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子供との思い出を保育園の連絡帳に綴り続けたら、膨大な成長記録になった
「子供はあっという間に成長するから、思い出はどんな些細なことでも残しておいた方がいいよ」
姉の言葉だ。
確かにそうだけれど、子供の何気ない言葉や動作って、写真や動画で残そうと思ってもその貴重な一瞬を逃してしまうことがある。
かといって、毎日日記をつけるほどマメでもない。どうしたものか。
いやがおうでも毎日記録するもの…と考えて、行き着いたのは、保育園の連絡帳。
子供が保育園に通い始めてからすでに数ヶ月経っていたが、私は子供の何気ない言動を保育園の連絡帳に記録していくことにした。
それまでは、その日の体調、離乳食の進み具合などをただ簡潔に記すだけだった。例えばこんな感じ。
”もやしと白菜を初めて食べましたが、アレルギー反応は出ませんでした”
しかし、姉のアドバイスを機に、子供の言動を細かく描写していくことにした。
”口が達者になってきたのか、さんざんわがままを言ってパパを困らせた後、「パパだいしゅき」と言って丸く収めています”
”昨晩は、「パパだいしゅき」に加えて「ごめんしゃーい」と言ってごまかしていました”
こだわりポイントは、子供の発言を聞いたまま書くことだ。
言い間違いとか、たどたどしいしゃべり方も、そのまま書いている。
”最近「ありがとう」と言う練習をしていますが、まだまだ気まぐれで、気が向いた時だけ「あーとー!」と言っています”
そのまま再現した方が、後から読み返して「あー、こんなしゃべり方してたなー」と鮮明に思い出せるからだ。
こんなふうに連絡帳に向かい合うようになってしばらくすると、心なしか、先生のコメント欄も段々と細かい描写が多くなってきたような気がする。
”桜並木の入り口で保育士たちが「わあー!きれい!」と声を上げると、〇〇ちゃんもベビーカーに一緒に座るお友達と一緒に「ふおー!!きれーい!やったー!!いえーい!」とテンションが上がっていましたよ”
興奮具合がひしひしと伝わってくるではないか。
こんな感じだから振り返って読むのは楽しいのだけど、白状すると、連絡帳を書く時間は生みの苦しみを味わっている。
連絡帳を前にして、毎朝の夫婦の合言葉は、「…ねえ、何かネタある?」である。
少しでも楽するために、最近では、 LINEで新しく「保育園ネタ帳」と言うグループを作った。
子供が面白い言動をするたびに、忘れないうちに投稿し、毎朝そこからネタを拾うようにしている。
そんなことを続けて早2年。連絡帳ももう8冊目に入ろうとしている。振り返ってみると、膨大な成長記録になった。
聞くところによると、再来年度からは連絡帳がなくなるらしい。
連絡帳にネタをかけるのもあと1年かと思うと寂しいが、あと1年間書き続けようと思う。