130R
ザブングル的なフォーメーションで松尾さんの進行気質とある種のたどたどしさにボケとしてフォーカスを当てているのが板尾さんであり加藤さんのような寝技への引き込みをもう少しダイナミックなツッコミとしてやっているのがほんこんさんの130Rです。
板尾さんの佇まいは小木さんや川元さんの様な大喜利性がもちろんあるのですが、毒舌やブラックさとかより「何を考えているかわからない」という不気味さが際立たせて維持しています。ただおそらくこれはもともと単純に緊張して飛んだり噛んだりしやすい人なのだと思います。それを誤魔化すかの様に黙ったり無表情になったりするから変な間になる面白さが出発点なのではないでしょうか。
そしてその板尾さんの空気感をボケとして成立させるために補うかの様にほんこんさんの喋りは助長的になっています。それと同時板尾さんが浸透してしまえば佇まいのみで笑いが取れてしまったりするのでほんこんさん単体だと保険をかける意味でもツッコミのし方が事前にふっかけがちになり大竹まことさんやザブングル加藤さんのような着地点がプロレス的な盛り上げ方になっていってます。
ただだからなのかこの組み合わせはデニスやザブングル、現在の130Rの様に長く続ける程、個々の能力が混ぜ合わさる部分が少なくなってしまう特徴を持っていると思います。おそらく密室芸的なある程度ルールが伝わってしまえば補助が必要なくなるからです。それはそれでどちらも単体で確立しているということでもありますが少しさみしいので現在の130Rのネタも観てみたいなと思います。