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NISHIMOTO IS THE MOUTH
宗教団体を模した架空カルトクラブ的なファッションブランドNISHIMOTO IS THE MOUTH
その主宰、預言者、ディレクター、の西本克利さん
一度見たら忘れられないインパクトのある見た目とは裏腹に、その喋り口調は淡々としてて穏やかで品があって安心感を覚えるほどです。
落ち着いたテンションで語られる自身の経歴、異色のブランドコンセプト、タトゥーに対する思想など、興味深いトピックのそれらを一旦置いといてみると
常識的な発言、物腰の柔らかな態度、聞き取りやすい声量と、微睡に誘われるような少しくぐもった声質、が段々と癖になってきます。
一問一答形式の映像でもそうですが、
東野幸治さんとのトーク動画で テンポ良く話を振られても自分のペースを崩さず、かと言って最初から全く世界観を崩さないように完璧に振る舞ってるという感じでもなく、
東野さんのいじり的な要素を含んだコメントに、相槌を丁度いい感じで打ちながら喋ってる様子は、普段裏方の人が表に出てきた時の空気のそれで なんとも言えない不思議な人間味を感じます。
冷静さや朴訥さと形容するには、いささか狂気性が強いように思えてしまうのは、やはり見た目のインパクトからなのか…
いや、それだけではない下地に敷かれているある種の覚悟が説明の付かないオーラとなって聞き手を引き込んでいるのか…
メタコンセプトである預言者の才が虚構なのか本質なのか分からなくなりながらも、
街録chに出演した時の様子を見ると、
前述した動画2つと違って インタビュー形式なので、よりエピソードトーク的になってて
そこに西本さんの客観視点と引き込み話法を覚えたりしました。
全身タトゥーによる見た目のインパクトと、
ブランドとして「自己演出をしている」と前提に置く事で生まれる第三者視点によって、
半ば強制的に持続させられる興味を担保に
垂れ流し気味のパーソナルとローテーションを少しずつ飲み込まさせられて、気付いたらその微毒が体中に回ってるかのような、そんな中毒じみた二重構造の自己演出性がコミュニケーションのひとつひとつに感じられます。
バラエティ番組の席に座ってる西本さんは、南海キャンディーズのしずちゃんやウエストランド河本さんの笑いの取り方に近い佇まい。
ずっとうっすらコントを演じ続けているような、どこまでが自覚的な虚構でどこまでが開き直った天然なのか、その境目が分からなくなる魅力が、とても教祖的だと思います。