中国のリカレント教育×EdTech 「三節課」などのスタートアップ企業が注目
2019年2月に中国国務院が「国家職業教育改革実施法案」発表して以来、中国のリカレント教育への注目がぐっと高まっています。
3月には教育局(日本の文科省)が高等教育における人工知能、ビッグデータ、インターネット関連の学科を2072学科新設し、同時に416学科の募集を停止するなど、教育機関の改革も待ったなしで行われています。
4月には市場監管総局などが時代を反映した新職業として人工知能エンジニア、IoTエンジニア、ビッグデータエンジニア、クラウドエンジニア、ドローンパイロットなどの13の職業を発表し、将来的にはこれらの分野に関わる人材が3000万人も不足されると予想しています。これに続いて驚くべ発表が。国務院は16種の職業の国家資格を廃止するとのこと。
以上のような動きから、「新職業教育」と呼ばれるリカレント教育がにわかに注目を集めています。
「三節課」というオンライン新職業教育スタートアップはシリーズBラウンドで1.3億元の融資を受けるなど注目が集まっています。三節課は、ビデオ授業とオンラインで講師の授業を組み合わせたハイブリッド型のオンラインスクールで、科目にもよりますが、8週間のライブ授業と90者ビデオ教材が用意されていて、3万日本円程度で受講できます。授業は夜の20時から始まるなど社会人が帰宅後に受けやすい時間帯に設定されています。
中国においてはリカレント教育そのものが自分自身の給与、出世、成功に大きく関わってくるので、特に多くの若い社会人にとっては切実な問題です。日本でもリカレント教育の重要性が説かれていますが、今ひとつ盛り上がらないのは新卒採用をはじめとする日本独特の雇用文化が大きな影響を与えています。
世界がリカレント教育に舵を切り、新職業に関するスキルを身につけていった時、日本はどうなってしまうのか。日本の職業観から大きく変わっていく必要がありそうです。
中国では、K12教育、早期教育、英語、STEM教育、プログラミング、ロボティクスなどが過去2年ほどで注目されてきましたが、三節課、騰迅教育などのオンラインリカレント教育はこれからの注目されていきそうです。
(出典:36kr)