![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/154952633/rectangle_large_type_2_347e20d9f704f20565874e86b407ca20.png?width=1200)
夫が「僕はがん治療は大学病院がいいと思ってますんで」と言い放った時の私の顔をみて、畑の真ん中にある公立病院の主治医が言った言葉が至極真っ当だった件
あの、
「嫁はここがいいって言ってるんですけど、
僕はやっぱりがんだったら公立よりN大学病院の方が安心というか。。
失礼かもしれないですけど、最先端の治療がいいというか
できることは全部やりたいんです。」
私「え?まさかの山崎豊子なの?」
夫「え?何の話?」(気づけよ)
主治医「白い巨塔ね 笑」
(先生気づいてくれた 笑)
「ご主人の言われることもわかりますよ。
ここは公立ですし。
最先端といわれたら違います。
ただ、乳がんという病気は罹患分母が大きくて
標準治療がすでに確立されている
通常の病気なので、どこで受けても治療も薬も同じになります。
今は令和なので医療機関同士で全ての情報が共有されています。
どこかの病院だけが情報や機器がそろっているということはありません。
がんでも場所やステージが深ければまた話は違ってきますが
奥様は標準です。もちろん、セカンドオピニオンはおススメしています。
全てのデータを即日全部お渡しできますので
是非行ってみてください。
我々は医療人ですので、本人やご家族が納得いく場所で納得のいく治療を
しない限り、治らないということは見てきています。ご主人が納得されるのも必要なことだと思っています」
夫「そうですか。。。わかりました。」
(痛い思いするのは私なのに
何故あなたが不服そうなの??)
主治医「ではまたなんでもご質問ください。
いまから診察をするので一回出られますか?」
「はい」
=======二人っきりで====
私「先生すみません。夫は権威や肩書が好きなんですよ。笑 っていうか、わたしのおっぱいだから私が決めてよくないですか??」
先生「あははは!
男性はみんなそうだからいいのよ。
権威が好きだし、心配症なの。
そして、あなたのおっぱいは
あなただけのものではなくて、
みんなのものですよ笑
男性は奥さんのおっぱいがなくなっちゃうだけで悲しくなるみたいだから。自分のおっぱいだとおもってるんじゃない?笑」
「あはは!確かに!みんなのおっぱいだね」
「そうよ。だからちゃんと治して元気にならないとね」「じゃ、はい、刺しますよ~。」としゃべりながら手も動かし生検も終わらす先生。
「色々が確定したらまた話すけど
「最先端」の治療とあみさんにとっての「最良」の治療は全く別だから
何度も言うけど、がんは難病じゃないから。
ちゃんと治療したら治る病気だから安心してね」
と至極真っ当なことをめんどくさがらず話してくれたのでした。
そして、みんなのおっぱいというのは本当で
一番悲しんだのは子供達。
子供達それぞれがやりたいお別れの方法を申告してくれてそれぞれにおっぱいと涙の別れ。
養老孟司先生は、がんだけは社会性の病と言っていたけれど
本当にそう。
何一つ自分だけでは決めれなくなったのです。
病院も、医者も、薬も、治療方法も。
ありとあらゆる角度から情報が飛んでくるのです。骨折や胃潰瘍ではこうはならない。
でも、私は自分の知識よりも「人に頼る」
「人を信頼する」ということを選びました。
わたしはこの主治医を信頼し、すべての情報を主治医に投げることに決めたのです。笑
その珍問に医療人として真っ当に答えていただき、夫と自分で決めました。
珍問シリーズもやりたいな 笑
そして、夫が明らかに憔悴しているのに
私が全く悲しんでいないという違和感を先生は見逃してはいませんでした。
さすがです。
※こちらの記事は202409時点のものです
何かを断定したり、何かをすすめたりするものではなく私の独断の治療日記です。医療情報は日々進化しています。二年もしたらもう古いのでご注意ください。
ご依頼とお問い合わせはこちらから↓