泣いたのは「嫌い」じゃなくて「びっくり!」かもしれない。
今日は個人レッスンのエピソードから。
シェルハブ・メソッドのレッスンは
「その子、その人に合わせて」「無理しない」のだけど
「楽にできることだけ」ではない!
というお話です。
レッスンの中で「できるかな?」と促してみた動き、
小さい人が嫌がったり怖がったり、泣いちゃうことがあるそう。
でも、そんな時「泣いちゃった」イコール「イヤなんだ」
「これ嫌いなんだ」じゃなくて、
「初めてで、びっくりしてるだけ」のことが結構ある。
その日は「もうおしまい~」にするとしても、
「少しずつ経験して、慣れてもらいたいな」と、みかさ。
たとえば階段を下りるのが怖かったら
まずは一番下の段から下りてみる。
ある日のレッスンのお話では
「お腹が床から離れるのは初めてだから、怖かったのかも」byみかさ。
え! そんなのも「初めて」と感じるのか!
それも「経験して慣れる」ことなのか!
(初めてのことがどれくらい怖いか?は、お子さんによると思いますが)
大人から見たら普通のことだったり
ほんのちょっとの小さい動きだったりしても
小さい人にとっては「初めてでびっくり」なこと、
すごく細かくあるんだな~と思いました。
ほかにも「あえて、楽じゃないこと」のお話。
動きの左右差が大きくて気になる…というときに、
「おうちの床で、右脚だけで充分、移動できてるから、
もしかしたら『左脚は使わなくてもいいや~』って思っているかも」
「動きにくい環境も経験してみると、新たな発見になるかも。」
たとえばズリバイは、ツルツルしたすべりやすい床や
ふかふかのお布団の上だったりすると、動きにくい。大変。
「柔らかすぎないマット」くらいが、やりやすいそうです。
でも、「ちょっと不自由な環境」だからこそ
初めて必要になる動きがある。
でこぼこの地面、
障害物のある場所、
すべりやすい床。
もしかしたら、そこで初めて
「左脚って使えるじゃん!」と気づくかも。
「これ、初めての動き!」が生まれるかも・・・。
シェルハブのレッスンはそんなふうに
「いま、この子にとって、ちょっぴり難しいこと」にチャレンジするために
まず「いま何ができてるのかな」としっかり見て
「ちょっぴり」のさじ加減を考えながら
環境だったり、遊びの誘い方だったりを工夫していくこと
なのだと思います。
それにしても。。
「階段を下りる」くらいの時期になると
私もすごく怖かった記憶があるのですが
「初めてお腹が床から離れる瞬間」とか
「左脚はまあいっか」とかは、記憶もないし、
そういうふうに想像したことはなかったーー。
みかさからシェルハブ・メソッドの話を聞いていると
「赤ちゃんの気持ちは、わからないから!」
「聞けないから!」
と、よく言われるんですけれども
ひたすら具体的に、細かく細かく!と観察を重ねていくと
すごく寄りそった発想になるのだなあ。
と思っています。