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「元」通関士が語る「新人女性通関士を教えたことを思い出した」話(後編)



実際、彼女と仕事をしたのは、わずか2ヵ月弱。この間の彼女は「必死」であったと、今でも記憶しています。まるで、今までの部署で「無駄にしてしまった時間」を取り戻すかのようでした。

 私は当時「大手企業」を何社も抱える傍らで「船舶部品の代理店」や「海外引越業者」「米軍基地関連」を担当することで、通関ジャンルも幅広く、隣の部署で「衣類関係」の通関をメインとしていた彼女が「なんでこんなことに」と疑問に思っても仕方ない状況だったと思います。

彼女は「前回実績とおりに作った」申告書を私に持ってきては

「なぜ、そのHSだと思う?根拠は?」

と書類を返却され、答えられなければ「あなたが理解できてないのに、税関から質問されたら、何て答えるつもりだ」と注意され、今から考えても私「元」通関士は「嫌な先輩」であったと思います。

 ただ、彼女は「飲み込みが早く、噂どおりの事務処理能力の高さであった」ことで、約1か月ほどで私の「ほとんど」の顧客をマスターし、顧客からの通関依頼一つで「自らプランを組み立てる」ほどになっていました。

(もう、この際だ。「今、私が持っているノウハウ」をすべて彼女に伝授しよう。この先、彼女の人生で役に立つことも、あるかもしれない。)

彼女は最後の日まで「通常とおり」私の担当顧客からの依頼による仕事を行い、顧客からも「〇〇さん、いなくなるの寂しいね」と言ってもらえるほどに成長した状態で、会社を去っていくことになりました。

私が「彼女」のことを鮮明に覚えており、今回、お話しするのには理由があります。

それは、彼女が去った数ヶ月後の「会社の忘年会」で当時「経理」を担当していた女性と、「彼女の話」になった時のことです。

彼女は辞める際に、その経理の女性に対して、こう話していたとのことでした。

 希望を持って「(新人)通関士」になったのに、実際の「通関士の仕事」がイメージと違っていて、ずっと悩んでいた。実際、「もう通関士はいいや」とも思っていた。ところが、最後の2ヵ月弱で「やはり、通関士は楽しい」と気づかされることになった。同時に、前の部署で自分が行動できていなかったことを、とても後悔した。もう一度、「通関士」を目指して転職したいと思っている。

そして、私「元」通関士にも「とても感謝していた」ことを併せて話してくれました。

それ以来、私自身も「教える」際は

「出し惜しむことなく、全力」

を心がけるようになりました。

(結局、「通関部署に来る人」は「通関士」をヤリたくて、ココに辿り着いた人に違いない。)

そして

「なぜ、そう思う?」 「根拠は?」

を問いかけることで「新人通関士イビリ」と思われる行動を「つい」とってしまうことも多くなったことも事実です。

現在、「通関士を目指している方」または「駆け出し通関士として活躍されている方」において、
上司や先輩も「運ゲー」の一つです。

そんな中、

「うわっ! この先輩、厳しいなあ。」

という人も、この先、現れるかもしれません。(個人の「人格否定」をするような「パワハラ社員」の先輩は問題外として)それが、単純に「仕事の姿勢」に対する厳しさであった場合には、ひょっとしたら、私「元」通関士のような考えを持っている先輩かもしれません。

「(私が持っているノウハウを)教えれるだけ、教えるから、後は自分で考えて『通関士人生』を自らの決断で切り開いて行け!!」

というような考えです。

また、彼女が最初の部署で経験した「相性の合わない先輩」により、「通関士の仕事」に失望してしまうことも、あるかもしれません。

ただ、少しだけ「立ち止まって」考えてみてください。

「先輩とは気が合わない」「教えが、厳しすぎて辛い」と思った時、それが「あなたの誤解である可能性」であることも考えて欲しいと思うのです。

あなたは、正しく努力出来てますか?行動することが出来てますか?

その先輩は、本当に「あなたが嫌い」であなたに対して厳しいのですか?

私は皆様に「些細な誤解が原因で」通関士合格チケットを簡単に手放して欲しくないと思っています。

そんな願いを込めて、今回は「新人通関士を受け入れる先輩目線」での記事をまとめさせていただきました。

本日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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