12/25 君といれば永遠も信じてしまう

私の好きな人が昨日「永遠なんて無いのかもしれませんが永遠というものを信じられる僕達で居させてください」と言っていてそれがすごく心にぐっときた。

まだまだ20数年しか生きていない人間だけど、そんな若者なりに「永遠」なんて無いことは知っている。私自身が変わっていないようで変わっていくから。それは私以外も同じだから。

これまで永遠に続くと思っていたものが実は別に永遠じゃなかったんだなと思い知らされる出来事は多々あった。物心ついたころから活躍していたグループは無期限の活動休止をしたし、一生好きでいられると思っていたバンドの曲はもう聞いていない。それだけ簡単に永遠を信じてしまっていた部分はある。だから彼に関してもそうなのかもしれないが、でもやっぱり彼は唯一の永遠なのではないかと考えてしまうほどに、そうやって信じられる程に私にとって大切な存在である。

永遠を信じさせてくれるアイドルってたくさんいるようで実はあまりいないのではないかと思う。好きになればなるほど裏切られたらどうしようと考えてしまうもので、とりわけアイドルには他のものには求めない程に完璧で究極を求めてしまいがちで俗にいう裏切り行為のレベルがアイドルだけ軒並み低く設定されているからである。でももし何らかの裏切りと捉えられるような出来事があったとしても、別にそのままなんだろうな~とそのひとつ先をいくような発想になる。

そもそもそんな出来事がある気もしないしそうやって考えてしまうこと自体が悲しいことなんだけど、数か月前もう一人の好きな子が誰がどう見ても裏切りだという行為をしたため、今の私はそこまで考えないと永遠を信じることが出来ない。そんな精神状態の中でも尚永遠を信じられることが我ながらすごいと思う。


彼自身もそうだ。私よりも5年長く生きていて、さらに5年分では足りないくらいに多くのことを経験して様々なことを感じている。

刹那を愛し、一瞬の記憶を永遠につなぎとめる人。シャッターで切り取られた瞬間を胸の中で大事に抱きしめる人。彼の中には「永遠」が存在しないように見える。もう少し詳しく話すと、彼の中にも「永遠」は存在するが、それを自信をもって口に出すことができないほどに彼にとってもろい概念なのではないかと感じる。

丁度1年前は同じ場所で「一生とは言わない せめてもう少しだけ」と言っていた。他のアイドルなら「一生ついてこい」と一生を約束してくれるのではないか。そうやって思っていても思っていなくても口先だけで耳当たりのいい言葉を話すことはできる。そちらの方がアイドルという概念を全うしている気さえする。そしてそれが夢を売るということなのかもしれない。でも彼は決してそうはしない。誰もが持つ醜くも成りうる感情を持ち前の語彙力でロマンチックな言葉に昇華させるのが彼のアイドルとしての言葉である。ちなみにこのツアーの最終日には「一生とは言わないからせめてもう少しだけ。20年30年40年。」とほとんど一生に近いことを言っていた。それがすごく愛おしくて泣いた。

彼のグループは今年第2章を迎えた。メンバーも卒業し、グループ名も変更されることが決まっている。さらに彼が幼いころから憧れ夢を追った事務所はなくなった。永遠なんて存在しないということを痛い程自分の人生をもって感じているところなのではないかと、彼が明かしていない心の内を想像するのは良くないことだけど、私はそう思っている。

そこで伝えてくれた「永遠だと信じられる僕たちでいたい」。この人の言う「永遠」はきっと誰が放つ「永遠」よりも重い。覚悟の挨拶だったのではないかと思う。


永遠を信じられる存在に出会えたこと、ただそれだけで私の心は落ち着いて、いつでも戻ってこられるおうちを見つけたみたいな感覚。依存している訳では無いけど、彼もどこかで頑張ってるって思うとなんだか落ち着くんだよね。

私にとってのそんな存在が冒頭に書いた言葉を届けてくれて、もうなってるよって思った。永遠に傍にいてね。

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