都市計画税から見える自治体のおさいふ事情
4月になると自治体が躍起になって固定資産税の納税通知書を送りつけてきます。
ここに都市計画税という税金がくっついてきます。
この税金、固定資産税の弟分、コバンザメみたいな存在でして、ほぼ着目されていません。
そもそも都市計画税ってなんだ?
そもそも論は長くなるので苦手、がんばって短く。
都市計画税とは、公園、道路、下水道などの都市計画事業や区画整理事業に充てることを目的として、市街化区域内の土地・建物に対して固定資産税評価額に一定の税率を乗じて課税する市区町村税です。
税率は上限0.3%です。ですが、この税は市区町村によって税率を上下できる税なんです。
職業柄多くの土地に出向くことがありまして、都市計画税率も調べます。
まぁ、大抵は上限税率0.3%を採用しているのですが、宮城県富谷市で仕事をした際「うちは都市計画税かかりませんよ。」と言われ、えっなんで?
県庁所在地でもないし、ディズニーランドがあるわけじゃない、調べましたところ、多くの工場や物流倉庫等の誘致に成功して、人口も増加しているという背景でした。
確かにこの周辺、半導体とかすごいことになってるよう。
つまり「大きい企業からたっぷり税金もらってるんで、住民から0.3%の税金をもらわなくても大丈夫よ。」って感じらしい。
ちょっと悪意のある言い方は私が勝手にアレンジしたものです。あしからず。
待てよ、ということは「都市計画税を課税しない、又は税率を軽減している自治体=金持ち自治体」という仮説が立てられるんじゃないか?
【都市計画税が課税されない市区町村】
・宮城県富谷市
・茨城県神栖市
・栃木県壬生町
・栃木県高根沢町
・千葉県浦安市
他にもあるのでしょうが、今時点の調査能力の限界でした。
神栖市は海沿いにコンビナートが多くみられ企業誘致に成功、鹿島アントラーズによる集客の影響もあるかも。
壬生町は昔から「おもちゃのまち」と言われおもちゃ工場が多く、更に大きな大学病院が存し、近年大企業の工場誘致に成功した経緯があります。
高根沢町は宇都宮市隣接で工場誘致に積極的。区画整理による綺麗な町。令和7年までの期間を区切って課税していないとのこと。
浦安市はまぁ夢の国ですから笑
【課税されるが0.3%より軽減されている市区町村】
まずは私の住む栃木県です。
宇都宮市 0.25%
日光市 0.2%
那須塩原市 0.2%
続いて、他の北関東はというと
前橋市 0.2%
高崎市 0.25%
太田市 0.2%
水戸市 0.2%
つくば市 0.15%
これも県庁所在地や企業城下町が多いです。太田市やつくば市はやはり強い。
関東残りの1都3県。
北関東を中心とした普段は聞き慣れない表現ですね。
立川市 0.235%
松戸市 0.23%
春日部市 0.2%
越谷市 0.2%
小田原市 0.2%
ちなみに東京23区はきっちり0.3%でした。
東京だけに03ですか(失礼)。
この他、気になって愛知県豊田市なども調べてみましたところ、0.25%、もっと下げてもいいんじゃね?
眼鏡で有名な福井県鯖江市は0.2%でした。ほー、そうですか。
ということで私の仮説、まんざらでもないような気がします。
皆さんのお住まいの市区町村は元気ですかー!