視認性という価値
コンビニやファミレス、ドラッグストア、ガソスタ等、日本中の主要な国道や幹線道路沿いには全国展開しているチェーン店舗が同じように出店されていて、お陰様で知らない土地に伺った時でも、同じシステムでコーヒーは買えるし、ポイントもたまる 助かる、助かる
トイレに行きたい、腹が減った、そろそろガソリン入れなきゃ、などと思っているとほどなく見慣れた看板が おー、ラッキー 今日はついてるぜ、なんて経験のある方も多い事でしょう。
この、遠くからでも確認できる、見つけやすい、目立つという土地の性格を私たちは不動産鑑定評価上「視認性」と言っています。
主に商業地において、通りすがりのドライバー、チャリ、通行人、散歩人等が見つけやすい、立ち寄りやすい立地条件を表す場合に使用しています
ただですね、今までは「商業地 ⇒ 視認性 命」的な感覚があったのですが、ネット環境がすっかり充実した昨今、そうとも言えない事態が見られ始めています
仕事で日光へ。お昼になり同行してくれた妻と何食べようかと話してると「この辺に人気のカフェがあるみたいだよ」とのこと
え~、こんな田舎の住宅地に、人気のカフェ?ある訳ないじゃん
あった
こんな狭い道、どこから見ても住宅街、ネットで探さなければ素通りしていたであろう個人住宅に、小さいカフェの看板
視認性・・・、ほぼ無し
入店すると、おしゃれ、若い女子やカップル、インバウンド等ほぼ満席
今って、そうなってんのかー
「命」だったはずの視認性の価値が少しずつネットに食われ始めている気がしてならない
視認性? 無くても全然ネットで見つけてもらえますよ、って感じ
近頃は「隠れ家」も多い
なにも隠れなくてもいいんじゃない