ド下手な下書きからAIで神画化する機能をMemeplexに追加。もちろん無料
前々からやりたいと思いつつ、忙しくてできてなかった機能を追加しました。
というか、普通に嬉しい。
僕はねー、絵が下手なんですよ。
どのくらい下手かというとですね。たとえば「金髪の女の子を描いて」と言われたら、こんな感じになってしまいます。
小学生もビックリですよ。
かろうじて、肌色と、なんか服と、髪の毛が黄色(金髪?)っていうのがわかるだけ。
僕のお絵描き能力の限界を見ていただいたところで、これをMemeplexのAIに入力します。まずはStableDiffusionにこの下書きを見せて「金髪の女の子」と入力します。
ええーーーっっ!?
いきなりなんかすごい感じになりました。手が変ですが僕の下書きのほうが変なので贅沢は言えません。しかもポーズもなんかいい感じに変わっています。
さらに「ループバック」でWaifuDiffusionに読ませてみます。
ん、なんかさっきより下手になったような。でもこれをループバックすると・・・
さらにループバックして「油絵」に
はあ、そしてさらにループバックして写真に寄せてみます。
ああ、写真っぽくなりましたね。
さらにループバックすると
完璧に写真になりました。背景になんか色々謎のものが出てるけど。
作画プロセスを見てみましょう。
こんな感じでかなり雑な下絵から美麗グラフィック(いわゆる神画)が作れてしまいます。
使い方は簡単。MemeplexにGoogleアカウントでログインして、「クリエイト」モードで「下絵を描く」を選ぶだけ。
すると、僕が飛行機の中で暇つぶしに作った、極めて雑なグラフィックエディタが立ち上がります。
んで、まあ色を選ぶと色が変わり、スライドさせるとペンの大きさが変わります。🔁はアンドゥ、つまり作業のやりなおし、〄を押してから画面内の任意の場所を触るとペンがその色になります(いわゆるスポイトツール)。
あとは適当に何かを書いて「送信」して、いつもの画面から「金髪 美少女」などと入力してあげればOK。
しかしこんなにうまくいくと、「そもそも下絵はほとんど無視されていて勝手に絵ができてるだけではないか」と不安になります。AI研究者にありがちな「出来すぎたできことがあればまず疑え」という気持ちになります。
そこで、もっと雑なものを描いてみました。
たとえば猫
まあ耳があるくらいしか猫だとわかりません。そもそもなぜ眉毛を描いたのか。
これをAIに読ませると数回のトライでこんな感じのキャラクターが出てきて
これをループバックして巨匠の作風にしてみます。
すげえ。俺の雑な猫がここまで・・・
そして、これだと背景が寂しいので、こいつの個別ページを開いて「編集」をしてみます。すると、このイラストにまた雑な加筆ができます。
で、ちょっと背景を青にして、お月様みたいなのをイメージしてみます。雑ですね。なんか申し訳なくなります。
これを「イラスト」風にすると・・・
もはや僕が雑に太い線で描いてしまった耳とかが猫の模様として昇華されてしまいました。
CG風にすると
凄すぎる。
なんなんでしょうこれは。
もはや、「文字を入れただけでなんかでてきた」というレベルではありません。たぶんこのやり方なら「これはオリジナルである」と著作性を主張できるのではないかと思います(絵が下手なくせにという気もしますが)。
よく、この手のAIを使う人の不満が「思ったように絵が出ない」というものがありますが、作ってみた僕の感想としては、「思ったよりも遥かにいい絵が出てくる」という感覚です。最初に自分で絵を描いてみると、自分の頭の中で「金髪美少女ってこうだよなあ」とか「猫ってこうだよなあ」という気持ちが出てくるからこうなるのでしょうか。とにかく衝撃的ですし刺激的です。
この調子で他のものもやってみます。
たとえばロボット
ロボットというよりも祭壇みたいな感じになってしまいました。
多脚ロボットが描いてみたかった。
まあいいや。
これをAI先生に見せると・・・
あーなるほど。こうきたかー。
いや違うんだよなー。輪郭を書いたつもりなんだよなあ。
何度か試行錯誤して、どうにか思い通りのものに近いものを発見
んで、最終的には「かっこいいロボット」をCG風にするというのを繰り返してこうなりました。
機械ものをもう一発やることにすると、ときどき、映画とかゲームとかに出てくる小道具の設定を考えたりするときに、絵を描いて説明したりするんですが下手すぎて伝わらないということがあります。
そこで、「なんか未来の個人用知能拡張デバイス」みたいなのをイメージしてこんな絵を描いてみました。
「未来のデバイス」を考えようとしているのに手に持たせるあたり、自分の想像力のなさが泣けてきます。
さて、これはどんな感じに育っていくでしょうか。
まずはこんな感じ
なんか手は消えてしまいましたがいい感じです。
これをループバックしていくと・・・
こんな感じになったり
こんな感じになったりしました。
この絵を再び雑編集して、背後のスタンドみたいなのを取り除きます。
これをベースにループバックしていくと、またさらにバリエーションが。
これが気に入ったので、さらにこれをループバック
スチームパンク風にもしてみます。
このプロセスで出てきた形は宇宙船に見えなくもないので、宇宙船ぽい感じの絵も作ってみたいと思います。
なんか夕焼けとかいいかなと思ったのですが、地面は思いつかなかったので適当に緑で塗りました。
なんかいいのですが、もっとSF映画っぽくならないかなと思って試行錯誤をすると原型とどんどんかけ離れた形に・・・
なんかバッタみたいな機械が現れたり・・・
なんかタンクっぽい基地っぽいものが出てきたりしました。
ついに我慢できなくなったので、Keynoteで雑コラを作ります。
まず、さっきのバッタみたいなやつをKeynoteに貼って、「インスタントアルファ」と「マスク」で切り抜きます。
これをコピーして、Memeplexの編集ツールにペーストします。
ちなみにペーストは最近貼る場所を移動できるようになっただけという雑さで、しかも実際に貼られる場所がかなり下にずれるというバグがあります(そのうち直します)。
この雑コラをベースとして、またループバックを繰り返してみます。
最終的にこんな感じになりました。
背景みたいなのも書けるかなと思って挑戦しました。
はい。描けました。
プロセスは省略しますが、色々やってこんな絵になりました。
なんか城が出したくなったので「城と湖」を与えてループバックを繰り返すとこうなりました。
こんな感じで、人間の想像力を拡張してくれるAI。
Memeplexは何枚描いてもずっと無料です。