EACHSTORY 2023 出演者紹介
私がDJ /キュレーションをやってるイベント、EACHSTORYの出演者を紹介します。昨年の様子です。
キュレーションといっても主催の大形純平にひたすら好きな音源を投げて、この人見たいよね!とか煽ってるだけでもあります。9/30、10/1開催。
The vernon spring
今年はまずはこの人から推しました。UKの新進ピアニスト。この人のピアノはここ数年長く続いているポストクラシカル流れだけでなく、UKダンスのチルアウトの歴史上にもあっさり乗っているなと。しかもエチオピアのピアニストであるエマホイのカバーなど越境センスもピンときました。クラシカルだけだと、私周りのダンス耳には届きにくいかもですが、ハーバートやフローティング・ポインツのレーベルからもリリースのUKダンス正史にもということで、普遍的なUKダンス経由静謐音楽のネクストを勝手に感じてます。
East Forest & Peter Broderick
アメリカ生まれ、アイルランド在住のPeter BroderickもEACHSTORYを始めるにあたって検討してたアーティストの1人。バンジョー携えたアメリカーナ/ブリティッシュな歌物から、クラシカルなピアノ作品、そしてニルス・フラムとの共演からアーサーラッセルのカバーなど、この越境具合も好きでした。今回はまだ謎多きEast Forestというアメリカ人ボーカリストと来日です。
Matthewdavid
この人の主催のLEAVING RECORDSは西海岸L.A本拠地のニューエイジ/アンビエントの総本山で、当然EACHSTORYを始めるにあたって狙いは定めていたわけです。マシューの初来日はdublab.jp仕切りの時で10年以上前ご一緒させてもらいました。その時は今回DJでもお誘いし、アドバイザー的な感じでも参加してもらってる原 雅明さん主催で、00年代後半でやってたことが繋がっていてこれも嬉しいです。
基本、ここ数年のニューエイジ、アンビエント流れのインスパイアの一つに日本の環境音楽は切っても切れないわけで、そのサウンドを日本の自然の中でやらないでどうする!という案外誰もやってなかった試みです。
Green-House
そして、アメリカ西海岸の今アンビエントはやりフィーチャしたいということで、コロナ挟みましたがこの人がついに来ます。L.A出身のノンバイナリー・アーティスト、Olive Ardizoniによるプロジェクト。DJたちも年間ベストに上げる人が多かったデビュー作、S”ix Songs for Invisible Gardens”の時からさっさと呼びたいなと思ってました。今秋は新作を引っ提げての初来日。マシューとGreen-Houseは国内盤も出して紹介しているレーベルplanchaさんのお助けで来日です。
カフカ鼾
個人的にも敬愛するアーティスト、ジム・オルークさんは会場近くの北杜市在住ってこともあり、初回から出てもらってます。毎回全く違うサウンドながら、兎に角そこで出ているサウンドすべてかっこいい(レビューになってないがそうしか言えない)。石橋英子さんは昨年トリをやっていただき、この産声を上げたイベントがようやく軌道に乗り安心が訪れる間近の繊細な着地を見事果たしてくれました。素晴らしかったです。
山本達久さんもYPY日野との共演がダンス系リスナーにはわかりやすいかもですね、日本を代表するドラマーです。
そんな3人のセッションであるカフカ鼾。
Hatis Noit
会場である五光牧場は標高1300メートル。そこでの声楽(雅楽、オペラ、ブルガリア語、グレゴリオ聖歌から影響を受けたとのこと)/エレクトロニクス音楽であるHatis Notさん絶対映えるはず。ヨーロッパのどこかの架空のトラッド音楽のようでもあり、どこかしらにエスノ感を求めてしまうのは主催の大形純平と私の趣向であります。海外での活躍がメインですので日本の野外は珍しいかと。テクノ/エクスペリメンタル文脈でも先端の1人でしょう。
Black Boboi
実はレジデントである私の次に出演下さっているのがermhoi
さんで去年、一昨年と出てもらいました。彼女の美しきボーカルの響きはこのイベントの象徴的なサウンドだなと気付かされます。その彼女と、シンガーソングライターJulia Shortreed、スティールパン奏者 / シンガーであり、トラックメイカーとしても活動する小林うてなさんのグループです。EACHSTORYで見たい!というリクエストも多かったBlack Boboi。ダーク/クリア感同時に訪れる森で聴く音楽。
222 guest 太田 美帆
私と主催の大形純平がこのように一緒に企画するきっかけになったとあるイベントで、この222こと森俊二さんが参加するGabby & Lopezに出演してもらい、その素晴らしいライブの光景がEACHSTORYの原風景と言ってもいいかもしれません。前回もGabby & Lopezで出演していただき素晴らしいライブを見せてくれました。その時の滞在のホテルで222名義のソロ作品”Song For Joni“のサンプルをいただき、その音源が私の車で永遠と再生されてましてそのままオファーです。 今回は聖歌隊CANTUS主宰であるボーカリスト、太田 美帆さんをフィーチャしてのライブです。
Banksia Trio
2017年に須川崇志 (Bass) が林正樹 (Piano), 石若駿 (Drums) に声をかけて結成されたジャズトリオ。林正樹さんは好きなピアニストであり、招聘の候補に上がっておりました。ドラムの石若駿 さんは昨年のChihei Hatakeyamaさんのライブでのドラムが忘れられず。とんでもないドラマーがいるもんです。そんなBanksia Trioの最新作、"MASKS"も素晴らしいです。ジャズが一組欲しいなあと思っていたので、いいタイミングで決まりました。
FABIANO DO NASCIMENTO
言わずと知れたファビアーノ。ブラジル生まれの西海岸育ち。リズムの根っこはやはりブラジルですね、そこにL.Aビートカルチャーの系譜を帯びたギターの残響。この傾向は特に近作で顕著になっております。
H. Takahashi
ここ近年のキーワードとなっている"環境音楽"を冠したレコ屋、Kankyo Recordsのオーナー。UNKNOWN MEのメンバーでもあります。昨年は急遽のオファーにも関わらず素晴らしいライブを見せてくれました。アルバム、Palezoicも好きで個人的にリピート中。
原 雅明 / Masaaki Hara
原さんにはEACHSTORYでは今ジャズをかけてもらいたくて昨年オファーを思いつきました。ただ、後から気づいたわけではないのですが、dublab.jpの主催でもあり今年出演のマシュー・デイビッドらL.Aビートカルチャー〜ニューエイジ/アンビエントの紹介役、そして本家L.Aのdublabのアンビエントシリーズある、”Tonalism”の日本開催。さらには環境音楽へのアプローチ、主催のレーベルringsは今年の出演者の音源も多く扱っており、原さんの活動はあまりにEACHSTORYの傾向にぴったりなのでした。
YAMA a.k.a SAHIB
渋谷BAR LSD主催。90`sからここに書き切れないほどのレジェンドとの共演/ セッション。一時期、ヤマさんと西麻布のBar Strixでセレクト会をさせてもらったのもいい経験でした。自然の中で響く、東京地下ダンディズムの佇まいから織りなすジャズとラテン/トライバル、ロックは普通の野外では聴けません。ほぼレジデントとしていてもらっています。また、プロディースしてるHot Buttered Recordのラインナップの並びがセンス良すぎ。ヤマさん今年もよろしくです!
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