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全ては片桐仁から始まった

ラーメンズの小林賢太郎さんがパフォーマーを引退をされてからしばらく経ちました。 共演者や裏方を含めた多くの関係者、多岐に渡る数多くの影響を受けた方々、そしてもちろん視聴者や観客、ラーメンズを知る幾重もの人々がその突然の発表に驚きを隠せない様子でした。 個人的にも単純に引退は寂しいですし、もう舞台上で片桐さんとの2人のコントを披露する事は無いのかなぁ…と思うとなんとも言えない名残惜しさを感じてしまいます。 ですが身体的な要素が理由の中に加味されているので仕方なさも分かりま

    • いとととの「現代4コマ展」

      (※こちらはてなブログで2023年6月23日に掲載させていただいた、いとととの現代4コマ展のレポート記事の加筆・修正したものになります。こちらの該当展示会自体は2023年6月25日に終了しているものになります。) いとととの現代4コマ展に行ってきました。 展示作業を少しだけお手伝いさせていただきました。 いとととさんの現代4コマ展 四方を4コマに囲まれて、この空間が4コマそのものだと感じ、自分が4コマになってしまった気分に陥り、現代4コマ展は4コマだ…と意味不明な事を

      • 藤村 俊二

        俳優、声優、振付師、実業家、 様々な側面を持ちながら、それら全てを飄々と淡々とした雰囲気でこなしてしまう印象を持つ おヒョイさんこと藤村俊二さん。 8時だよ全員集合でのOPの振付や、 ゲバゲバ90分やカリキュラマシーンでのコメディアクター、 映画「DEATH NOTE」ワタリや、アニメ「黒執事」タナカの声などの老執事役 などなど どのジャンルでも、 あの控えめさと渋さと茶目っ気さが混ざった絶妙なバランスのおかしみを醸し出し続けてくれます。 藤村さんのあの独特の魅力を演

        • ダウ90000

          ABCお笑いグランプリ2024決勝3位、キングオブコント2023、2024準決勝進出、女芸人No.1決定戦 THE W2023準決勝進出、8人組ユニット ダウ90000。 演劇もコントも行うし、なんならその境界線を曖昧に設定しながらグラデーション的に行ったり来たりするような追求を、男女含めた集団の面白みとして提示しながら形を成しいます。 脚本や演技や組織コンセプトとしての技巧もさることながら、 「ツッコミとフリ」という側面に目を当ててみても興味深いと感じています。 演

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          どんぐり兄弟

          松竹芸能所属、M-1グランプリ2015年準決勝進出、実の兄弟漫才師どんぐり兄弟。 弟のあきらさんは落ち着いた声とテンションで兄のボケに振り回されながらも淡々としたツッコミが持ち味。 兄のさとるさんはIQ146でMENSA会員、見た目も長髪で言動も支離滅裂、インパクトのあるキャラクターが魅力です。 一定のテンポで言葉遊び的なボケを重ねてゆき、そのペースのままどんどん話が展開して破綻しゆく羅列漫才。一度見たら癖になる面白さだと思います。 漫才でのあきらさんは冷静かつ的確かつ

          どんぐり兄弟

          呂布カルマ

          フリースタイルダンジョンや、マッドマックスTVなどで活躍し、 音楽活動だけに留まらず、俳優、タレント、批評、グラビアディガーなどでも知られる、 愛知県名古屋市を代表するラッパー 呂布カルマさん。 MCバトルではフローやライムと言った要素よりもワードセンスやパンチラインを重視したスタイルで闘っていて、そこを評価されている声が高いと思います。 それも含めて、淡々としたテンションと冷静な語り口で繰り出される話法は、普段のトークからも摂取できる独特な聴覚的色気を持った魅力だと感じて

          呂布カルマ

          「4」という数字への感覚に関する考察

          (※こちらTogetterで2023年4月17日に掲載させていただいた まとめ記事の加筆・修正したものになります。) 4という数字への感覚に関する考察 なぜ人は4に惹かれるのか? 4という数字になぜ惹かれるのか考えてみたのですが、 4は1が無くても成立するからじゃないでしょうか。 1って完全体過ぎて数字感が無い。 4から1の要素が無くなってて複数を個とする感覚が強まってる。 上手く言えないけど、 4から「この感じ永久に続きそう」 な気がするんです。 4って

          「4」という数字への感覚に関する考察

          古舘伊知郎

          元テレビ朝日アナウンサー、報道ステーションでのキャスターのイメージも根強い古舘伊知郎さん。 この方も芸人では無いですが、かなり芸人的な自我を持ち合わせている事と、喋り手としてその技術と気概はアナウンサーという次元をとっくに超えていると感じています。 古舘さんと言えば「実況」だと思います。 ボキャブラリーももちろんですが、やはりこの感情を込めた節回しと、やや過剰で矢継ぎ早な言葉数が単純に聴き心地として気持ち良く、それは他のアナウンサーと比べても抜きん出ています。 バラエ

          古舘伊知郎

          8月22日の彼女

          構成作家、動画制作業をしているFANさんと、 楽曲制作、デザイン業をしている千代園るるさんが、 大喜利の場で出会って組んだ 8月22日の彼女。 既存の男女お笑いコンビでは、あまり見た事がないような雰囲気というか、2人に隣接してるカルチャーや嗜好してるファッションなど含めて、提示される面白さに妙な生暖かい感触を覚えるのが魅力だと感じています。 FANさんのやや籠もった声質で聴き手を自動的に引き込む低音から繰り出される 大喜利の回答やネタの設定は、突飛で分裂的でありながらも何

          8月22日の彼女

          阿佐ヶ谷姉妹

          女芸人No.1決定戦 THE W 2018チャンピオン、 「とんねるずのみなさんのおかげでした」の第22回細かすぎて伝わらないモノマネ選手権優勝、 劇団東京乾電池研究所で出会った2人が結成したコンビ阿佐ヶ谷姉妹。 派手な衣装と素朴な風貌、穏やかな話し方でほのぼのとした印象がありますが、コント、漫才、モノマネ、歌唱、フリートーク、と その芸の幅の広さには驚かされます。 2人とも似た見た目なので認識しにくいですが、見てるとけっこう明確に役割分担的なものが分かれいる事に気付きま

          阿佐ヶ谷姉妹

          NISHIMOTO IS THE MOUTH

          宗教団体を模した架空カルトクラブ的なファッションブランドNISHIMOTO IS THE MOUTH その主宰、預言者、ディレクター、の西本克利さん 一度見たら忘れられないインパクトのある見た目とは裏腹に、その喋り口調は淡々としてて穏やかで品があって安心感を覚えるほどです。 落ち着いたテンションで語られる自身の経歴、異色のブランドコンセプト、タトゥーに対する思想など、興味深いトピックのそれらを一旦置いといてみると 常識的な発言、物腰の柔らかな態度、聞き取りやすい声量と、

          NISHIMOTO IS THE MOUTH

          「コマ派」「4派」への分布

          (※こちら、現代4コマWiki内で2023年5月21日に掲載させていただいた記事の加筆・修正したものになります。分布例として貼っている各画像をクリックすると元ポストに飛べます。) 現代4コマ批評とは、現代4コマを評論すること。 または現代4コマ研究とも言うが、評論の対象や手法が多様なため、定義は曖昧である。 「コマ派」「4派」への分脈現代4コマは、 構造主義的な「コマ派」と 実存主義的な「4派」に分けられる。 そこに「コマ」を探しているのか… そこに「4」を探しているの

          「コマ派」「4派」への分布

          メテオ

          ゲーム実況YouTuber、メテオさん いわゆるゲーム実況YouTuberと聞いてイメージをするようなテンションと声の張り、矢継ぎ早な言葉数による間を詰めていく定番感のあるトークスタイル、ではあるのですが どこか耳馴染みの良い声質とリアクションで、数いるゲーム実況者の中でも聴き心地がいいなぁと感じています。 メテオさんの喋りって、 例えばゲーム実況という括りだとしゅーやさんのような落ち着いたトーンで聞かせて安心感を湧かせるタイプ ではなく、 区分的にはキヨさんのようなハ

          東京03

          キングオブコント2009優勝者 関東トリオコント師を代表するグループ東京03 その役割分担を定点観測的に見てゆくと、オーソドックスなフォーメーションに対して個々それぞれの気質が、3人組として少し変則的に感じられる瞬間があります。 東京03結成前の、豊本さんと飯塚さんで組んでいたコンビ アルファルファ時代のネタを見てゆくと、割と今の芸風とは若干違って、特に豊本さんのボケの角度がややファンタジー風味で現実に居そう感が目減りしています。 キャラクターとしては今と大きく変わらず

          バナナマン

          関東コント師界の系譜で今なお現役、もはや大御所の域に突入しつつあるバナナマンというグループのコンビネーションを今改めて確認したいと思いました。 設楽さん日村さんはキッチリと役割が分かれているようで実はお互いの領域がシームレスな相反可能性があって、両者気質が似ているからこその相乗効果があると感じています。 バナナマンの主軸であるコント ではなく、あえてバラエティ番組での振る舞いから見て考えてみようと思うのですが、 設楽さんはドSキャラと呼ばれ、今や司会のポジションも多く、

          バナナマン

          ランジャタイ

          奇天烈的な破滅型漫才師ランジャタイは、ボケとツッコミという関係性で捉えて見ようと思うと、その型の許容度はゆうに超えてて解体そのものの面白さになってると感じるのですが、 それを「コント」だと思って見てみると、むしろ一度も規定演技から出てこないのが分かります。 伊藤さんは、 コンビのツッコミとして国崎さんの暴走行為へ傍観的に戸惑いの言葉を要所要所で被せてゆき、混沌という名のうねる様なグルーヴにあの上擦った高音でアクセントを入れる事で飽きをこさせないように工夫を入れてると同時に

          ランジャタイ