Soraを使って自分のマンガを動画にしてみた
生成AIが出たばっかりの頃に作った自作マンガ「宇宙の探偵 五反田三郎」は、ごく一部でカルト的な人気を持った。
まあ適当な話なんだけど、話自体も初期のChatGPTが考えたりしていて色々と矛盾が多い。
多いのだが、それはそれでアリ、ということで二年くらい放置していたんだけど、Soraが出たので「もしかして昔の漫画がそのまま動くかも」と思って昔のキャラクターを入れたら驚くほど動いて感動した。
ヒロインのヘレナ。
どこにもいない美女が生きているように動く!
衝撃である。
その勢いで映画の予告編みたいなのも作ってしまった。
仕上げの途中で樋口さんに酒に誘われたので雑になってしまったが、Soraの出た当日にどこまでできるかやってみたかった。音声はにじボイス、BGMはSuno、つまり全部AI。
ただ、やっぱりにじボイスは感情表現やイントネーションなどで限界がある。RVCみたいなのを使うか、声優を雇うか。
あと、Soraのポリシーに違反するらしく子供は出せないので、大人気キャラクターのイオン君が出せない(宇宙服で登場)。
このあたりはHunyuanVideoがI2Vに対応したら解決するかもしれない。
ただ、漫画のコマを抜き出してSoraに適当な指示を与えるだけでちゃんと動いてくれるのは感動した。
「今年はオープンソースのSoraもどきがジャンジャカ出てきちゃってSora涙目」とか思っていたけどそんなことなかった。Soraすごい。
SoraとHunyuanVideoとLTXVとLimaとか組み合わせればなんでも欲しい動画が作れそうな気がしてきた。
こんな手抜き動画を作った後に3年もかけて映画撮ってる人と酒飲むのはなかなか趣深い。それとこれとはクオリティはもちろん、根本的に全く別物だと俺もわかっているのだが、それでもなんか世界で俺だけが感動できる動画が簡単に作れてしまったことに感動した。
人間に残された仕事は、感動することだけなのだ。
(12/12 追記)
最初に作った動画の、セリフのところとか気に入らなかったので松尾公也さんに聞いたら、Seed-VCというのがいいらしい。それでにじボイスのニュアンスは残しつつ自分で演技して再録したら、しっくり来るようになった。やはり演技は人間がやったほうがいい。
新しいスタッフの手も借りながらもう少し予告編っぽいものを仕上げた。
最初のは予告編にしては尺が長すぎた。
2025年1月の技研フリマでは、五反田三郎の新刊を出す予定
過去の再編集に加えて解説も追加
元々がKeynoteで作っていた正方形フォーマットの変な漫画なので、欄外に解説を書くのは比較的簡単なはず。
しかしSuno V4、すごいキャッチーな音楽作るよなあ
全く考えてなかったけど、スタッフと意思疎通するには漫画を書いておくと絵コンテ代わりになるので、これをとりあえず映像化してみるかという気持ちにようやくなってきた。本当はほかの企画もたくさん考えたんだけど、どうしても誰かの借り物になってしまう。宮崎さんとか樋口さんとか。
そうじゃなくて、たとえ最初がギャグでも自分のオリジナルと言える作品はこれなんだと(それでいいのかわからないが)思えるようになってきた。
まあ要はついにピースが揃った。
目指せ劇場公開