ!
自分のことを無能だと思ったらこの言葉を思い出してくれ!
そうだ、
優れるな異なれ!
そこに行けばいい。そうなんです。そうなんです。
みんな自分が、あの人に負けてるって人いるじゃない。みんな自分が、あの人に勝てないっていう人がいるんだよ。だから追い越したくて頑張る。でも違うの。
あの人を追い越そうと思ってる時点で同じ線走ってる。それはみんなが、みんなが走ってる線なの。だけどその線を一回ストップして他の線に走り出す。
そしたらどうよ?その線の先頭にいるのはあなたですよ!別行きゃいいんだよ。たった1人になりゃいいの。
だから俺言わせて下さい。みんなそうだから。みんなもう才能あるから。みんなどっかでいるから2番手とか10番手になってる。でもみんなどっかの1番なの。
みんなもう天才なんですよ。それをね、僕は今日お話を聞いて、あなたはコレの天才、あなたはコレの天才、あなたはコレの天才、って言いたい。
でもそんな時間ないよね?これ全員に言ってたら俺24時間テレビになっちゃうから。ないんだよ。時間がないから悔しいんだよ。
だからどうすりゃいいか考えた上でこうしました。
本を出します。
ありがとうございます。
他の誰でもない。あなたはもう天才だと言うことを、私が証明するから。
私が、、、証明する。
みなさんありがとうございます。
中田敦彦です。
ありがとうございました。
『天才の証明』はこちらから。
私?もちろん買いましたよ。
あなたのサポートにより次の記事が書けます。本当はなくても書けるけど、この事は僕とあなただけの秘密だ。