黒柴的パンセ #6
「本を読める」ことは、重要なスキルを獲得できているということである
パンセ#5でも述べたように、書籍によって他人の経験、価値観、考えを取り入れることは、思考をする上で重要である
だけど、世の中には「本を読める人」と「本を読めない人」がいるようだ
ここでいう「本を読める人」というのは、いわゆる「息をするように」自然に本が読める人であり、空き時間がある時などに「ちょっとコレ読んでおくか」という感じで、書籍に手が伸びる人である
対比する「本を読めない人」というのは、なんとなく本を読むのが苦手であり、上司、先輩から「仕事に役立つから、コレ読んでみな」と薦められても、なんか読む気にならず、読みだしても最後まで到達できない人である
このように読書に対して2つのタイプがあるのに気が付いたのは、社内で中堅クラスを集めて勉強会をやっているときに、黒柴が「このビジネス書が参考になると思うので、読書会でもやってみないか」と切り出したことだ
読書会のネタとしたビジネス書は、さほど固いものではなく、ある会社で実施された取り組みの事例紹介という内容だった
提案者である黒柴は読了しているので、最初の中堅社員Aにその本を渡して、「1週間くらいで読めるから、読み終わったら次の人に渡して」と伝えたのだが、その中堅社員Aが1ヵ月経っても読了しない
その集まりは四半期ごとだったので、1週間ごとに回し読みしても、6名のグループでは余裕で終わるはずだったのだが、最初の一人で躓いてしまったため、読書会はとん挫した
件の中堅社員Aとは、過去に何度か一緒に仕事をしたことがあったが、そういえば仕事の参考になるからと参考書を紹介しても、まったく読まない奴だったなと、あらためて思い出した
多分に、彼は「本を読む」というスキルが身についていないのだ
黒柴は、ビジネスに関する参考書を読む場合、まず目次を読み、その中から興味がありそうな箇所をピックアップして、その章を斜め読みする
斜め読みして興味が持てたら、内容の理解が進むように少し深く読んでみる
そして、その本の中で関連する部分について、さらに範囲の広げて読んでいく
そんな感じで、まじめに最初から読んだことなどは、最近はほとんどない
これは、何冊もビジネス書を読んできた中で、黒柴が会得したスキルである
「本を読めない人」は、律儀に最初から読もうとする
内容が理解できなくても、がんばって読み進めようとするが、興味が持ていないためなかなか進まない
そのうち、めんどくさくなって、読むのをやめてしまう
そして、「本を読まないから、読むというスキルが身につかない」という悪循環だ
振り返ってみると、黒柴は子供のころから、本を読むのが好きだった
よその家に遊びに行っても、その家の本棚の前から動かない、と親同士で笑い話のネタにされるくらい本が好きだった
親もそういう黒柴のことを理解して、遊具はあまり購入してくれなかったが、本については割りと簡単に購入してくれた
黒柴の「まるで息をするように」本を読むというスキルは、子供のころから培われてきたのだと思っている
この点については、親にとても感謝している
もし、年少のお子さんがいる方は、早いうちに「本を読む」ということに興味を持たせた方が良いと思う
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