shètani

whatever pops up in my mind

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最近の記事

あなたが明日生きるのに必要な3人の人間

人は、今日を生きたいと思いながら生きるために、3つの人が必要だと思う。それは、突いたら血を噴く友人、自分を優しく抱いてくれる人、苦しみながら輝くスター。この3人だ。 血の触感 裁縫用の小さな針でプスっと突くとその一点から鮮やかな血潮が噴き出す人。そんな友人が1人でもいれば、世界そのものすら張りのある、緊張感と誇りで漲ったものになる。この考え方は、中目のクマちゃん氏を引用したものだ。 血の匂いは、目と言葉から香る。視線の運び方と瞳孔の呼吸、そしてパロールが、彼の精神の張り

    • 心の柔らかさについて

      僕の精神は、美しいものを愛しながらだけ生きるには俗で、カルヴィニストとして生きるにはやわである。そして、そんな精神に十分なケアを与えながら生きようとするには人生は短い。 世間の人たちはどう折り合いをつけているのだろう。きっと、生活の必要から労働をしているうちに心の琴線は分厚い肉のようなものに覆われてしまうのだろう。きっと、制作に恍惚を覚えている心は、世界の醜さに狂わされてしまうのだろう。

      • ナイトクラブは、アナーキーであり、政治的である

        序論本noteでは、ナイトクラブを政治的なモデル空間として分析することで、経済力が権力に転換される様子を描き出すことを目的とする。そのために、まずナイトクラブの反権力性、アナーキー性を明らかにする。次に、その既存の権力関係が無効化されているかのように演出された、政治的にまっさらな空間でどのように権力関係が生まれるのかを解き明かす。ここでは、ゴフマンの「役割」やローラマルヴィの「まなざし」、さらにはパノプティコンなどの概念を援用して議論を進める。ナイトクラブの定義は「東京におけ

        • デュエルマスターズで連続起業の論理を学んだ話。

          僕とデュエルマスターズあなたの小学校ではどちらが流行っていただろうか。遊戯王?デュエルマスターズ? 僕の学校では後者だった。 小学校四年くらいまでは、上級生が講演の広場を占有してやっている小難しそうな何か。程度の認識で、どちらかといえばあまりいい印象は持っていなかったのだが、とうとう自分の学年にも流行が波及してきた。そんなタイミングで、友達がなぜかカードを僕に譲っていくれたことがきっかけでカードゲームなるものと接点を持つこととなった。 皆さんもご存じの通り、カードゲームで使う

          初めて買ったCDの話。西洋思想との接触。

          イントロ  テレビで、アーティストや芸能人が初めて購入したCDについての話をしていることがある。僕もそれに倣って、小学生の時に自分のお小遣いで初めて買ったCDについて書いてみようと思う。「初めてのCD」といっても、ほどなくしてストリーミングサービスの嵐がやってきたので、手持ちのCDの枚数がそもそも一桁しかないのだけれど。   出会い 小学生の時、スマップスマップという番組を毎週見ていた。アイドルグループのスマップがコントをしたり料理をしたり様々な企画に挑戦したりする番組で、

          初めて買ったCDの話。西洋思想との接触。

          ニヒリズムからの脱却。あるいは美と愛と正義について。

          はじめにニヒリズムを通過していないものは人間ではない。動物である。所与の世界を所与のものとして受け入れ、自らの人生と世界に対して何ら変革を意志しない存在は、「考える葦」ですらなく、人間であるとは言えない。次に、ニヒリズムにとどまっているもの、彼は単に不幸である。変革の意志を宿す、真の意味での知を手に入れたのと全く同時に彼は「存在」そのものに疑問の目を向けるようになる。そしてその疑問の目が彼を導く先にあるのは死である。しかし、我々の生物としての本能が、自らの命を絶つという選択を

          ニヒリズムからの脱却。あるいは美と愛と正義について。

          棘のある言葉について

          鋭さを孕んだ、耳が痛くなるような言葉を「トゲがある」と表現することがあるが、どうせ棘のある言葉を聞くのなら美しい女性から聞きたいと思う。 女性の言葉の持つトゲは薔薇のそれである。耳が言葉を受け取る時、同時に僕の指は薔薇の棘に触れている。指先に走る痛みよりも先に、棘に触れられるくらいには高嶺の花に近づくことができたのだという恍惚が脳に届く。薔薇の花弁の色は唇の色だ。指先から流れる血の色は、薔薇の色と同じくらい、鮮やかで深い紅色をしているだろうか。動く唇を見つめることしかできず

          棘のある言葉について