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素人の犯人さがしは問題がこじれる

なかなか解決しない兵庫県知事問題

ニュースでやっていた内部資料なるもので知ったんですが、事の発端は知事が副知事に犯人さがしをさせたのが問題を大きくさせてしまったような気がします。

火のない所に煙は立たぬと言いますが
百条委員会の発言からしても実際にパワハラはあったようです。
ただ、このパワハラというのも受け取り側の感覚なので、何がパワハラに当たるのかの判断は非常に難しい。
今回の件はパワハラだけではなさそうで、告発者が抗議の自死をしていたことでさらに問題が大きくなったようです。

このような刑事事件になりえないパワハラ疑惑というのは、日本のそこいら中の会社にあると思われます。
内部公益通報を法制化したところで、告発者はその後も会社にとどまるのは難しいのではないでしょうか。
告発する時は辞める覚悟だと思うのです。

パワハラとまではいきませんが、私の経験談で
20代の頃勤めていた会社で、あまりにも仕事量が多く残業が続いて体力的にきつくなり、改善してほしいと上司に相談しました。
その後、新規に採用を増やしたりしてくれましたが一向に待遇は改善されず、私ばかりが口うるさい雰囲気になり、まわりがよそよそしくなってきて、結局退社することになりました。
この頃は、まだ社会的にパソコンが普及し始めたくらいで、電子メールなんてものはもちろんありません。
なので不満があれば直接口頭で伝えるしかありませんでした。

現代の問題の多くは、当事者が名前を伏せて文書で告発することにあると思うんです。
当然、素人の犯人さがしが始まります。

今回の兵庫県の問題点は
・問題を起こしてる当人(知事)じゃなくて副知事に犯人さがしをさせる。
・副知事は役に立とうと犯人らしき者に強く当たってしまう。
・みんなパワハラを受けていたと告発した局長は、そのみんなの不満を一人で代弁するカタチになってしまった。

問題を起こした当人(知事)が告発者と直接話し合っていたら、ここまで問題が大きくはならなかったような気がします。
立場が偉いからって問題を他人任せにするのは筋違いです。

これは組織や会社に限らず、学校のいじめも同じようなことが言えます。
いじめと言っても、やってることは名誉棄損だったり脅迫だったり恐喝だったり傷害だったり、一般社会では逮捕される事案です。
担任が犯人さがしできるわけもなく、そこに教育委員会が出てきて警察みたいなことをするからこじれるわけです。

日本では「もの言わぬことが美徳」みたいな風潮がありましたが、問題解決の原点は、当事者同士が気持ちを直接伝え合うことにあると思うんです。
弁護士だから解決できることはあるけど、本人じゃないと解決できないこともあります。

メールや文書では顔が見えないし心も見えない。
LINEだけのやりとりって時に誤解を招きますよね。
便利な世の中だからこそ、目を見て直接言葉で伝えるって大事ですね。

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