日本一長い遺書

先日、というか年末に、とあるブログを読みました。

「日本一長い遺書」というブログです。

筆者の女性はもう10年前に癌で亡くなっているそうです。

そもそもこのブログを何故知ったかというとネットニュースで取り上げられていたから知って、その時は仕事中だったので帰宅してから検索し、その日の夜に全て目を通しました。


わたしの母親が、ちょうど10年前に癌になりました。肺がんでした。

わたしはその時高校生でした。しかも家族仲も最悪で最低でした。わたしと父と母の3人家族なのに誰とも口をきかないような家で、わたしは父親を特に嫌っていて父親もわたしに話しかけることなんて無く、トータルで恐らく7年弱は口をきいていませんでした。

結論から言うと、母親は今も生きています。

ですが、抗がん剤治療もしましたし手術もしました。母親がわたしに黙って入院の準備をしていたことを覚えています。あまり思い出したくないことですが覚えています。その荷物の中に帽子があって抗がん剤を本当に使うんだと分かってわたしは病気の当事者では無いのに気持ちが落ち込んだことを覚えています。

更に、高校生の当時部活に入っていたのですが抗がん剤の治療が2週間入院、というのを何度か繰り返す(だったような)という治療のやり方だったので特にわたしは家事も手伝わないようなダメな娘だったのですがその時は流石にこれではまずいと思い、母親が病気なことは誰にも言いたくなかったので2週間とりあえず部活を休みたいと申し出たら部活の女に休んで家事やるって何?やらわたしだって部活終わってから家事やってんだけど!と言われる始末。まあ休みましたが。

それでも父親とは口をほぼきかないで生活してました。お昼ご飯はどうしていたのか、部活は休んだけどバイトはどうしていたのか、、本当に全く記憶にありません。頭からわたしの高校1〜2年の期間が抜けているのかと思うぐらい何も覚えてないです。

友達は多くはないけど居たと思いますが、親が癌になったということは高校生が友達に話すには内容が重すぎました。


ですのでそのブログで、鮮明に激烈に病気のことを書いてある文章を読んでいたら当時の自分と母親に重ねてしまい、

自分は本当に良い娘じゃなかったなあ、治療がこんなに辛いことわかっていればわたしはもっと優しくなれてたのかなあ、わたしはなんて親不孝者なんだろう。という気持ちと、ブログの筆者の方が亡くなって10年も経っているのに、名前も顔も知らない人なのに泣かずにいられなくなりました。

どうしてこんなに頑張ってきている人が亡くなってしまっているんだろうと、心から思いました。

わたしはわりと安直に死にたいと思うこともありますし死のうとしたこともありますが、少し考え方を改めたいなと思いました。

わたしの場合、癌の当事者ではありませんし、母親は今は癌は治っており定期検査のみ通っています。

家族や大切な人と一緒に居られる時間を、もっと大事にするべきだと思いました。

時間は有限ですから。


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