しば

京都でPBL教育に携わっています。 主に教育について考えことを言葉にしてそのまま垂れ流しています。 #社会人5年目 #教育 #PBL

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京都でPBL教育に携わっています。 主に教育について考えことを言葉にしてそのまま垂れ流しています。 #社会人5年目 #教育 #PBL

最近の記事

“教育”と”社会”の接続に向き合う民間企業の功罪

“教育”と“社会”をつなげる。これは、自分自身が今向き合っている現業の1つの大事なテーマである。 ”教育”は日本だと文部科学省の管轄、 “社会”は日本だと経済産業省の管轄と分かれている。最近では教育においても「個性を大事に」という類の言葉をよく耳にするようになったが、未だに問題ややることを先生や親から指示されることが多く、それらを忠実に守ることができる人が評価される傾向にある。(学校という集団に対して一定の学力を教授することが求められている組織上、“教育”というフィールドにお

    • 与えることを楽しむ社会人を育てるための素養は何か

      前回、いい教育とは「他者に与え、かつ与えることを楽しめる社会人を育てること」(以下説明定義の「いい教育」とする)であることを示した。苫野一徳さんの書かれた「学問としての教育学」を踏まえ、より学問的に正しく記載すると「各人の<自由>及び社会における<自由の相互承認と相互補助>の<教養=力能>を通した実質化」(以下学問定義の「いい教育」とする)である。 今回は、この<教養=力能>、つまり与えることを楽しむ社会人を育てるためにはどのような素養が必要かということについて、前回同様「

      • いい教育とは~学問としての教育学を読んでの考察~

        教育学探求の最初のとっかかりとして苫野一徳さんが書かれた「学問としての教育学」を読んだ。非常に興味深く、教育学を学び始める一番最初にこの本に出会えたことを心から嬉しく思った。 今回は、自分が持っている教育観と今回本を通じて学んだ内容を照らし合わせながら、「いい教育」について改めて考えていきたいと思う。 と、その前に、私の今持っている教育感は何も自分で一から築き上げたものではない。私が教育に携わり始めたきっかけである、今働いている教室及び代表の川村が当初持っていた教育思想が

        • 授業回顧録〜グループでの意思決定〜

          先日の授業で以下のような場面があった。 日本の地名を覚えるボードゲームをつくりながら「ゲーム化」について学ぶ授業中、ゴールをぴったり止まって初めてゴールにするか、行きすぎてもOKにするかということで、3人の生徒と1人の生徒が揉め始めた。 最初は静観していた。が、少数派だった1人の生徒が、思い通りにいかないことに納得がいかず、議論を投げだし、「もう知らん、好きなようにやったら」と議論を投げ出した。多数派だった3人はその1人を無視してワークを進め始めた。 「これはまずい」と

          教育学の探求~教育とは・ルソー~

          最近、学問としての教育に対して興味がわいてきた。 今自分が行っている教育にはどれくらい効果があるのか・過去にはどのような教育がどのような意図をもって行われてきたか。 あまり整理せず、思考と探求の経路をそのまま記載していこうと思う。 まずは原点に立ち返り、「そもそも教育とは」という観点で、リサーチしてみた。 教育の目的をネットで検索して出てきた論文のうち、個人的に納得感があったのは伊藤博."教育の理念-教育の歴史及び思想の概観”で挙げられていた以下の3つの観点である。 科

          教育学の探求~教育とは・ルソー~

          IP活用の優良事例-ポケモン×工芸展-

          金沢で開かれているポケモン×工芸展に行ってきた。 展示会の存在を知ってからどうしても行ってみたかった。 感想を一言で言うと めちゃくちゃよかった。 こういう展示系で初めてパンフレット買っちゃったくらいよかった。 前行った美術館とかでは無理に言語化して楽しもうとしてたけど、この展示は夢中でゲームしたり、外で走り回って遊んだみたいに、言語化しなくても全身で体感できる楽しさだった。 余韻に浸りながら言葉に落とし込んでみると、まず掟破りな感じがよかった。 日本の伝統工芸品っ

          IP活用の優良事例-ポケモン×工芸展-

          ヒロアカと教育論〜能力主義とヒーローのノブレスオブリージュ〜

          先週ヒロアカの最新映画WORLD HERO’S MISSIONを観に行った。 自分は漫画よりアニメ派なので(ながら見ができるから)、ヒロアカも例外ではなく、アニメで日々追いかけている。コロナ禍自粛中に好きになったアニメ作品の1つだ。 見始めたのが去年からだったこともあり、劇場でヒロアカ映画を見るのは初めて。 全体を通じた印象はとにかくバトルシーンの作画がすごかった。鬼滅もすごいと思ったけど、それを超えてくるんじゃないかというレベル。 バトルシーンと打って変わっての、挿入歌の

          ヒロアカと教育論〜能力主義とヒーローのノブレスオブリージュ〜

          PBL教育者の考える5教科学習の必要性

          noteを書き始めてこれで30本目になりました。 週1-2に1回という少ないペースで。拙い文章に乏しい発信力にも関わらず、毎回読んで下さっている方もいるみたいで。嬉しい限りです…。 さて、そんな感じで今回もnoteを書き始めた頃と今で、教育に対して大きく考え方が変わったことがあります。 それは5科目に対する考え方です。特に何か大きなきっかけとか、この人の考え方に影響を受けたということではありません。 ただ、仕事で5科目に関わることがあるだろうなあと漠然と考え始めてから徐々

          PBL教育者の考える5教科学習の必要性

          ソシャゲで育つマネジメント力

          先日、ある同期とラーメンを食べに行った。 彼は大学までの僕の友人にはいなかったタイプの人物だ。 誤解を恐れずに言うと、彼はいわゆるオタクである。アニメやゲームを極めに極めているらしい。これまでの友人にもアニメ好きやゲーム好きはいたが、どうやらそれ以上の”オタク”のようだ。 そんな彼の話が自分にとっては新鮮で、彼が話し上手なのと、全く知らない世界の話過ぎる結果めちゃくちゃ面白い。 中でも衝撃を受けたのが、ソシャゲになんと100万円以上課金していることである。3年以上、毎月3

          ソシャゲで育つマネジメント力

          つまらない勉強と楽しい勉強の分岐点

          プログラミングを学習し始めて2か月半。 まーったくプログラミングに関する知識がなかった自分ですが、フロントエンドからサーバーまで一通り学習し、簡単なアプリケーションを作れるようになってきました。(まだわからないこと、できないことだらけですが…) 自分にとっては、一切知識の積み上げがないことを勉強するのは久しぶり(大学の第二言語のスペイン語以来?!)でしたので、学習しながら、学習者としての気持ちを改めて思い出しています。 やっぱり新しいことを学ぶのは楽しい。 今まで知らなか

          つまらない勉強と楽しい勉強の分岐点

          ググり力の正体と伸ばし方

          ここ2か月間プログラミングを勉強していて気付いたことがあります。 それは、プログラミングを勉強する上で、文法やアルゴリズムを覚えること以上に、ググり力が大事だということです。これはプログラミング学習者なら多くの方が実感することなのではないでしょうか。 そこで、今回はこのググり力について書いていきたいと思います。 ググり力とはググり力とは、課題にぶつかった際、インターネットでの検索を通じて課題を解決する力のことです。(私の中での定義です。) 知りたい情報にたどり着くのはもち

          ググり力の正体と伸ばし方

          教育という社会問題解決手法の課題

          議論系のコンテンツを見ていると、よく課題解決の結論として教育があげられることがあります。 例えば先日のSNSにおける誹謗中傷行為の問題だと、「SNSの正しい扱い方についての教育が必要である」という有識者の主張を多々目にしました。 他にも、「差別をなくすために教育が重要である」「日本に起業家が少ないのは教育に問題がある。」などなど。環境破壊や犯罪まで。世の中のありとあらゆる議論でしばしば持ち出される解決策が教育です。 個人的には、課題解決策を提示しているだけ素晴らしい。ただ

          教育という社会問題解決手法の課題

          学歴と探究、どちらが安全か

          子育てをしているあなたの前には2つの道があります。 Aに行くと、我が子の子育てが大成功する確率は50%!その代わりもう50%は大失敗になります。 Bに行くと、我が子の子育てが大成功する確率はわずか5%。しかし、大失敗する確率もわずか5%しかありません。 さて、あなたが親ならどちらを選びますか? 前提 まず前提の話をします。 第一に、「親ではなく子ども自身が自分の道を選ぶべきである」という考えがあると思います。僕もこの意見には多いに賛成ですが、そうは言っても、どんな教育を受

          学歴と探究、どちらが安全か

          社会人基礎力を育む方法

          新入社員ならどの企業でも目にするであろう言葉の1つに、“社会人基礎力”があります。 社会人基礎力とは、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎力」として、2006年に経済産業省が提唱したものです。 具体的には、目的(どう活躍するか)、統合(どのように学ぶか)、学び(何を学ぶか)という3つの視点と、前に踏み出す力(主体性、働きかけ力、実行力)、考え抜く力(課題発見力、計画力、想像力)、チームで働く力(発信力、傾聴力、柔軟力、状況は握力、規律性、ストレスコント

          社会人基礎力を育む方法

          SNSでの誹謗中傷に対する教育的解決の思案

          一昨日、テラスハウスに出演していた木村花さんが亡くなったことを受けて(ご冥福をお祈りいたします。)、Twitterをはじめ、社会課題の1つとして、SNSでの誹謗中傷に関する議論がなされています。   表現は多様ですが、要約すると「SNS上での誹謗中傷はいけない。誹謗中傷したやつは反省しろ。」という意見が大半でしょうか。 他にも誹謗中傷に関して裁判を起こすという芸能人や、逆に誹謗中傷はすべて自分のところに来い!という勇ましいツイートも目にしました。 僕も他の大半の意見と同様

          SNSでの誹謗中傷に対する教育的解決の思案

          ギャップ以外で幸せを感じることはできるのか?

          どうやったら幸せになれるか。 それは現代を生きる人たちのすべての人が考える共通命題であると思います。 働いたり、遊んだり。本屋さんやYoutubeにもどうやったら幸せになれるかというハウツーが並んでいて、同じような内容でも、どれもそこそこ売れています。 みんな様々な形で幸せを探しているんですね。 どうやったら幸せになれるかの解どうやったら幸せになれるか。 その問いに対する有力な解の一つに“不幸を感じる”というのがあります。 苦しい練習を耐え抜いたからこそ、試合に勝った喜び

          ギャップ以外で幸せを感じることはできるのか?