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🟡娘に贈る回顧録 43/7300 初めて電車で
幼稚園の夏休み実家に帰省。
いつもは車で行くが今回は電車を使ってみようと
思い立った。
最寄駅から実家までは90分程の乗車。
私鉄とJRがあるけれど、
万が一グズリが収まらなかった時のために、
駅の感覚が狭い私鉄を選ぶ。
のんびり各駅停車で行くことになっても
仕方がない。
一週間滞在の予定で、帰りは弟が送ってくれる
段取り。
着替えやアトピーの塗り薬、飲み薬。
水着や浴衣や、お楽しみの準備を整えると、
かなりの荷物になってしまう。
スーツケースの予定をしていたけれど、
これでは無理と判断して宅配で送ることにした。
当日は、リックひとつ。
駅前のコンビニでお菓子を選ばせる。
条件は、車内でも食べられるように
お口の中にポンッと入るもの。
ご機嫌で店内を見回して、
選び出したのは、動物ビスケットと、
アポロチョコレート。
以来、毎回この組み合わせを買うようになった。
いよいよ乗車。
運良く隅っこの席を確保出来た。
絵本を読ませたら、酔ってしまうかも。
おしゃべりしてもうるさくしてしまうかも。
はじめは車内を珍しく眺めていたけれど、
半分も行かないうちに飽きてきた様子。
さて、どうしたものか。
お菓子でごまかす?
すると、「しりとりしようよ!」と娘。
小さい声で、耳元で。
クスクス笑い。
幸いにも到着までご機嫌で過ごしてくれた。
駅まで迎えに来てくれたじいじを見つけて、
大きな声で呼び掛け、両手をおおきく振る。
車に乗り込むなり、
電車で良い子にしていたことや、
お菓子を持っていることを捲し立てる。
どうやら買ったお菓子はじいじへの
お土産だったよう。
大いに褒められ気分を良くしたのか、
帰りも電車にすると言い出した。
この日から、電車大好き。
お出かけ大好き。
親の方があれこれ考えて疲れてしまった。
案外子供は大丈夫なのかも。
いくつもの【はじめて】を
楽しんでいくことになる。