斎藤知事の公約"達成率"(本人いわく着手率)まとめ

斎藤知事の公約について
ミスリードするようなフリップが、多数、出回っていますので、
今回は、県の資料を踏まえながら、詳しく確認してみたいと思います。↓

達成率ではなく着手率


まず最初は、極めて高いとされる
公約の達成率についてなんですが、
よく見ると、「着手・達成率」と書いてあるんですね。↓

斎藤知事はことし8月1日に
知事就任から3年を迎えるに際し、
選挙での173項目の公約のうち
171項目を達成か着手しており
着手・達成率は「98.8%」だと自画自賛していた。

だが、その公約の内容は今、
知事のホームページから消されている。

その理由を
不信任決議が行なわれる前日の9月18日に記者団から聞かれた知事は、
選挙で選ばれた政治家であることを放棄するような発言もしている。

https://shueisha.online/articles/-/251622?page=3

2024.09.20 集英社オンライン


この"達成率"の出どころというのが、
就任三年目の、こちらの記者会見なんですね。↓

知事就任3年目記者会見(2023年8月1日(火曜日))

知事:

173分の171、98%ほどですが、
どちらかというと、着手したといった
定性的な達成状況になります。

これは公約の達成を表すものだと思います。

https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/g_kaiken20230801.html?mode=preview

知事:

選挙時に掲げさせていただいた公約が、
全体で173項目ございます。

そのうち、一定達成、着手した状況は171項目
98.8%という形になります。

多くの公約や掲げたことは達成なり、着手してきて
一つずつ公約は進捗、進んでいると考えています。

一方で、取り組みができていないものが2項目ありまして、
一つ目が女性副知事の登用です。

https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/g_kaiken20240730.html

定性的・定量的の意味についてはこちら。↓


この公約というのは、
斎藤知事のwebサイトに以前は出ていて、
今は消えているんですが、
Internet Archiveには残っていました。↓

斎藤元彦 webサイト(以前のもの)
https://web.archive.org/web/20221127154858/https://saito-motohiko.jp/

政策集(概要版)
https://web.archive.org/web/20210710221805/https://saito-motohiko.jp/download/274/

政策集(詳細版)
https://web.archive.org/web/20210614021744/https://saito-motohiko.jp/download/277/

どうみても173項目もあるようには見えないんですが、

それはともかく、
実際に、予算をつけた項目は
兵庫県のwebサイトで確認することができます。↓

和6年度当初予算(案)についてhttps://web.pref.hyogo.lg.jp/kk20/r6yosan.html

兵庫県

知事によると、
選挙戦の時に掲げた公約というのは
県政を行っていく上では絶対的なものではなくて、
後で外すこともある、ということみたいなんですね。↓

大学の無償化はすでに国が実施済み


とりわけ目玉政策とも言えるのが、県立大学の無償化なんですが、
大学の無償化については、すでに国が実施していますから、
あまり意味はないということですね。↓

貧困層の進学を助けるためとか言っていますが、
兵庫県の場合は、所得制限がないんですね。↓

県立大学の授業料等無償化は、
在学生と新入生との支援格差を考慮し、
在学生(高学年)より段階的に実施していく予定となっています。
そのため、令和7年度入学生が対象となるのは、
計画上、令和8年度以降
となりますので、ご留意ください。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk35/kennritudaigakumushouka.html

2024年9月19日 兵庫県

そんなこともあって、お金がかかる割には、
得をする人がすごく少ないんですね。

天下り対策という程のことはしていない


"斎藤知事になってからも
幹部職員の47%は
外郭団体に天下っている。

ストレートに言ってしまうと、
「天下りを厳しく規制をした」
というほどのことはしていないのである。

もちろん、だからといって、
斎藤知事が「天下り権力と戦っていない」
などと言うつもりはない。

例えば、斎藤知事の就任後の21年12月、
兵庫県は外郭団体の役員などに就いている
65歳以上の県職員OB56人に対し、
本年度末までの退職を求めている。"

https://diamond.jp/articles/-/350712?page=3

実際、斎藤知事も9月13日の会見で続投を表明した際、
自身の改革の成果として
「外郭団体役員に再就職した退職職員の年齢規制」を挙げている。

 ただ、これもちょっとビミョーなのは、
この年齢規制というのは
もともと兵庫県の内規で定められているもので、
慣例的に延長をされていたものだ。

斎藤知事はあくまで
「ルールをちゃんと守ってください」という
制度の適正化を進めただけに過ぎないのだ。

 もちろん、それも立派な改革ではあるのだが、
厳しいことを言わせていただくと、
「天下り利権側が全力で潰さなくてはいけないほど
思い切った改革はしていない」のである。

https://diamond.jp/articles/-/350712?page=4

2024.9.19「ダイヤモンド・オンライン」

 一方、県と密接に関係する32団体について、
斎藤知事は22年度中に廃止や統合を含め方針を示すとしたが、
まだ方向性が示された団体はゼロだ。
https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202409/0018160871.shtml

2024/9/26 神戸新聞

財政基金残高の増加は税収増によるもの


• 社会活動の正常化に加え、
円安やインバウンド需要の増加に伴う企業業績の回復により、
県税等が過去最高となったことや歳出不用等により、
実質収支は141億10百万円
https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/iinkai/index/joniniinkai/somu/documents/01-1soushiryo060820.pdf

その他の年度についてはこちら。↓
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk20/pa02_000000040.html

令和6年8月21日 令和5年度 決算の概要(兵庫県)

まあ皆さんもご存知かとは思うんですが、
ここ数年は、物価が高騰していることから、
国でも消費税収だとかが増えているんですね。

県でも、消費税、所得税、法人税、固定資産税、観光税などが
物価の高騰や円安の影響を受けると考えられます。

だが県財政課はその要因について
「企業業績が好調で県税収入が増えた影響が大きい」と分析。

行革で捻出したのではなく、
黒字分94億円を積み立てた結果
と説明する。

 一方、知事公用車の高級車「センチュリー」の解約と
ワンボックス車への変更では
7年間で約830万円の経費削減につなげた。

https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202409/0018160871.shtml

2024/9/26 神戸新聞


県庁舎の建て替え凍結にパソナの影


これは前にもお伝えした通りなんですが、
いずれは規模を縮小して建てることになると思います。↓

公用車の経費もあまり変わっていない


「斎藤時代のほうが公用車にかかる人件費やガソリン代が増えていた。

センチュリーをやめて7年間で約830万円の経費が浮くとのことでしたが、
それはあくまでリース代に限った話。

トータルで考えれば、経費はさほど安くなっていないそうです」(同)

https://news.yahoo.co.jp/articles/2bcc21fc4ed921650a05a557e7a5e1023b3efc49

2024年10月2日 「ディリー新潮」

2024年11月28日追記


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