質問9.感染者数の方が早く出るし正確ですよね?
「感染者数」、または「陽性者数」は、
みなさんもご存知のように
感染者がウィルス検査を受けることによって
認知されている人数です。
ですからもちろん、感染者の全数ではないのですが、
「少なくともこれだけの感染者が出ている!」ということは言えるため、
この「感染者数」が増えていることを告知することによって、
感染対策の徹底や、自粛を促す効果が期待できます。
その一方で、
検査精度と検査数に大きく左右される
という問題があります。
また、集計方法によっても、変わってきます。
当サイトでは、
「確実に何人死んでいる!」といったような正確性には
あまりこだわっておりませんが、
「死亡数」というのは、死亡者のほぼ全数であり、
確定値に至るまでの間に、多少の誤差は生じるものの、
大きく違うことはありません。
ですから、そこに大きな超過が見られた場合は、
仮に、感染者数やコロナ死者数が少なかったとしても、
感染の拡大に関係した特殊な死亡が増えていることがわかります。
そして、その地域になるべく近寄らないようにすることによって、
感染者との接触を避けることができる可能性が高まり、
感染の拡大を防ぐ効果が期待できるのです。
そして、こうした大きな超過が見られた地域というのは、
数ヶ月にわたって続くことが少なくないため、
発表されるまでに早くても約半月かかることだとか、
当たりハズレがあることを踏まえて考えても、
ある程度の効果は期待できるはずです。
もう一つの役割として、
「感染者数」が実態を反映したものであるのかを
チェックするという意義もあります。
もしこの両者に、大きな開きがあった場合は、
何らかのデータ改ざんか、
恣意的な運用がなされていることが
強く疑われることになりますから、
是正を求めていく際に、これが根拠となり得えます。
わかりやすくいうと、
「インチキしてると、あとでバレまっせ!」ということです。
「感染者数」を有効なものにしていく上でも、
超過死亡を集計して公表することによって、
行政ににらみを効かせていく必要があるということです。
現状について
昨年末から政府は、
無料PCR検査というのをやっておりまして、↓
その影響なのか、
オミクロン株の感染力の影響なのかは不明なんですが、
今年に入ってからは「感染者数」がケタ違いに増えていました。
ところがこれが、この8月末で終了してしまいました。
まだ続けているところもあるようなんですが、
国からの助成が受けられないため、
ほとんどの自治体では終了しています。
その一方で、国は、7月から、
抗原検査キットの無償配布をはじめています。↓
ご存知のように、この抗原検査というのは、
検査精度があまり良くない上に、
検査キットでは検体を自分で採取するため、
さらに検査精度が落ちるという問題がありました。↓
そして、ふつう、病院で検査した場合は、
陽性になった場合に限り、
確認のためにPCR検査をして、
確定診断というのを行うんですが、
個人で検査を行った場合は、
当然、この確定診断は行われないまま、
「自宅療養者」(陽性者)として
自治体に登録されることになります。↓
ちなみに、
「保険をだまし取るために、
無料のPCR検査を受けまくっている人がいる!」
というニュースが、少し前にありましたが、
この確定診断をしないと、保険はおりないそうです。
これからについて
この「感染者数」について、
さいきん話題になっていることといえば、
「全数検査」の見直しについての議論で、
「総数」の集計と発表は続くそうですから、
今回の見直しによって、
「感染者数」が大きく減ることは無いそうなんですが、
いまもう一つ検討されていることがあって、
それはサンプル調査への切り替えです。↓
そうなってしまった場合は、
最悪、超過死亡の分布だけで
感染状況をチェックしていくことに
なるかも知れないんですね。
そういったことからも、
超過死亡の集計と告知は
続けていく必要があるということです。