【#4苺小話】栽培を始めて3年が経過した新品種について語らせて
私達は今、2品種の苺を栽培しています。
1つは新潟県のブランド品種「越後姫」。
もうひとつは数年前に品種登録されたばかりの「ベリーポップすず」。
越後姫は新潟県民にとってはとても身近な存在ですが、ベリーポップすず(以下、すず)はほぼほぼ無名。
知っている人は同業の苺農家くらいかもしれません。
そんなすずについて、今回は「越後姫との違い」に注目して紹介したいと思います🎵
まずはきほんの「き」から
ベリーポップは、2021年に品種登録されたばかりでデビューからまだ3年。
三好アグリテックという種苗会社が開発しました。
甘みとコクの「すず」、酸味と甘みのバランスよい「はるひ」の2品種あります。
どうして新発田ファームがベリーポップすずを栽培するに至ったか!(何)
気になっているそこのあなた!(誰?)
ぜひ、こちらの記事をご覧くださいませ💓ビシイッ
すずなりに実る生育の旺盛さ
2022年の試験栽培を始めて3年。
すずを育てて実感するのは、生育がめっちゃ盛ん!元気!
2月までは越後姫とそんなに大差ないんですが、
気温が上がり始める3月から爆発してきます(笑)
天候に左右されにくく、病害虫にも比較的強い。
それも助け船となりもう、もっさもさですよ!
別に越後姫が生育不良なわけではなく、至って良好なんですが
それを上回る育ちっぷり。すごいでしょ?
下から見ると、実のなり方もえらい違いがありました。
名前の由来にもなった「鈴なりに実る」すずちゃん。恐るべしです。
また、玉の大きさをコントロールすることも比較的しやすい品種だなと感じました。越後姫は摘花してもイマイチ大きくならなかったり、形がおかしくなりやすいのです。
栽培に関する特徴を整理すると、
病気に強い、虫に強い、生育旺盛、実をたくさんつける、
玉の大きさをコントロールしやすい
ということが分かりました。
味、香り、色、どれも個性が異なる2品種
お次は味わいについてのレポ!
越後姫と比べてどう違うのか、ご紹介します。
シーズン中、時季によって味わいが変化
シーズンを通して蜜のような濃厚な甘みが楽しめる越後姫とはまた違った味が醍醐味のすず。後味がすっきりとしたコクのある甘みが特徴ですが、時期によって少し味が変わるおもしろい一面を発見しました🔍✨
もちろん越後姫も若干の変化はありますが、すずほど顕著ではないですね。
5月以降の「すっきりとした味わい」は、甘みもちゃんとあります。
シーズン前半中盤と比べるとという意味合いでの表現ですのでご心配なく!
食感は硬めで果汁少なめ
実がほどよく締まって硬めなので発送に強いすず。
越後姫最大の魅力であり弱点である柔らかい食感による発送に不向きな個性の逆を攻めています。
そして果汁の量は越後姫に軍配!ジューシーさを求める方は越後姫を、すっきりと食べるならすずを選びましょう。
香り、形、色味は‥‥?
上の写真を見てみると、形や色はそれぞれ個性的なことが分かりますね。
個人的なイメージは、
ほっそり美人系のすずさんと
ほんわかかわいい愛され系の越後姫ちゃん
といった感じです。
どっちも推せます✨(笑)
可愛い可愛い私たちの大事な苺ちゃんたちなのです。
まだまだ知られていないすずですが、
毎年着実にファンの数を増やし続けています。
来シーズンは今年の倍の量を植える予定ですので、
皆さんのお目にかかることもあるかもしれません。
ネット販売も予定していますので、お楽しみに~!