〈番外編〉「ショッピングモール・シャトルバスドライバー」はお気楽?
今回は、「番外編」として、元路線バス運転手であった自らの経験と比較しながら、
「シャトルバスドライバーはお気楽?」
をテーマに話を進めてみたい。
多分、私の「シャトルバスシリーズ」の読者様の中には
「コイツ、お気楽に仕事してんなぁ〜」
という感想をお持ちの方も、一定数いらっしゃるのでは?と想像をしている。
その答えは
「はい、お気楽です!!」
となるのだが、
この話を進める上でのポイントとしては、
(路線バスと比較して)
①乗客とのトラブルが少ない。
②ルートが決まっており、仕事が単純。
③路線バス特有の「中休勤務」がない。
だと思っている。先に「誤解のないよう言っておきたい」のであるが、収入は
「路線バス会社の半分」
である。この「半分の収入」と引き換えに、手に入れる「お気楽さ」であることを、十分にご留意の上、読み進めていただきたい。
「いずれ、(現在の私のように)副業収入を期待したパートとして、バスドライバーをしてみたい」
「年金をもらえれる年齢になれば、何らかの仕事をしていきたいが、働く時間はセーブはしていきたい」
という方にとって「参考」となる記事であれば、嬉しく思っている。
①乗客となる顧客層が限定されており、トラブルになりにくい。
少し、想像していただきたい。
「皆様が、ショッピングモールのシャトルバスを、どういう時に利用しますか?」
という質問があった場合、
「ショッピングモールに行くときでしょ!!」
と、即答するのではないだろうか?
つまり、乗客は
「何らかのショッピングをするために、バスを利用する(限定された)人々」
となる。
さらに言えば、これらの人々は、
「ショッピングをするワクワク感」を持って乗車し、帰る時も「ショッピングを終えた満足感」を持って降車をされる
人々ということでもある。
「トラブルになりにくい状況にある」と言うことができることが、想像できるのではないだろうか?
もちろん、「全くゼロ」であるわけではない。私は、現在まで「乗客からのカスハラ」は経験していないのだが、
「お客様同士のトラブル」
には遭遇したことがある。
主に「順番に対する、割り込み」であったり「降車の乗客を待たずに乗り込むことで、ぶつかった」などである。
それでも「トラブルとしては、圧倒的に少ない」と感じており、「気楽」であることは間違いないと言える。
②ルートが決まっており、仕事が単純。
これは、「路線バスも同じではないか?」と疑問を持たれる方もいるであろう。
ところが、「路線バス」は皆様の想像以上に複雑なダイヤとなっており「単純に同じ場所を往復」しているわけではないのである。
私が勤めていた路線バス会社では、
駅⇒○○車庫⇒駅(休憩)⇒△△運動公園⇒駅(休憩)⇒□□医療センター⇒駅
など「駅⇔○○車庫」を常に往復しているわけではなかった。
また、「駅⇒(市民センター経由)○○車庫」であったり、「駅⇒(道の駅経由)○○車庫」であったりと、さらに枝分かれすることで「複雑」となっており、
「ルートを覚え、バス停の位置を覚える」
ことが、とにかく大変であった。
ショッピングモール・シャトルバスは、基本的には
「直行運転」
であり、ルートも単純。途中にバス停もない。このことは、かなり「気楽である」と感じている。
③「中休勤務」がない。
この「中休勤務」は路線バス会社特有の勤務である。サラリーマンとして、会社勤めしている方に当てはめれば、このようになる。
AM8:00出社
(12:00〜16:00休憩)
20:00退社
これで「実働8時間ですよね」というパターンである。路線バスはどうしても「通勤、通学時に本数が必要」となるため、「昼間に長い休憩をとらせたい」理屈は理解できても、運転手側にしてみれば、「気の抜けない休憩」となる。
当然、お酒などは飲むことが出来ない。
仮眠のはずが、誤って「深い眠り」となり、ダイヤを飛ばしてしまうと「即、始末書」である。
また、気持ち的には12時間拘束されていることで
「実働8時間+残業3時間(休憩1時間)」
なのだが、この「残業3時間」にあたる部分は「無給」扱いである。
私が現在乗務するシャトルバスは「連続5〜6時間勤務」であり、「時間が来れば終了」となっている。
私はこの労働時間の職場を「あえて」選んだのだが、実働8時間の職場もある。収入状況にあわせて、探してみることは十分に可能だ。
まとめると「ショッピングモール・シャトルバス」は
乗客層が一定で、トラブルが少なく
ルートが単純で仕事も覚えやすく
中休勤務がないことで、無駄な時間が発生しにくい
ゆえ「お気楽」である。ただ「仕事」である以上、単純に「楽な仕事か?」と言えば、「必ずしもYESとは言いきれない」ことは、良識のあるnoteの読者様であれば、説明するまでもないことであろう。
バス運転手不足がニュース等で騒がれる現在。(自動運転が、まだまだ先であれば)「働き方の選択肢」として、ぜひ、参考にしていただければと思う。
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